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イシガメの餌の種類は?おすすめの商品や食べないときの対処法なども紹介

「イシガメって何を食べるの?」
「カメ用の餌はいろいろ売っているけど何を選べばいいの?」
「どのくらい餌をあげればいいの?」
イシガメを飼おうか迷われている方は、こんな疑問をお持ちではないでしょうか。

この記事ではイシガメが食べる餌の種類や、ペットショップなどで販売されている商品の中で特におすすめの餌を紹介し、餌やりのポイントの解説をしています。

この記事を読むことで、イシガメの餌について詳しく知ることができ、イシガメ飼育初心者の方でも自信をもって飼育を始めることができるようになります。

また万一イシガメが餌を食べなくなってしまった場合の対処法も紹介しているので、すでにイシガメを飼育されている方の参考にもなるでしょう。

カメは頭が良く人に慣れやすいため、ペットとしてとても人気があります。イシガメ飼育を始める際には、是非この記事を参考にしてみてください。

イシガメの食性とは?

餌の紹介の前に、まずはイシガメについて学びましょう。
イシガメは日本の固有種で、国内の川や池、湿田、湖などに生息しています。
環境の変化や乱獲、また他種のカメとの交雑でその数は年々減少しているそうです。

雑食なので自然界では魚やカエル、昆虫、エビやカニなどの甲殻類、ミミズ、動物の死骸、植物など実にさまざまなものを食べて生きています。
時には他のカメが産卵した卵も食べてしまうそうです。

水の中と陸地の両方で餌を探すことができるので、幅広い種類のものを食べることができます。

また気温が下がる冬場は、水の中や石、枯れ葉の下に潜って冬眠をします。
その間は餌は食べません。

イシガメの餌の種類


イシガメは雑食で野生ではさまざまなものを食べているということがわかりました。
それでは飼育下ではどんな餌を与えればいいのでしょうか。

メインは人工餌を与えるのがおすすめです。
ただ同じ餌ばかりを与えているとその餌に飽きて拒食になってしまったり、栄養バランスが偏って病気になってしまうこともあるので色々な餌をバランスよく与えるのがいいでしょう。

人工餌以外にもイシガメの好物であるエビや昆虫を乾燥させたものや、生き餌が販売されているのでそれぞれの特徴を解説していきます。

人工飼料

人工飼料は扱いやすいので、メインの餌として使うのがおすすめです。
カメが必要とする栄養のことを考えて作られたものなので、それだけでもイシガメを育てることができます。

カメ用の人工飼料が特にいいのですが、鯉の餌やリクガメ用の餌でも代用が可能です。
その場合はできればカメ用の餌と混ぜながら使うのがいいでしょう。

餌を与える量は、「カメの頭の大きさ1~3個分」を目安に与えます。
もし余るようであれば次からは量を減らすなどの調節をしましょう。

ペットショップやホームセンターに行くとカメ用の餌がいろいろ販売されています。
中には他の商品と比べ安いけど中身が粗悪といった商品が販売されていることもあるので、購入する際には注意が必要です。

乾燥飼料

エビやコオロギなどを乾燥させたもののことです。
人工飼料より食いつきがよく、実際に生きているエビやコオロギを与えるのに抵抗のある方には
扱いやすくおすすめです。


乾燥飼料だけを与えるのはイシガメにとっては良くありません。
それだけでは栄養が偏ってしまうため、おやつとして与えたり食欲がないときに与えるような
使い方がいいでしょう。

コオロギなど昆虫の乾燥飼料はトカゲの餌にもよく使われるので、爬虫類用品のコーナーで販売されていることが多いです。
与えるときはばら撒くか、ピンセットで口元に持っていってあげるのもいいでしょう。

嗜好性が高くパクパク食べる様子を見るとついついたくさん与えてしまいそうになりますが、イシガメの健康のためにも心を鬼にして少量でとどめておきましょう。

生き餌

イシガメが食べる生き餌の種類には小魚やエビなどの甲殻類、昆虫などがあります。
ペットショップや爬虫類専門店ではエビ、コオロギ、デュビア、ミルワームなどを入手することができます。

生き餌を与えるときは必ず飼育しているイシガメのサイズに合ったものを購入しましょう。
食べきれないサイズのものを与えるとその残骸が水を汚す原因になってしまいます。

また自分で捕まえたものではなく、餌用として販売されている生き餌を与えましょう。
捕まえた生き物がどんな毒や寄生虫を持っているかわかりません。
餌用として販売されているものを与えるのが最も安全です。

生き餌は管理が大変ですが、おやつや食欲のないときに与えるとイシガメが喜んで食べてくれるでしょう。

生餌

生餌は、魚の切り身や肉などがいいでしょう。
スーパーなどで安く手に入るので買い物がてら購入できて便利です。

購入する際には加工されていないものを選び塩分や油が少ないものを購入しましょう。
また生餌は脂肪分やたんぱく質が豊富なので、与えすぎると肥満に繋がってしまいます。

生肉に付着した菌やウイルスが原因でカメがお腹を崩すこともあります。
人間と同じようにレバーなどは加熱して与えた方が安全です。
海の魚は塩分が高いため、長期的に与えるのは控えましょう。

生餌を与えるときにはイシガメが食べやすいサイズに刻んで与えます。
また生餌は水を汚しやすいので、食べ残しは速やかに取り除きましょう。

イシガメにおすすめの餌

イシガメの餌は人工飼料をメインに、乾燥飼料や生き餌などいろいろなものをバランスよく与えるのがいいということがわかりました。
ここからはイシガメの餌としておすすめの商品を紹介します。

飼育初心者の方はショップで販売されているたくさんの商品からどんなものを選べばいいのかわからないですよね。

それぞれ独自のこだわりや特徴をもち、イシガメに必要な栄養バランスのことを考えられた商品を選んでいるので、是非餌選びの参考にしてみてください。
  • 【テトラ】レプトミン
  • 【ヒカリ】カメプロス
  • 【キョーリン】ひかりクレストタートル
  • 【キョーリン】ひかりFDビタミン川エビ
  • 【テトラ】ガマルス
  • 【月夜野ファーム】フタホシドライ
  • スジエビ

【テトラ】レプトミン

「テトラ」とは観賞魚や爬虫類の飼育用品を販売している歴史のあるメーカーで、そこから販売されている「レプトミン」は、昔からカメ飼育者に愛されている餌です。

カメの成長段階ごとに異なるサイズのものが販売されているので、パッケージに記載されている甲長を参考に商品を選んでください。

成長期に丈夫な骨格を作るためのタンパク質やカルシウムを豊富に含んでおり、フィッシュミールや甲殻類が配合されているのでカメが好む味付けになっています。

カメ用品の老舗が販売している餌なので安心感があり、動物病院で推奨しているところがあるくらいです。

少々値段が張るのが唯一のデメリットですが、毎日メインに与える餌としては自信をもってお勧めできる商品です。

【キョーリン】カメプロス

「キョーリン」はペットの餌をメインに販売しているメーカーです。
さまざまな生き物の餌を販売している専門メーカーなので安心感がありますね。

「カメプロス」の特徴は、栄養満点なのはもちろんですがカメの消化吸収をサポートする成分や水を汚れにくくする成分が配合されているところです。

消化吸収をサポートするのは「ひかり菌」です。これは消化管の中で働く微生物のことで、腸内に届くと餌を消化しやすいよう分解し腸内バランスを整えてくれます。
またローズマリーなどのハーブが数種類入っているので糞の消臭効果も期待できます。

「レプトミン」よりも安価でコストパフォーマンスが高いので、こちらも日常的に与えるメインの餌として使いやすい商品です。

【キョーリン】ひかりクレストタートル

こちらも「カメプロス」と同じキョーリンから販売されています。
この商品の特徴は、成分の異なる3種類のスティックで構成されているところです。
それぞれ色が分けられているのでわかりやすいです。

黄色のスティックはたんぱく質がメインでカメの成長に必要な成分が全て入っています。
緑色のスティックは乳酸カルシウムが豊富に配合されているので、綺麗な形の甲羅を作ることができます。

赤色のスティックは甲殻類の甲羅の部分を形成するキトサンが配合されているので、健康的な体を維持することができます。

嗜好性が高く食いつきがいいので長年使用しているという方は多いようです。
ただ取り扱っていないショップも多いのでその場合はインターネットでの販売があるかチェックしてみてください。

【キョーリン】ひかりFDビタミン川エビ

イシガメが好む淡水エビをフリーズドライしたものです。
ただ乾燥させたエビが入っているだけでなく、カメの健康のことを考えて数種類のビタミンも配合されています。

販売されている乾燥エビの中には海水エビが使われているものがあります。
この商品は淡水エビを使用しており海水エビを使った商品の約3倍以上のカルシウムを含んでいます。

またカルシウムの吸収を促進させるためのビタミンD3など、8種類のビタミンが配合されています。
カメの健康のことを考えられて作られた商品なので安心して与えることができます。

【テトラ】ガマルス

「テトラ」から販売されているカメの補助食です。
天然のヨコエビを乾燥させたもので、カメの食いつきも抜群です。

ヨコエビとは名前に「エビ」がついていますがエビの仲間ではなく、ダンゴムシなどに近い生き物です。
横向きに泳ぐことからこの名前がつけられました。
ヨコエビはカメだけでなく海水魚の餌としても使われています。

ヨコエビにはカルシウムが豊富に含まれています。
カルシウムはカメの甲羅や骨を形成する手助けをしてくれます。
匂いがよく食欲のないイシガメでも食いついてくれるでしょう。

【月夜野ファーム】フタホシドライ

こちらは爬虫類や猛禽類用の高品質な餌を販売している企業の乾燥コオロギです。
この企業で販売しているコオロギは、動物園や研究所などでも使われているくらいの品質です。

コオロギの後ろ足は鋭く口の中に引っかかってけがをしてしまうこともありますが、こちらの商品は後ろ足をカットしてあるので安心して与えることができます。

栄養満点の状態のまま乾燥させているので生きた状態と栄養価はあまり変わりません。
常温で約半年間保管できるのも、とてもいいところです。
ピンセットで与えると、イシガメとのいいコミュニケーションになります。

スジエビ

こちらは生きたスジエビです。
ペットショップでの入手が難しい場合はインターネットでも販売しているので是非利用してみてください。

生き餌を使うタイミングは日頃のおやつや食欲減退時だけでなく、家を留守にするときに使うのもおすすめです。
留守中に入れておくとカメが好きなときに捕まえて食べることができます。

スジエビをしばらく保管する場合は、水槽にエアレーションを設置した環境を準備します。
用意できるようであればエビ用の餌を数日に1度与えましょう。

またスジエビは簡単に繁殖させることができます。手間がかからずイシガメのための餌を増やすことができるので、是非チャレンジしてみてください。

イシガメに与えてはいけない餌


イシガメにおすすめの餌をいくつか紹介しました。
次はイシガメに与えてはいけない餌について解説していきます。

雑食で野生ではさまざまなものを食べて生きているので、飼育下でもなんでも与えてOKと思うのは大間違いです。特に人間が食べるものには要注意です。

与えてはいけないものを知らずに身近にあるものを与えてしまえば、イシガメを病気にさせてしまうかもしれません。
これから紹介する与えてはいけないものを必ずチェックしておきましょう。

刺身

イシガメの餌の種類の「生餌」で魚の切り身などを紹介しましたが、与えすぎには注意が必要です。
なぜかというと、魚介類に含まれる「チアミナーゼ」という成分が問題だからです。

「チアミナーゼ」はビタミンB1などの栄養素を破壊する作用があります。
特にイカやタコ、マグロやサーモンにも含まれており、これらを多く摂取したカメは栄養失調になり痩せてしまいます。

またペットショップで餌用の金魚や冷凍ワカサギが販売されていますが、これらも同様に与えすぎはイシガメにとっては危険です。

イシガメに生の魚を与えるときには、火を通して与えたりビタミン剤を添加するとイシガメにとって安全です。
また与える頻度は週に1回程度などにとどめておきましょう。

犬猫用のフード

ペット用品として販売されているので与えても問題ないと思う方が多いかもしれませんが、与えてはいけません。

カメと犬猫では必要としている栄養が異なります。
犬猫用のフードではカメにとっては栄養価が高すぎるので、与えると体調を崩してしまうかもしれません。

もしイシガメと犬猫を一緒に飼っている場合は、イシガメが犬猫フードを誤って食べないよう注意しましょう。

パン類

池などで野生のカメにパンを与えると喜んで食いつくようなイメージがありますが、パン類はさまざまな添加物や調味料を含むのでイシガメに与えてはいけません。

パンは人間にとっては美味しいものですがイシガメにとっては必要な栄養素が不十分で、添加物も含まれているので与えない方がいいでしょう。

ペットショップではカメのおやつとして与えることができるパンが販売されています。
カメ用に作られたものなので無駄な添加物が含まれていません。
どうしてもパンを与えたい場合はこういった商品を購入しましょう。

乳製品

ここではチーズやヨーグルトのことを指します。
カメの体は乳製品を消化することができません。なぜかというとカメは卵生で生まれて乳を飲む習性がないので、それらを消化する機能を持っていないからです。

乳製品を食べてしまったカメは消化不良になり、摂取した量によっては死んでしまうこともあります。

絶対に与えないよう注意し、もし与えてしまったら早めに動物病院を受診しましょう。

加工食品

ハムやウインナー、ソーセージ、かまぼこなどはイシガメに与えてみるとおそらく食いついておいしそうに食べることでしょう。
しかしこれらは人間向けに味付けされたものなのでイシガメには与えてはいけません。

これはカメだけでなくペットとして飼われる生き物全てに言えることです。
加工食品には塩分や脂質が多く含まれており、たくさん摂取すると体調を崩してしまいます。

人間にとっておいしく感じるものをイシガメにも食べさせてあげたいと思うかもしれませんが、イシガメの体にとっては毒であることを忘れないようにしましょう。

イシガメに与える餌の量

イシガメにはどのくらいの量をあげるのがいいのでしょうか。
「〇〇gをあげる」という明確なルールはありません。
成長段階や個体によって食べる量が異なるからです。

餌が足らなかったらかわいそうだから多めに入れておこう、というのは間違いです。
余った餌は水を汚す原因になり取り除くのを忘れると水中でカビが生えてしまいます。
また古い餌をカメが食べてしまうと体調を崩してしまうかもしれません。

飼い始めたばかりだとその子がどのくらい食べるかを把握するのは難しいため、ここでは餌の量の目安を紹介します。

イシガメの頭の大きさを目安にする

飼育しているイシガメの頭の大きさ1~3個分の量の餌を与えてみましょう。
これはカメ飼育者の間でよく活用されている適切な量の測り方です。

もし食べ残しが出たら忘れず取り除きます。
また様子を見ていてすぐに食べきるようであれば、次からは少し量を増やしてみましょう。

ベビーの間はこの量を1日2~3回程度与えます。
成長したら1~2日に1回のペースに減らしましょう。

この量の測り方はあくまでも目安なので、飼育しているイシガメをよく観察してその子にとって適切な量を与えてあげられるようにしましょう。

様子を見ながら食べる分だけあげる

餌を水槽に投げ入れて終わりではなく、できればイシガメの様子を見ながら食べるだけあげましょう。

特にベビーの間はたくさん餌を食べて丈夫な体を作らないといけないので、よく観察しながら毎回与える餌の量を調節していきましょう。

生後3年以上経過したら徐々に餌の量をセーブしていかなければならないので、前述したように1~2日に1回食べるだけ与えます。

イシガメがいつもどのくらいの餌を食べるか把握しておけば、体調不良や何らかの異常で食欲が落ちてしまった場合に早く気付くことができます。

餌をあげるときのポイント


餌やりのときに注意するべきことがいくつかあります。
イシガメが健康で長生きするためにはどれも大切なことなので覚えておいてください。

カメは人間と違って変温動物なので、外気温によって体温が変化します。
そのため野生のカメは朝起きて日光を浴び体温を上げてから餌を食べるようにしています。
体温が上がらないまま餌を食べると消化できないからです。

こういったカメの習性を理解して飼育下での餌やりをしなくてはなりません。
また狭い水槽内で食餌や排せつをすることになるので、食餌後の水槽内の様子を必ずチェックする必要もあります。

飼育下のイシガメは自分で食べるものや餌の量を決めることができませんから、飼い主が餌やりに気を使い責任をもって管理してあげましょう。

好きな餌ばかりあげない

イシガメの飼育に慣れてくるとその子が特に好きな餌がだんだんとわかってくると思います。
しかし喜ぶからといって好きな餌ばかりあげるのはよくありません。
同じ餌ばかりだと栄養が偏ってしまうからです。


日頃主食として与えているフードよりもおやつとしてたまに与える餌の方が要求が強い場合が多いですが、もし欲しがるままに与えていると主食のフードを食べなくなってしまう可能性があります。

1度偏食になってしまったカメをもとに戻すのはとても大変で、カメ自身にストレスがかかってしまいます。
好きなものをもっとあげたい気持ちをぐっと堪えて、バランスよく餌やりしましょう。

午前中にあげる

先程お伝えしたように、イシガメは変温動物なので外気温が高い時間に体温を上げて餌を食べ消化活動を行います。
飼育下でもできれば午前中に餌をあげるようにしましょう。

夕方や夜はだんだんと体温が下がる時間帯なので、餌を食べるとうまく消化されないままになってしまいイシガメの体によくありません。

もしお仕事などで夜にしか餌やりできない状況であれば、ペットショップで販売されている自動給餌機を使ってみましょう。
タイマーを設定できるので留守にしていても適切な時間に餌をあげることができます。

また夕方や夜にお腹が空いたとアピールしている様子が見られたら、次からは日中の餌やりの量や回数を増やしてみましょう。

残った餌は早めに取り除く

イシガメは結構水を汚す生き物です。
餌を丸のみせず噛み砕いたりすると水の中で餌が散らばってしまいます。
餌やりのあと水槽内に食べ残しを見つけたらすぐに取り除くようにしましょう。

残った餌をそのままにしておくとだんだんと水から臭いにおいがしてきます。
水が臭いというのは水が汚れて傷んでいる証拠です。
そのような環境にイシガメを入れておくのは危険です。

食べ残しを回収できるように、スポイトや小さめの網を準備しておくといいでしょう。
また水場に入るサイズのろ過フィルターを設置すると食べ残しを吸い取ってくれて水をきれいに保ってくれるのでおすすめです。

カメは水が汚れていてもそれを人間に伝えることができません。
餌やりのあとは水槽内をこまめにチェックしてあげましょう。

餌を食べないときの対処法

イシガメを飼育されている方の中には、イシガメが餌を食べなくなったという経験をされた方が結構いらっしゃるのではないかと思います。
かわいいイシガメが拒食になるととても心配ですよね。

イシガメは1日食べなかったからといってすぐに死んでしまうわけではありません。拒食になってしまったら、落ち着いて解決のための対処をとりましょう。

イシガメが餌を食べない原因は餌にある場合や水槽の環境が関わっていることもあります。
環境を見直しつつイシガメが食いつきやすい餌を与えるという方法をとりましょう。

それでも餌を食べてくれない場合は強制的に餌を食べさせるやり方があります。
長期的に餌を食べない場合にはこの方法を使った方がいいでしょう。

水温・気温を調整する

イシガメが餌を食べなくなったらまず水槽内の温度を見直してみましょう。
水温は25~30℃程度あれば安心して過ごすことができます。

ヒーターを設置していないと季節や時間帯によっては水温が下がってしまい、イシガメが体温を上げることができず食欲不振につながってしまいます。
また水場以外の空間が冷えていても食欲が出ないことがあります。

人間は暖かく感じていても、イシガメにとっては肌寒く餌は食べずにじっとしておこうと思っているかもしれません。

イシガメが元気に過ごせる適温を知っておき、場合によっては水槽用ヒーターなどを使って水温を調整してあげましょう。

食いつきの良い生餌や生き餌を与える

普段与えているフードではなく、嗜好性の高いものをあげると食いついてくれるかもしれません。
生餌や生き餌をあげると特に効果的な場合があります。

餌を食べなくなってしまったときはとにかく何でもいいので食べてもらい体力を回復してもらいたいので、カメが喜んで食べそうなものをあげてみます。

もしこれらの餌に食いついてくれたら、少しずつカメ用のフードを混ぜていきます。
一気にフードの量を増やすと食べてもらえないかもしれないので、徐々に混ぜる量を増やして慣らしていきます。

また生餌や生き餌なら食べてくれるからといってここで与えすぎるとそれしか食べなくなる偏食になってしまうかもしれません。
判断が難しいですが慎重に餌を与えましょう。

ホットスポットを確保する

変温動物であるイシガメのために、一気に体温を上げることのできるホットスポットを設置してみましょう。
ライトは爬虫類用品として販売されています。

水槽内の陸地の一部分が35℃程度になるようにバスキングライトを設置します。
イシガメはその場所で体温を上げることができるようになり、代謝が上がります。
ライトは朝点灯させて夕方に消しましょう。

ホットスポットを作る場合は、必ず一部分だけ暖まるようにしましょう。
水槽内の全てが35℃程度になるとイシガメにとっては暑すぎるからです。

もしどんなライトを選べばいいかわからなければ、ショップの店員さんに相談してみましょう。水槽やイシガメのサイズを伝えるとちょうどいいものを選んでくれます。

ライトを設置して日光浴させる

バスキングライトは体を温めるためのものですが、それとは別に紫外線ライトも設置しましょう。
紫外線が不足していることで食欲がなくなっているのかもしれません。

カメはカルシウムを摂取することで骨や甲羅を形成します。カルシウムを体内にたくさん吸収するためには紫外線を浴びることでできるビタミンD3が必要不可欠です。
カルシウムが不足していれば甲羅の形が変形したり骨が脆くなってしまいます。

バスキングライトはあるけど紫外線ライトは設置していなかったという方も多いのではないでしょうか。どちらもイシガメの成長には大事なアイテムです。

メーカーによってはバスキングライトと紫外線ライトの両方を兼ねているライトも販売されているので是非チェックしてみてください。

長期間食べないときは強制給餌する

どんな対処をしても食べてくれなければ強制給餌をしましょう。
強制給餌は正しい方法を知らないまま行うと危険なので、最終手段として行ってください。

やり方は、カメ用フードをすり潰して水で練ったものをシリンジで吸ってイシガメの口の中に入れてください。カメの口を開くのは大変かもしれませんが、シリンジを口の隙間からねじ込んで飲ませてあげます。

飲ませたらすぐに戻さずしばらくカメを立て向きに持って吐き戻さないようにします。
嫌そうに暴れてしまったら無理して給餌せず一旦水槽に戻してあげましょう。

無理に強制給餌すると口などをケガさせてしまったり間違った場所に餌が流れていってしまうので大変危険です。イシガメの様子を見つつ慎重に行いましょう。

イシガメの餌の種類や特徴を学んで飼育に役立てよう


イシガメがどんな餌を好み、どんな餌を選べばいいのかを解説しました。
餌の種類が豊富で驚かれたかもしれませんがさまざまな選択肢があるので餌やりが楽しそうですよね。

餌の好みや食べる量はそれぞれの個体によります。
さまざまなものが食べられる分好き嫌いがあるカメも少なくありません。

大事なのは飼い主による日々の観察です。
毎日元気に餌を食べているか確認するためにも、できる限り餌やりのときはそばにいてあげられるといいですね。

イシガメは頭のいい生き物なので、毎日餌やりをしていると飼い主のことを覚えて餌の時間になると寄ってくるようになります。
是非餌やりを通してイシガメと楽しくコミュニケーションをとってみてください。
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