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爬虫類に多く見られるモルフとは?言葉の意味やレオパでの例も紹介

モルフという言葉を知っていますか?爬虫類の飼育を検討している方は、耳にしたことがあるかもしれません。爬虫類界では知っておくべき言葉のひとつです。

近年、ペットとして爬虫類を選ぶことはそんなに珍しいことではありません。個性豊かな見た目に惹かれて飼育を検討する方も多いのではないでしょうか。

ショップ自体、爬虫類を取り扱っている場所が増え、見かけることが多くなりました。爬虫類は、犬や猫と違って散歩の必要がなく、トラブルになりやすい鳴き声の心配もありません。ひとり暮らしやマンションにお住いの方にもおすすめです。

本記事では、爬虫類の中でも、比較的飼育がしやすいレオパのモルフについて紹介しています。

記事を読めば、モフルについて、さまざまな知識を得ることができるでしょう。

どんなモルフがあるのか知りたい、どのモルフにしようか迷っている人は参考にしてみてください。

そもそもモルフってどんな意味?

爬虫類には、同じ種類でも体色、模様、大きさなど、見た目が異なる個体が存在します。

これらは、特徴を持った個体のかけ合わせや突然変異で発生します。この中で、かけ合わせによって特徴が遺伝すると確認できた品種をモルフと言います。

現在、さまざまな特徴を持ったモルフが多く誕生しています。

野性型との違い

野生型とは、改良がされていないノーマルな品種のことを指します。

レオパはモルフの代表的な例です。レオパの野生型は、全身に黒い豹紋が入っており、体は黄色っぽい色をしています。

野生型に対してモルフは、かけ合わせによって豹紋が減少している個体や色の異なる個体を持ちます。本当に同じ種類なのかと思うほど、見た目が異なるモルフも存在します。

単一モルフと複合モルフ

モルフはさまざまな特徴を持っています。

特徴的な形質がひとつあるものを単一モルフまたはシングルモルフと呼びます。この単一モルフ同士をかけ合わせることで複数の特徴が受け継がれます。これを複合モルフ、マルチモルフと呼びます。

両親どちらかの特徴を引き継ぐものと、どちらの特徴も合わせた形質を表す個体がいます。

代表的なレオパのモルフの例

組み合わせによってさまざまな形態を持った個体が生まれることが、モルフの魅力のひとつです。

爬虫類のモルフの中でも、ペットとして人気の高いのがレオパです。

レオパは、レオパードゲッコーの略称で、和名はヒョウモントカゲモドキです。おとなしく、初心者でも飼育しやすい特徴があります。バリエーション豊富なモルフを紹介します。

イエロー系モルフ

1970年代に作成され、もっとも古いと言われているのが、ハイイエローというモルフです。現在数多くあるモルフの原点となっています。

野生型の中でも黄色が強い個体をかけ合わせることで作られており、黄色が強く、黒い豹紋柄が少ないのが特徴です。

同じイエロー系の中でも、黄色がより強く出るものや、オレンジが強く出るものなどの種類があります。

アルビノ系モルフ

アルビノとは、シミやそばかすなどで知られるメラニン色素が作られずに、色が白くなるもののことを指します。

色素欠乏症という遺伝子疾患と言われており、どのような生き物にも存在します。

爬虫類界では、これに加えて、かけ合わせによって生まれた白い体を持つものもアルビノと呼びます。多くのモルフのもととなっています。

ハイポ系モルフ

代表的な品種としてハイポメラニステックが挙げられます。

ハイポは低い、メラニステックは黒を表す言葉です。

メラニン色素が減少し、黒い豹紋が少なくなります。アルビノと混同されることもありますが、豹紋が少なくなるだけで体色はレオパ本来の黄色が残るのがハイポ系です。豹紋がほとんどなくなっているものをスーパーハイポメラニステックと呼びます。

スノー系モルフ

黄色など、黒以外の色素が少なく、白と黒のまだら模様が特徴です。

かわいらしい模様で人気が高いスノー系は、体色が白い個体同士のかけ合わせで作られています。

マックスノー同士をかけ合わせたスーパーマックスノーは、体のほとんどが白いモルフです。黄色みが減少しているので、ほかのモルフよりも白い印象があります。

無豹紋系モルフ

本来、レオパにはヒョウモントカゲモドキという和名の通り黒い豹紋があるのが特徴ですが、これがほとんどないモルフが存在します。

リューシスティックという呼び名もあり、白化を意味しています。無豹紋系には、黄色が薄く残っています。

これをさらに白くしたモルフをブリザードといい、生まれた時から豹紋が全くないモルフです。

エニグマ系モルフ

2006年頃に登場した比較的新しい品種です。白やオレンジなどの色素がランダムに散らばり、尻尾が白くなるものが多いようです。

個体差が激しいため、同じ模様を遺伝させることは難しいとされています。

エニグマには謎や不可解という意味があり、その名の通り、不思議なモルフです。模様は成長とともに変化していくこともあるそうです。

大きさが変異しているモルフ

レオパの中で、大きさに関連するモルフはジャイアントのみです。

幼体時に判別することは難しく、生後1年で判別されます。オスは80~100g、メスは60~90gが目安と言われています。

ジャイアントの血が入っていなくてもこの基準を上回る個体も多くみられます。必ずしもこの基準で判別するわけではないことも知っておきましょう。

目が変異しているモルフ

同じ品種でも目の色が異なることもあります。

レオパの中で多いのが、瞳孔が黒、虹彩が灰色や緑色のノーマルアイです。瞳孔も虹彩も黒い、ウルウルとした目のフルアイや、アルビノに多い、赤い瞳孔とゴールドの虹彩を持つ個体もいます。

ターミネーターアイと呼ばれるレアな目のものまであり、目のモルフも種類が豊富です。

複合モルフ

単一モルフや複合モルフをかけ合わせることで、新たな個体が誕生します。

確実に狙った形態のモルフが誕生するとは言えません。たくさんの可能性があり、これも飼育の楽しみのひとつでもあります。

マックスノーアルビノのように、かけ合わせた個体の名前を繋げたものが多いですが、呼びやすいように変化したものもあります。ソーラーエクリプスというモルフがその例です。

モルフを選ぶときの注意点

特徴的な形質をもつモルフは、体質にも特徴があるのでしょうか。

アルビノなど、目に特徴があるモルフは視力が弱いものが多いようです。空間把握能力があまりよくない場合は、餌をピンセットで食べやすいように工夫するとよいでしょう。また、エニグマは神経症状が高確率で出やすいと言われています。

このように、モルフには障害や疾患が出現しやすいとされているものもあります。どのような子でも、お迎えしたら責任をもって最後まで寄り添いましょう。

気に入ったモルフを探してみよう

モルフは、ひとつひとつの個体が個性的です。本記事で紹介したレオパだけでも、種類が豊富でどの子にしようか迷ってしまいますね。

形質だけでなく、体質にも個体差があります。どのような性格なのかという点も含めて選んでみると、自分にピッタリの子に出会えるかもしれません。1度ショップに足を運んでみてはいかかでしょうか。きっと、キュートで個性的な子たちが待っていますよ。

お気に入りの子をお迎えして、新しい生活を始めてみましょう。
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