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ドラゴンは実在していた?似た生物・モデルとなった生物も紹介

映画やゲームで必ずといっていいほど登場するドラゴンですが、一度は憧れたことがあるのではないでしょうか。

大きな翼を羽ばたかせて雄大に大空を飛ぶ姿や、見るものすべてを威圧するそのビジュアルは孤高の生物を感じさせてくれますし、火を噴く姿は圧巻されます。

もしドラゴンが私たちの住む現実世界に実在していたら、戦車や戦闘機でさえ太刀打ちできないのではないでしょう。

この記事では、ドラゴンは本当に実在していたのかや、ドラゴンに似た生物、またモデルとなった生物などを紹介しています。

記事を読むことで、ドラゴンの特徴や本当に実在していたかどうかがわかるでしょう。

ドラゴンについて詳しく知りたい方は、是非参考にしてください。

世界に伝わるドラゴンのイメージとは?

世界に伝わるドラゴンのイメージは様々ですが、その多くは実在する生物ではなく、神話に登場する架空の生物であるというイメージがあります。

神話に登場するドラゴンは人の手によって倒されることが往々にしてあるのですが、これにはしっかりとした理由があるのです。

神話学的な解釈によると、ドラゴンとは悪の象徴です。それを聖人や英雄が倒すことによって、混沌より秩序をもたらすという構図ができあがり、これにより混沌に支配された大地に秩序がもたらされ、人々が安心して暮らせるようになるという西洋の竜退治におけるテーマがあるためなのです。

ちなみにドラゴンの多くは神秘的な能力を持っているともされており、ドラゴンを倒した英雄(ドラゴンスレイヤー)は不死身になったり、超人的な力を手に入れていたりします。

日本の神話においても、スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治した後、ヤマタノオロチの体から草薙剣を手にした逸話もあるため、ドラゴンと神秘的な能力は関連があると考えられます。

ドラゴンの特徴

ドラゴンは実在している生物を混ぜ合わせた姿で描かれることが多いです。

その姿は、ワニやトカゲなどの爬虫類のようにゴツゴツとした皮膚をしており、四肢の先に鋭い爪が備わっています。牙はギザギザとしており、すべてを薙ぎ払う太く巨大な尻尾を生やし、蝙蝠のような翼を持った姿をしています。

ドラゴンは様々な生物を混ぜ合わせた姿をしていますが、実は最初からこのような外見をしていたわけではありません。初期のドラゴンと呼ばれていた生物は、人間よりも遥かに巨大な蛇のことだったのです。

初期のドラゴンは現在のように四肢や翼を持ってはいませんでしたが、時代の変化とともにその姿は変わっていきました。

またドラゴンは陸地を生息地としており、山岳地にある洞窟に巣穴を作るとされています。卵生であり、肉食獣であるなど、実在する生物ではワニや蛇と類似している点が何箇所かあります。

西洋のドラゴンのイメージ

西洋の視点から見ると、ドラゴンに対するイメージは悪いものが多いです。
その理由として、西洋諸国の多くがキリスト教圏であるというのがあります。実はキリスト教的世界観からすると、ドラゴンは邪悪な存在であり悪魔と同一視されています。

実際、新約聖書に登場するヨハネの黙示録にドラゴンが登場するのですが、悪魔ともサタンとも呼ばれています。

またドラゴンは、人間を死に至らしめる原因とされている七つの大罪という価値観において憤怒を司る生物であるとも考えられているため、西洋においてドラゴンは悪いイメージが強いです。

しかし西洋の中にも、ドラゴンに対する良いイメージもあります。

スラヴ神話に登場するドラゴンはズメイと呼ばれていますが、このドラゴンは人間と似た性質も持っており、雌雄があります。
メスは人間に対して憎悪を持ち合わせ、農作物を荒らすとされていますが、オスは人間を愛し作物を逆に守るとされているのです。

また中央・東欧の民話に登場するドラゴンは人と共存していることもあります。こちらでは、一概にドラゴンを悪とするのではなく、良いドラゴンと悪いドラゴンがそれぞれ存在しているとされています。

東洋のドラゴンのイメージ

日本や中国などの東洋では、ドラゴンと似ている生物に「龍」がいます。
龍もドラゴンと同じように実在していたとされていますが、今日に至ってもなおその謎は明らかにされていません。

ドラゴンと龍は似ている箇所がありますが、龍とドラゴンは別物と考えられており、その姿や特徴も異なるものがあります。

例えばドラゴンの特徴として翼があるのに対し、龍は翼を持っていません。
巨大な蛇の胴体に四肢が、頭には立派な角があり、口元にナマズのように長い髭を生やした姿が龍の一般的な外見モデルです。

生息地についても違いがあります。ドラゴンは陸地に生息するのに対し、龍は水辺に生息しているとされていることが多いです。これは中国や日本において龍が水を司る神、水神とされる伝承があるためです。

余談ではありますが、日本にはタツノオトシゴと呼ばれる海洋生物が実在しています。

西洋との大きな違いとして、龍(ドラゴン)は東洋では好意的に受け入れられています。
例えば日本では、雨や雷など自然の猛威を龍に擬え信仰の対象にもされていましたし、その伝承は現代にも引き継がれています。

日本神話に登場する初代天皇の神武天皇は、自身の妃に龍を迎え入れるなどしており、日本と龍との関係は古くから好意的なものであることが見受けられます。

中国においても龍は神獣や霊獣として神聖な生物とされており、古代の中国では皇帝のシンボルマークとしても用いられています。東洋のドラゴンに対するイメージは西洋とは真逆なことがわかります。

中国に伝わるドラゴン(龍)の伝承

中国の伝承において龍とドラゴンは、実在していたとされる起源が似ています。

この起源については様々な説があり、恐竜やクジラなど実在する大型動物の化石から連想された説や、蛇に対して人類が抱く本能的な恐怖から蛇を神格化させ、龍やドラゴンと呼ばれる存在が誕生した説などがあります。

中国の別の伝承によれば、龍は鳴くことによって雷雲や嵐を呼ぶとされ、その能力を活かして発生させた竜巻によって飛翔するとされています。雨や洪水などの自然を意のままに操り制御するとされており、縁起の良さを象徴しています。

また龍は皇帝の権威を象徴しており、歴史上に皇帝として君臨した人物は生まれつき龍の形をしたあざを持っていたとされています。

このように龍は、歴史的にも文化的にも中国と密接に関わっていることがわかります。

ゲームや映画におけるドラゴンの存在とは?

ゲームや映画において、ドラゴンはストーリーを盛り上げるためには欠かせない存在となっており、大人気のキャラクターです。主に魔法の存在が明らかになっているファンタジーを題材とした作品に、ドラゴンは登場しています。

作品によってドラゴンに対してのイメージは異なりますが、現実世界と同じようにドラゴンは人類にとって脅威とされていたり、神として崇められていたりします。

人類の脅威として敵対することが多いドラゴンですが、中には主人公に対し知恵を授けるなど、主人公の味方として人類に協力的な姿で描かれていることもあります。

ドラゴンに対するイメージは現実の世界とあまり変わりはありません。
唯一違う点としては、そのような世界においてドラゴンは実在する生物であり、ドラゴンを素材とした武器や防具を生成することが可能となっているという点です。

神話にも登場したドラゴンと同じく、ドラゴンは特殊な魔力を持った生物として考えられています。そのためドラゴンを素材とした装備品を生成すると、そのドラゴンの性質を引き継ぐことができる場合もあります。

例えば素材としたドラゴンが獣と会話する能力を会得していた場合、そういった装備を身に着けると獣と会話ができるようになります。

ゲームや映画に登場するドラゴンは神話などに登場するドラゴンの要素に加えて、作品ごとにオリジナルの要素が追加されているため様々なタイプのドラゴンがいます。

モンスターハンターシリーズに登場するクシャルダオラというモンスターは、鱗や甲殻が鋼鉄のため刃が通りづらいという特徴があります。また風や天候を自由自在に操ることができるため、クシャルダオラが現れると一緒に嵐も巻き起こるとされています。

ゲームや映画のドラゴンは、作り手の想像力や独自の発想によって、これまで考えられてきていたドラゴンの特徴を持たない新たなドラゴンが誕生し続けているのです。

ドラゴンが実在していた可能性はあるのか?

ドラゴンが実在した可能性は0ではありませんが、その可能性はかなり低いものとされています。ドラゴンが実在していたと根拠づけられる化石や生態が確認できる巣穴などは現在に至るまで発見されておらず、あくまでも架空の生物であるとして見做されています。

恐竜と同じように人類が誕生するより前には実在していたかもしれませんが、詳細は現在においても不明のままです。

ドラゴンは空を飛ぶことができる?

蝙蝠のような翼を有している姿で描かれることが多いドラゴンは、実際にゲームや映画に登場した際に大空を雄大に飛行しています。

大空を飛び回りながら捕食する獲物を狙っていたり、場所を移動したりします。

翼を持つ姿で描かれることが多いためドラゴンは空を飛ぶイメージが強いですが、科学的に考えるとドラゴンの巨体を宙に浮かせるためには、一般的に描かれるドラゴンの翼では小さすぎるという指摘もありますので、実際に飛行能力があるのかどうかは解明されていません。

ドラゴンは火を噴くことができる?

神話に登場するドラゴンは火を噴いているという記述はありませんが、ゲームや映画に登場するドラゴンの多くは、口から火を噴いている姿で描かれています。
ドラゴンの一般的なイメージでは、ドラゴンは口から火を噴くという姿が強いです。しかしドラゴンのタイプによっては吹雪や毒ガス、電撃などを噴きます。

これはドラゴンの体内に火や吹雪を生成する器官がある場合もありますが、ファンタジーを題材としている作品などではドラゴンが魔法を使い、このような芸当をしている場合もあります。

ドラゴンに似た生物・モデルとなった生物

ドラゴンの特徴をした実在する生物は様々いますが、主に爬虫類の生物がいます。
代表的な生物は蛇で、古代ギリシア・ローマにおいて、ドラゴンという言葉が誕生したきっかけを作った生物でもあります。

その他にも実在する生物では、ワニやコモドドラゴンなどがいますが、かなり近い生物として恐竜があげられます。

爬虫類に分類される恐竜は、地球上に実在した陸生の生物の中で頂点に君臨した生物でもあります。その凶暴さやビジュアル面でいえばドラゴンの特徴と類似している点が多くあります。

ワニ

ワニは実在する生物の中で、ドラゴンの特徴と類似点が多い生物です。

ゴツゴツとした皮膚と長い尻尾を持ち、四肢は鋭利な爪を生やしています。ワニの牙はギザギザと尖っており凶暴さが滲み出ています。通常のサイズでもおよそ1.5メートルあり、大型種であれば体重は1トンに達する個体も存在しています。

主に河川や湖沼などの水辺に生息しており、獲物である草食動物を仕留めるために陸地へあがるなど水陸ともに活動をすることができます。

外見もドラゴンに似ていますが、神話上でのワニに対する人類のイメージもドラゴンと似ている点があります。

ワニの生息する地域では人間がワニに襲われることもあり、ワニは邪悪な存在とされていることが多いです。しかし一方で、ワニを神聖視する例もまた多く、ワニの姿をした神は世界中の神話に登場しています。

古代エジプトではワニは豊穣を象徴とし、ナイル川そのものの象徴とされています。

コモドドラゴン

ワニと同じように実在する生物に、コモドドラゴンという生物がいます。こちらの生物の特徴もドラゴンに類似している点が多くあります。

コモドドラゴンはワニではなく大型のトカゲであり、正式な名称はコモドオオトカゲです。

ワニと同じように皮膚はゴツゴツして長い尻尾があり、鋭い爪と牙を併せ持っているため形態はドラゴンの姿と一致しています。

主に陸地に生息しており、大きな個体はイノシシなどの古巣を巣穴としています。また水中を泳ぐことも可能です。

現在も生息していますが、農地開発や森林伐採によってその数は減少しており、1981年に確認されている生息数はおよそ7,000頭とされています。

ワニのように神話に登場はしていませんが、ドラゴンと外見以外にも似ている点として、毒を保有している点が挙げられます。

正確には、食べ残しを栄養とすることによって腐敗菌が繁殖しているのですが、この腐敗菌は実に7種類以上存在し、噛みつかれることによって体内へ侵入すると、血液の凝固作用を阻害して失血によるショック状態を招いてしまいます。

トビヘビ

かつて蛇は、古代ギリシア・ローマの時代にドラゴンと呼称されていました。
正確にはドラゴンの語源となった『ドラコ』という名前ですが、蛇は太古よりドラゴンと深く関わりがありました。

ドラゴンが実在していたかどうかという話において、蛇は欠かせない重要な存在です。

こちらのトビヘビは普通の蛇とは違い、その名の通り空中を飛行することができます。
龍と同じように長時間に渡って飛行するわけではありませんが、地を這うことが一般的な蛇からすると、その特異性がわかります。

体長は大きいもので1.2メートルほどの個体が確認されています。ワニやコモドドラゴンと比較すると小さいですが、その飛行能力によって枝から枝へ100メートルも滑空した例もあるといわれています。

恐竜

恐竜はワニやコモドドラゴンよりもドラゴンの特徴を捉えている生物です。

恐竜は確認されている限りでは、およそ40メートルの大きさをした個体がいました。主な外見的な特徴では、ワニやコモドドラゴンと同じように四肢と尻尾を持っている恐竜が多いです。

しかし恐竜の種類は、確認されているだけでも10,000以上の種類が実在していたとされているためその姿は様々です。恐竜は肉食から草食、四肢があるものや翼があるものまで存在していました。また化石などによってすべての大陸に生息していたことが確認されています。

今は既に絶滅してしまいましたが、実在した陸生の生物では頂点に君臨していた種のため、その影響力は絶大だったことがわかります。

十二支にドラゴン(龍)がいるのはなぜ?

十二支は遥か昔、中国における戦国時代よりもさらに古くに起源をもつとされています。

前述の通り中国におけるドラゴン(龍)の存在は崇高なものとされており、龍は王様、皇帝の生まれ変わりという思想がありました。

そのため、龍は十二支の中では唯一実在が確認されていない生物ではありますが、神聖な生物を無下に扱えない太古の中国の人々により、十二支への仲間入りをしているのではないかという説があります。

ドラゴンが実在したのか謎はまだ多い

ドラゴンが実在していたかについては現在においても謎が多く、はっきりと実在していたとされる証拠は見つかっていません。

諸説ありますが、蛇などの実在する生物をモチーフに人々が想像した結果、ドラゴンは誕生したという説が有力なものとしてあります。

神話をはじめ映画やゲームなどによって、様々な特徴を増やしていくドラゴンはあくまでも架空の生物とされていますが、特徴が類似している生物も実在しているため、単にまだ人類がその存在を見つけていないだけかもしれません。

恐竜と同じように太古には実在していたのかもしれませんが、今はまだその存在は謎に満ちています。
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