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インドシナウォータードラゴンの特徴とは?飼育に必要なものも紹介

「インドシナウォータードラゴンってどんな動物?」
「インドシナウォータードラゴンを飼育するにはどんなアイテムが必要なの?」
このように、インドシナウォータードラゴンの飼育を考えると、様々な疑問が浮かんでくるのではないでしょうか。

この記事では、インドシナウォータードラゴンの生態や特徴、飼育をするにあたって揃えておきたい飼育用品などを紹介していきます。

この記事を読むことで、インドシナウォータードラゴンに関する様々な知識を得ることができます。それらの知識からインドシナウォータードラゴンへの理解を深めることで、飼育にもスムーズに取り組めるようになるでしょう。

インドシナウォータードラゴンの飼育に興味がある人は、ぜひこの記事をチェックしてください。

インドシナウォータードラゴンとは?

インドシナウォータードラゴンは、爬虫綱有鱗目アガマ科ウォータードラゴン属に分類されるトカゲの仲間です。インドシナという名前の通り、タイやベトナムなどのインドシナ半島や、中国南部に生息しています。

その美しい外見から、ペットとして人気の種類になります。そんなインドシナウォータードラゴンの生態や特徴を、もっとくわしく見ていきましょう。

インドシナウォータードラゴンの生態

野生のインドシナウォータードラゴンの生息域は、熱帯雨林です。樹上棲であるため、日中のほとんどを木の上で過ごします。幼体の頃は素早く木々を飛び移ったり、身軽に木に飛び乗ったりする姿が見られるでしょう。夜になると木から降り、水辺にある巣穴で体を休めます。

しかし、常に木の上にいるわけではありません。樹上で危険を感じると、水中に飛び込みます。ウォータードラゴンという名が表すように、彼らは泳ぎが得意です。およそ25分もの間潜水をすることができます。

純粋に水浴びをすることも大好きです。そのため、飼育環境内には水浴びができる場所を用意してあげると良いでしょう。気持ち良さそうに水浴びをする姿を見ることができます。

インドシナウォータードラゴンの特徴

インドシナウォータードラゴンは、鮮やかで美しい緑色の体色が特徴的です。この色は、状況によって変化させることができます。

成長すると、体長はおよそ90cmになります。しかし、しっぽが長く体長の半分以上を占めるため、それほど大きくは感じないでしょう。体色がグリーンイグアナに似ていますが、およそ200cmの大きさに成長するイグアナに比べるとかなり小さく、飼育にも挑戦しやすいです。

オスの個体は成体になると、クレストと呼ばれる棘状のトサカが後頭部から背中、しっぽにかけて発達します。クレストがあることで、かっこよさやワイルドさを印象づけられるでしょう。

性格は臆病であることが多いです。何にでもすぐにびっくりして逃げ出そうとしてしまうため、飼育下では怪我をしないように注意してお世話をしてあげましょう。

インドシナウォータードラゴンの寿命

寿命はおよそ8年~10年です。長生きをする個体になると、15年以上生きることもあるでしょう。しかし、飼育下で長生きをさせることは難しい傾向にあります。

病気や怪我が寿命を縮めてしまう可能性もあるでしょう。飼育環境や飼育方法が適切でないと、病気や怪我を引き起こしてしまいます。おかしいと感じることがあれば動物病院で診てもらい、飼育環境や飼育方法を見直してみましょう。

インドシナウォータードラゴンの成長速度は、あまり早くありません。幼体から飼育を始めると、なかなか大きくならないと感じるでしょう。

コオロギなどの栄養のある食事をさせたり、広さに十分余裕があるケージで飼育したりすることで成長につながる場合があります。あまりにも成長が遅いと感じた際は、食事内容や飼育環境を変更してみてください。

インドシナウォータードラゴンの産卵・繁殖時期

インドシナウォータードラゴンは卵生で、1回につき4個~16個の卵を産みます。産卵回数は年に数回です。産み落とされた卵は、およそ80日で孵化します。

繁殖は1年を通して行うことができます。飼育下で繁殖をさせるのであれば、特定の時期を見計らう必要はありません。ただし、様々なものがレイアウトされている飼育ケージ内で産卵をさせると保護が難しくなってしまうため、繁殖をさせる際は別の飼育ケージを用意しましょう。

インドシナウォータードラゴンの飼育に必要なもの



インドシナウォータードラゴンをはじめとする爬虫類を飼育する際には、その種類が実際に野生で生活している環境を再現してあげることが大切になります。そのため、インドシナウォータードラゴンが自然下ではどのような環境で暮らしているのかを把握しておきましょう。

インドシナウォータードラゴンは木の上で暮らし、水浴びを好みます。つまり、木や緑をレイアウトし、水浴びができる環境を用意することが求められるのです。

以下で、そんなインドシナウォータードラゴンの生活環境に合わせた飼育環境をつくるために必要なものを紹介していきます。その他にも飼育に必要なグッズを紹介しますから、ぜひ参考にして準備をしてください。
  • 飼育ケージ
  • 床材
  • バスキングランプ
  • 紫外線ランプ
  • パネルヒーター
  • 水入れ
  • 餌入れ
  • 登れそうな流木
  • ピンセット
  • カルシウム剤

飼育ケージ

飼育ケージは広めのものを用意しましょう。インドシナウォータードラゴンはおよそ90cmの大きさになります。動き回れるようにするためには、広めのケージの方が良いでしょう。

また、高さも必要です。インドシナウォータードラゴンは木の上で生活するため、ケージ内にも木をレイアウトすることになります。木が十分に入る高さのケージを用意しましょう。

おすすめは、横幅が90cm以上あるケージです。高さは60cm以上あると良いでしょう。幼体の頃はそこまで大きくなくても構いませんが、成長するにつれてケージのサイズも大きくしてください。

販売されているガラスケージだけでなく、衣装ケースを代用して飼育ケージにすることもできます。木製の飼育ケージを自作しても良いでしょう。

床材

インドシナウォータードラゴンは、湿度が高い環境を好みます。そのため、湿度を保つことができる床材を入れてあげるようにしましょう。床材ならば何でも良いというわけではなく、保湿力の高いものを選択します。

おすすめは、ヤシガラソイルです。ヤシガラは軽い素材でつくられており、手軽に安く購入することができます。ソイルは土の素材でできているもので、より自然らしいレイアウトのケージをつくることが可能です。どちらか好みな方を選ぶと良いでしょう。

まれに、インドシナウォータードラゴンが床材を舐めてしまうことがあります。誤飲をしても大丈夫なように、床材は目の細かいものを敷いてあげましょう。

バスキングランプ

変温動物である爬虫類は、自分で体温調節をすることができません。そのため、温度調節ができるホットスポットと呼ばれる場所が必要になります。飼育ケージ内にはバスキングランプを設置して、体を温められる場所をつくってあげましょう。

インドシナウォータードラゴンは、主に食後にバスキングを行います。これは消化を促進させるためです。体を温められないと、消化不良を起こしてしまう可能性があります。

飼育ケージ内には、ホットスポットだけでなくクールスポットもつくるようにしましょう。飼育ケージ内に温度差があることで、体温を上げたい時はクールスポット、下げたい時はホットスポットと、自分で移動して体温調節ができるようになります。

紫外線ランプ

爬虫類には紫外線も欠かせません。爬虫類は紫外線を浴びることにより体内でビタミンを生成したり、脱皮を促進したりします。加えて、紫外線の不足によって、くる病と呼ばれる骨が変形する病気になってしまう可能性があるのです。

インドシナウォータードラゴンを健康な状態で飼育するために、ケージ内には紫外線ランプを設置しましょう。紫外線の中でもUVAは窓を貫通して室内に入ってきているため、UVBを照射するタイプのものを用意してください。

紫外線ランプは使用を続けていると、発光しているのに紫外線は出ていないという状態になってしまいます。紫外線が出ていなければランプをつけている意味がありませんから、発光していても半年を目安にランプを交換するようにしましょう。

パネルヒーター

インドシナウォータードラゴンは寒さが苦手です。そのため、飼育ケージ内の温度は下がりすぎないようにすることが求められます。

バスキングランプだけでケージ内の温度を保つことは難しいです。ランプの当たらない場所には、パネルヒーターなどの保温器具を設置しましょう。温度が低い場所でも20℃は下回らないように注意してください。

特に気温の下がる冬場は、ケージ内の温度を保つことが難しくなります。1つの保温器具では足りない場合には、複数の保温器具を利用して温度が下がりすぎないようにしましょう。

水入れ

インドシナウォータードラゴンは水浴びが好きです。飼育下でも水浴びができるようにするために、水入れを設置してあげましょう。

水浴び中は水入れの中で動き回ることもあるため、全身がすっぽりと入って動く余裕があるほどの大きさのものを用意してください。また、軽い水入れだとひっくり返される可能性があるため、ある程度重さがあるものがおすすめです。

個体によっては、水が動いていないと存在に気がつかないことがあります。水に気づいていないようであれば、エアレーションを設置するなどして水に動きを出してあげましょう。

水入れは水分補給にも使われますし、トイレにもなります。清潔を保つために、中の水は毎日きれいなものに交換しましょう。

餌入れ

置き餌を与えるための餌入れも用意しておきましょう。特に自然素材の床材を使用している場合は、餌と間違って床材を誤飲することを防ぐために餌入れを使って餌を与えます。

餌入れは、中の餌が脱走しにくい構造になっているものがおすすめです。しかし、コオロギはジャンプをするため、簡単に餌入れから脱走できてしまいます。コオロギを与える場合は後ろ足をちぎり、ジャンプができないようにしてから入れましょう。

また、餌になる虫を多く入れすぎても、虫同士が足場になって脱走してしまう可能性があります。入れる数は3匹~5匹に抑え、餌入れの中が空になってから新しい餌を入れるようにしましょう。

登れそうな流木

木の上で生活するインドシナウォータードラゴンには、飼育下であっても登れる木を用意してあげる必要があります。流木を設置すれば、登り木として使ってくれるでしょう。流木は天然のものでも人工のものでも大丈夫です。

斜めの登り木も大切ですが、平行な止まり木を設置することもおすすめします。インドシナウォータードラゴンは平行な止まり木が好きな個体が多いため、設置すればそこを気に入ってくれるでしょう。

登り木はインドシナウォータードラゴンが乗っても動かないようにしっかりと固定しましょう。また、複数の形状の違う木を組み合わせることで、安定性を保ち、様々な高さや角度の登り木をつくることができます。

ピンセット

ピンセットは餌を与える時に役立ちます。インドシナウォータードラゴンに直接餌を与える時や、生餌を移動させる時に使用できるでしょう。

特に直接餌を与える際にはピンセットが必須です。インドシナウォータードラゴンは餌を見つけるとそのままかぶりつきます。素手で餌を与えていると、噛みつかれてしまう可能性があるでしょう。

細かく鋭い歯が生えているうえに噛みついたまま頭を振り回すこともあるため、噛みつかれると大怪我につながってしまいます。怪我を防ぐために、餌やりはピンセットで行いましょう。

また、フンの除去などもピンセットで行うことができます。ただし、衛生的に問題になってしまうため、餌やりに使用するものと同じピンセットを使うことは避けてください。

カルシウム剤

虫の生餌を与える場合には、カルシウム剤を添加するようにしましょう。爬虫類にとってカルシウムは大切で、不足すると病気になってしまうことがあります。生餌は栄養価が高いですが、カルシウムが不足しがちです。必要分を補うために、カルシウム剤をまぶしましょう。

基本的に、すべての餌にカルシウム剤を添加するようにします。空き瓶などの容器に少量のカルシウム剤を入れ、その中に生餌を加えてまぶしましょう。

インドシナウォータードラゴンの飼育方法



インドシナウォータードラゴンの飼育は、決して簡単ではありません。その生態や性格から、飼育が難しいと感じてしまうこともあるでしょう。

しかし、事前に適切な飼育方法を理解していれば、問題が起きるのを回避することができたり、問題が起きてしまっても改善をすることができたりするでしょう。そのため、飼育するにあたって飼育方法を把握しておくことはとても重要になります。

ここでは、インドシナウォータードラゴンの飼育方法を紹介していきます。飼育を始める前にきちんと理解し、飼育に活かしていってください。

購入場所・価格

インドシナウォータードラゴンはペットとしての人気が高い種類のため流通量が多く、比較的出会うことが容易でしょう。特に繁殖された幼体は、出会える機会が多いです。

主に販売されているのは爬虫類専門店です。ショップのサイトなどで販売しているかどうかを知ることができることも多いため、お店に出向く前にサイトをチェックしてみると良いでしょう。爬虫類を取り扱うイベントで出会うことも可能です。

価格は比較的安価なことが多いです。よく見かける幼体は、およそ10000円~15000円で購入できるでしょう。しかし、貴重な野生の個体になると、もっと高い値段で販売されていることが多いです。

適正温度・湿度

インドシナウォータードラゴンを飼育する際には、飼育ケージ内を適切な温度と湿度に保つことが求められます。適正温度と湿度を知って、それを保つように工夫しましょう。

適正温度は、クールスポットでおよそ22℃~27℃、ホットスポットでおよそ40℃です。このように、ケージ内では場所によって温度差があるようにしましょう。可能であれば、夜間は温度を下げるようにすると自然に近い環境になります。

家を空けることが多いなど、温度管理が難しい場合には、タイマーサーモを使用することをおすすめします。タイマーサーモは、温度や時間を設定することでバスキングランプや保温器具などのスイッチを自動で切り替えてくれるため、とても便利です。

湿度は高めを保つようにします。適正は70%~80%です。高湿度を保つために、ケージ内には定期的に霧吹きをするようにしましょう。

ケージ内の温度と湿度を把握するためには、温湿度計が欠かせません。設置して定期的に確認し、適正温度と湿度を保つように心がけましょう。

餌と与える頻度

インドシナウォータードラゴンは雑食性ですが、肉食性が強いです。食べるものは昆虫類、小型の爬虫類や鳥類、果実などになります。

主に与えるのは昆虫類がおすすめで、コオロギやデュビアなどが良いでしょう。これらを与える際にはカルシウム剤を添加することを忘れないようにしてください。また、果実類も時々与えてみると食べることがあります。

食べる頻度は、2日~3日に1回です。昆虫を10匹~20匹は与えましょう。ただし、幼体の間は成長途中であるため毎日餌やりの時間を設け、様子を見ながら食べなくなるまで餌を与えてください。

体調によっては食が細くなったり、全く食べなくなったりすることもあります。そんな時は無理に食べさせることはせず、様子を見守ってあげましょう。

飼育における注意点

インドシナウォータードラゴンは臆病な性格であるため、ちょっとしたことで驚いて逃げ出そうとしてしまいます。その際に、ケージのガラスなどに激突して怪我をしてしまうことがあるのです。

飼育をする際には、できるだけ刺激しないように気をつけてあげましょう。ケージに暗幕をかけてあげると、安心して過ごすことができます。また、ガラスには紙などを貼りつけると、激突することを防げるでしょう。

これらのことを行うと、飼育ケージの見栄えが悪くなったり、中があまり見えなくなったりします。しかし、ペットの体を守るためにも大切なことですから、ぜひ実践してあげましょう。

インドシナウォータードラゴンの飼育方法を理解しよう



インドシナウォータードラゴンは見た目が美しく、見ているだけでも楽しい動物です。そのため、飼育したいと考える人も多いでしょう。

飼育することは決して簡単とは言えません。飼育環境を整えたり、びっくりさせないために飼育方法を工夫したりすることが求められます。

しかし、飼育方法をしっかりと理解し、手間を惜しむことなく実践できれば、元気なインドシナウォータードラゴンを育てることができるでしょう。インドシナウォータードラゴンに興味がある人は、ぜひ飼育方法を学んでから飼育に挑戦してみてください。
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