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ウォータードラゴンの特徴と飼育方法|お世話に必要な設備も紹介

「ウォータードラゴンってどんな生き物?」
「どんなものを食べるの?」
「飼育は簡単?」
爬虫類に興味のある方でこのような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

この記事ではウォータードラゴンの基本的な生態や飼育方法について詳しく紹介しています。また、飼育に必要なおすすめアイテムも紹介しているので、これから飼育用品を準備される方はぜひ参考にしてみてください。

ウォータードラゴンは鮮やかな緑色をしている美しいトカゲです。飼育するイメージがつかないと感じる方も多いかもしれませんが、正しい飼育環境を準備すれば初心者の方でも一緒に暮らすことができます。

この記事を読めばウォータードラゴンの飼い方や飼育で気を付けることを学ぶことができます。興味のある方はぜひ目を通してみてください。

ウォータードラゴンとは

ウォータードラゴンは爬虫綱有鱗目アガマ科ウォータードラゴン属に分類されるトカゲの一種です。近年では総合ペットショップやホームセンターなどでも販売されることが増えており、人気のあるトカゲです。

体色や見た目が似ていることからグリーンイグアナと間違われることがありますが、体の大きさや食べる餌が異なります。

ウォータードラゴンとはどんな生き物なのでしょうか。
飼い方を知る前にまずはその特徴や生態を学びましょう。

ウォータードラゴンの生態

ウォータードラゴンは半樹上性のトカゲなので、自然では1日の大半を木の上で過ごしています。
また驚くと地上に降りて後ろ脚で走って逃げることもあるそうです。

名前の通り泳ぐのが得意で水の中に隠れることもあります。
そのため川や湖など水辺が近くにある森林によく生息しています。

ウォータードラゴンというかっこいい名前がつけられていますが、これは「クレスト」というたてがみのようなものが背中に生えていることからドラゴンのようだと言われたことが由来になっています。

食性は肉食寄りの雑食性で、野生では昆虫や鳥類、哺乳類、自分よりも小さい爬虫類、果実などを食べて生活しています。

ウォータードラゴンの寿命

平均寿命は8~10年と言われています。中には20年ほども生きた個体も確認されているので、ウォータードラゴンは長生きする生き物です。

飼育方法を誤れば平均寿命よりも短く終わってしまうこともあるので、飼い始めるまでに飼い方を学んでおきましょう。
長生きするので、飼育する場合には最後まで面倒を見れるかよく考えてから迎えるようにしてください。

ウォータードラゴンの大きさ

全長は約60~90cmまで成長する中型のトカゲになります。
大きいと感じるかもしれませんが、ウォータードラゴンは体の半分ほどが尻尾なので実際見ると意外と小さく感じると思います。

見た目がよく似たグリーンイグアナは全長約200cmまで成長するので、比べるとウォータードラゴンの方がかなり小さいですね。

成長スピードは個体にもよりますが、幼体の時期によく餌を与えたり広いケージで飼育していれば早く成長しやすくなります。成長期に餌や栄養が不足すれば病気の原因にもなってしまうので注意しましょう。

ウォータードラゴンの種類

ウォータードラゴンには
・インドシナウォータードラゴン
・ヒガシウォータードラゴン
の2種類が存在します。

どちらの種類もペットショップや爬虫類ショップなどでよく販売されており、目にする機会も多いです。インドシナウォータードラゴンは野生採取の個体、ヒガシウォータードラゴンは繁殖個体が多く出回っています。

名前の通り生息地がそれぞれ異なります。またヒガシウォータードラゴンの方がインドシナウォータードラゴンに比べて小さいです。
それぞれ詳しく解説していきます。

インドシナウォータードラゴン

中国南部からインドシナ半島に生息するウォータードラゴンです。熱帯雨林や森の水辺で生活しています。
中国にも生息していることから「チャイニーズウォータードラゴン」と呼ばれることも多いです。

青みがかった美しい緑色の体色で尻尾には黒っぽい色のバンドが入っています。
体色をある程度変化させることもできます。

青の発色が強いものは「ブルーサファイア」という呼び名がつけられ、普通のウォータードラゴンよりも高値で販売されています。
とても美しいのでぜひ実物を探してみてください。

ヒガシウォータードラゴン

インドシナウォータードラゴンの方が有名なので認知度は低いかもしれませんが、こちらの種類も美しく魅力的なウォータードラゴンです。

オーストラリアに生息しており、現地では公園や人のいるところでもよく見かけられています。
大きさは70cmほど、最大でも90cmほどなのでインドシナウォータードラゴンと比べると小さめです。

またインドシナウォータードラゴンとは体色が異なるので見分けやすいです。
ヒガシウォータードラゴンは全体的に灰色で黒いバンドが全身に入っています。
オスは成長胸の辺りがオレンジ色っぽく発色します。

ウォータードラゴンの飼育に必要なもの


ここからはウォータードラゴンの飼育に必要なものを紹介していきます。
ウォータードラゴンの飼育環境を作るには
・樹上性のトカゲ
・水辺の近くを好む
・暖かく湿った環境を好む
これらの3つのポイントを重視してください。

インドシナウォータードラゴンとヒガシウォータードラゴンはどちらも飼育方法は同じです。ケージ内のレイアウトなどで悩む場合はSNSや動画サイトなどを参考にしてみるのもいいかもしれません。さまざまな飼い主さんが飼育環境を紹介してくれています。

これから紹介するアイテムは全てウォータードラゴンを飼育するために重要な役割を持っています。飼育する場合はできれば飼育用品を揃えてセットしてからお迎えするようにしてください。
  • ケージ
  • 床材
  • 紫外線ランプ
  • バスキングランプ
  • ランプステー
  • ソケット
  • 水入れ
  • 餌入れ
  • 流木
  • ピンセット

ケージ

ウォータードラゴンは樹上性のトカゲなので高さのあるケージが必要になります。
こちらの商品は幅90cm、高さ60cmほどあるので中に登れる流木などを設置すれば飼育することができます。

またこちらの商品は扉が前開きで餌やりやメンテナンスがしやすく、フタがメッシュになっているので通気性もよく爬虫類の飼育にはぴったりです。

ウォータードラゴンを幼体から飼育する場合は成長に合わせてケージを大きくしていくのがいいでしょう。
また最大サイズまで成長して狭そうに見える場合は、園芸用のガラス温室を使ったりケージを自分で作るのもおすすめです。

床材

湿度の高い場所を好むので床材は保湿性の高いものを選びましょう。
爬虫類用のソイルやヤシガラマットがおすすめです。


爬虫類用の床材として砂なども販売されていますが、湿度を保つことができないのでウォータードラゴンにはあまり向いていません。

ヤシガラは爬虫類用品としての販売もありますし、園芸用のものでも代用できます。
ウォータードラゴンが地面で活動するとすぐに動かされてしまうので、ヤシガラは少し厚めに敷くのがいいでしょう。

床材は汚れた部分は取り除き、定期的に全交換するようにしてください。
また保湿のために床材に霧吹きをかけて濡らしましょう。

紫外線ランプ

ウォータードラゴンをはじめ昼行性の爬虫類は紫外線を浴びることでビタミンDを吸収し、体内でカルシウムを生成します。
十分な紫外線を浴びることができなければ丈夫な体を作ることができません。

紫外線が不足するとクル病という病気になってしまうことがあります。
これは骨の病気で骨格や体が変形してしまう恐ろしい病気です。

ケージ内に紫外線ランプを設置して日中点灯させておきましょう。
そこまで強い紫外線量は必要としません。

ペットショップに行くと砂漠に住む爬虫類用と熱帯に住む爬虫類用として2種類の紫外線ランプが販売されていますが、ウォータードラゴンは熱帯に住む爬虫類用のものを使いましょう。

バスキングランプ

ウォータードラゴンをはじめとした昼行性の爬虫類は日光に当たりバスキングすることで体温を上げます。
食後は消化を促すために体温を上げる必要があります。

ケージ内にバスキングランプを設置し、ランプの直下が35℃くらいになるようにしましょう。
設置する場所はケージの左右どちらかです。
流木など登れる場所の上に設置するのもいいでしょう。

またバスキングランプを設置したらケージ内の温度をチェックできるよう温度計も設置してください。バスキングして暑くなったら涼しい場所に逃げられるよう、ケージ内に温度勾配を作らなくてはなりません。

ランプステー

ケージ内にクリップライトを取り付けるために必要です。
季節によってはケージ内にバスキングライトの他、保温のために赤外線ランプを設置することもあります。
そのためランプステーは2個以上持っていると便利です。

紹介したケージにはランプステーが1つセットで入っています。
使用しているケージのメーカーに合わせたランプステーを購入してください。

ソケット

ランプを取り付けるために必要な器具です。
一般的に紫外線ランプは箱型のソケットに取り付けケージのフタの上に設置し、バスキングランプはクリップ式のソケットに取り付けケージ内に設置することが多いです。

ただ樹上性のウォータードラゴンの場合ケージ内にランプを設置するとランプと近くなりすぎて火傷する可能性もあります。
心配であればケージの上から照射できるスタンドを使うのがおすすめです。

ここではバスキングランプや赤外線ランプ用のクリップ式ソケットを紹介します。
アームが自由に動かせるので当てたい角度に調節でき、固定用のビスがついているのでしっかりと固定することができます。

水入れ

ウォータードラゴンは水浴びが好きなので、ケージ内には水入れを設置しておきましょう。
水浴びをするだけでなく水分補給もするので、常に綺麗な水を入れてあげてください。

水入れの中に全身浸かって少々泳げるくらいのサイズのものが必要になるため、成体の場合はかなり大きな入れ物が必要になります。
生体のサイズに合わせて水入れもサイズアップしていきましょう。

餌入れ

慣れてくると餌入れに餌を置いて食べてくれるようになることがあります。
床材に餌を直接置くのは衛生的によくないですし、床材を誤飲してしまう可能性があるので餌入れを用意しましょう。

特にどんな入れ物でも大丈夫ですが、ある程度の重みがあるとウォータードラゴンにひっくり返されずに済みます。またコオロギなどの生餌を入れる場合は少しだけ深さのあるものだと脱走されにくいです。

爬虫類用として販売されているこちらの商品は、重みがあり生き餌が脱走しにくい作りになっているのでおすすめです。

流木

ウォータードラゴンは樹上性で野生では木の上で過ごすことが多いので、ケージ内にも登れるものを設置してあげましょう。

流木は爬虫類用品や観賞魚用としても販売されています。流木が手に入れやすいのでおすすめですが、登れるものであれば何でも構いません。流木はいろいろな形のものが販売されているので、できればショップに行って直接目で見て選ぶのがいいでしょう。

また登れるものはケージ内にいくつか組み合わせて設置すると安定し高さを出せるのでウォータードラゴンが喜ぶでしょう。

ピンセット

ケージにコオロギを放しておくと勝手に食べてくれますが、幼体だとコオロギに体を齧られて怪我をしたりどのくらい食べたか把握することができないので、できればピンセットで直接餌やりするのがいいでしょう。

幼体であっても手渡しで餌やりするのはやめた方がいいです。小さいですが鋭い歯が生えていて噛まれると痛いです。特に成体に噛まれると怪我をしてしまいます。

爬虫類用品として販売されているピンセットは先がカーブしているので、ウォータードラゴンに安全に餌やりすることができるのでおすすめです。

ウォータードラゴンの飼育方法


ウォータードラゴンは爬虫類の飼育初心者の方にとっては飼育が難しいようなイメージがあるかもしれませんが、飼育する上で気を付けることを守れば簡単に飼育することができます。

ウォータードラゴンがもともといた場所は暖かく湿った環境であったことを忘れないでください。日本の気候とは異なるので、ケージ内でその環境をできるだけ再現できるよう保温器具や保湿器具を使って工夫しましょう。

適切な温度と湿度

ウォータードラゴンの適温は23~28℃程度と言われています。ケージ内は1番涼しい場所がこの温度でホットスポットを35℃程度に設定してください。

冬場はバスキングライト1つでは温度を保つことができないことがあるので、赤外線ランプやケージの上に設置する保温器具などを足してあげましょう。

また夏場は温度が上がりすぎてしまうことがあります。
その場合はクーラーで部屋の温度を管理してください。

また湿度も重要です。ウォータードラゴンが好む湿度は約60%と言われています。
1日1~2回ケージ内を霧吹きで湿らせましょう。
冬場の乾燥する時期は加湿器を設置するのもおすすめです。

ウォータードラゴンの餌

基本的にはコオロギやデュビア、人工飼料などを与えます。
人工飼料は肉食爬虫類用のものを選びましょう。人工飼料は栄養価がよく餌の管理が楽になりますが、飽きてしまったりそもそも口にしないという個体もいます。

餌やりの頻度は幼体の場合は毎日、成長してきたら2~3日に1回です。
餌の頻度やサイズなどは体型などを観察しながら変えてみてください。

また餌やりはできるだけ日中に行いましょう。朝バスキングランプを点灯してすぐや餌やりしてすぐランプを消すと消化不良になってしまうからです。

カルシウム剤

昆虫類はそれだけでは栄養が偏ってしまいます。
餌やりの際はカルシウム剤を添加してあげましょう。


カルシウムが不足すると成長が遅かったり、体が変形するクル病になってしまいます。
クル病を治すには時間がかかるので生体にかなり負担をかけてしまうことになります。

カルシウム剤の添加の方法は簡単です。コオロギなどの生き餌にカルシウム剤をまぶして与えます。
幼体の場合は毎日、成体の場合は数回に1回添加してください。

脱皮の補助

ウォータードラゴンは定期的に脱皮をして成長します。
脱皮の頻度は成長段階や個体によって異なります。

ケージ内が乾燥しすぎていると脱皮がうまくいかず、古い部分が残ったままになりひどい場合はその部分が壊死してしまうことがあります。

脱皮を初めてしばらくしても古い部分が残っている場合は、ケージの湿度を見直しウォータードラゴンを温浴させてあげましょう。
温浴をすると皮が柔らかくなるのでピンセットなどで残った部分を優しく取り除きます。

また脱皮不全を防ぐための脱皮促進スプレーなども販売されているので、脱皮不全が続く場合は使用してみるのもいいかもしれません。

ウォータードラゴンの特徴と飼育方法を理解しよう

ウォータードラゴンの特徴や飼育方法について解説しました。ウォータードラゴンは美しい体色をした中型のトカゲで熱帯雨林などに生息している生き物です。

飼育する場合はもともといた場所に近い環境で過ごしてもらうために、保温器具や保湿器具を使ってケージ内を整えてあげましょう。

また長生きする生き物なので、最後まで愛情を持ってお世話してあげてください。
ウォータードラゴンの飼育に興味がある方は、ぜひこの記事を参考に飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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