雨の日の室内遊びアイデア15選｜犬と猫の運動不足＆ストレス解消！おもちゃ・ノーズワーク・手作り遊びガイド

室内で過ごす時間が増えると、ペットは運動不足や退屈からストレスを溜めがちです。それを放置すると、思わぬ問題行動につながることも。室内遊びは、ペットの心と体の健康を守り、飼い主との絆を深めるための大切な時間です。

犬の場合、散歩に行けないことによる運動不足は、肥満の原因になるだけでなく、ストレスからくる問題行動（家具を噛む、過剰に吠える、走り回るなど）を引き起こす可能性があります。特に、ボーダーコリーやジャックラッセルテリアのような運動量の多い犬種にとって、室内でのエネルギー発散は不可欠です。

猫の場合も同様です。完全室内飼いの猫は運動不足になりやすく、刺激の少ない環境は退屈を招きます。ストレスから過剰なグルーミングで皮膚を傷つけたり、攻撃的になったりすることも。また、肥満は関節炎や糖尿病など、さまざまな病気のリスクを高めるため、室内遊びによる健康維持が欠かせません。

室内遊びを充実させることには、単なる暇つぶし以上のメリットがあります。

まずは、犬も猫も一緒に楽しめる室内遊びをご紹介します。特別な道具がなくても、身近なものですぐに始められます。

ノーズワークは、優れた嗅覚を使って隠されたおやつを探すゲームです。集中力と満足感を得られるため、最高のストレス解消法と言えます。頭と鼻を使うことで心地よく疲れてくれるので、雨の日にぴったりです。

知育トイは、パズルを解くようにおやつを取り出すおもちゃです。思考力を養い、退屈対策に非常に効果的で、早食い防止にも役立ちます。

市販品はペットショップや通販サイト（Amazon、楽天市場など）で難易度別に様々な種類が販売されています。まずは簡単なものから始め、ペットのレベルに合わせてステップアップしましょう。トイレットペーパーの芯やマフィン型を使った手作りもおすすめです。

高価なノーズワークマットがなくても、バスタオル一枚で嗅覚を使った遊びができます。無料で準備も片付けも簡単です。

※注意：興奮してタオルを食べてしまわないよう、必ず飼い主の監督のもとで行ってください。

ネット通販などで溜まったダンボールは、捨てる前に最高の遊び道具に変身します。組み合わせれば、犬も猫も大喜びの迷路やトンネルが完成です。

側面をくり抜いて繋げたり、積み重ねたりして自由に作りましょう。中におやつやおもちゃを隠せば楽しさも倍増。猫のためには覗き穴を開けてあげると安心します。安全のため、ガムテープは内側から剥がれないように貼り、切り口で怪我をしないよう注意してください。

飼い主の姿を探す「かくれんぼ」は、ペットとの信頼関係を深めるのに最適な遊びです。

ボールやおもちゃを投げて持ってきてもらう定番の遊びです。室内では、床を傷つけない柔らかい布製のおもちゃを選びましょう。

廊下などの直線的なスペースを使い、遠くに投げるのではなく、近くに転がすようにして始めます。「ちょうだい」「放せ」といったコマンドを教える良いしつけの機会にもなります。猫でも好きな子がいるので、小さくて軽いおもちゃで試してみるのも良いでしょう。

クリッカーの「カチッ」という音で「正しい行動」を瞬時に伝え、ご褒美をあげるトレーニング方法です。ペットは何をすれば褒められるのかを効率的に学習できます。

「おすわり」「ふせ」などの復習から、「ハイタッチ」「スピン」といった新しいトリックまで、室内でできることは無限大。トリックを覚える過程は脳の良いエクササイズになり、達成感はペットの自信につながります。

特に運動量が多い犬のために、よりアクティブな室内遊びをご紹介します。安全に配慮しながら思いっきり体を動かしましょう。

綱引きは、犬が本能的に好む遊びです。専用のロープを使い、飼い主との力のやり取りを楽しみましょう。

ただし、興奮させすぎないことが重要です。「放せ」「待て」のコマンドを教え、遊びの主導権は必ず飼い主が握りましょう。歯が弱い子犬やシニア犬には、顎への負担が大きいため避けた方が賢明です。

家にあるクッションや椅子で、簡単な障害物コースを作れます。身体能力と考える力を同時に鍛えられる素晴らしい遊びです。

クッションをジャンプさせたり、椅子の下をくぐらせたりと、おやつで誘導しながらクリアさせていきましょう。シニア犬の場合はジャンプなどを避け、体に負担の少ないコース設定を心がけてください。

ふわふわと飛ぶシャボン玉を追いかける遊びは、多くの犬を夢中にさせます。予測不能な動きが、犬の好奇心を刺激します。

この遊びで最も重要なのは、ペット専用の安全なシャボン玉液を使用することです。人間用は有害な成分を含む場合があるため注意しましょう。シャボン玉が目に入らないように注意し、遊び終わったら滑りやすくなった床をきれいに拭きましょう。

猫との遊びでは、彼らが持つ「狩猟本能」を満足させることが重要です。おもちゃを獲物に見立てて、猫の心を掴みましょう。

猫じゃらしは、動かし方一つで猫の反応が全く変わります。ただ振るのではなく、本物の獲物のように動かすのがコツです。

物陰に隠したり、急に止めたりと、予測不能な動きで興味を引きつけましょう。遊びの最後には必ず捕まえさせてあげることで、猫の満足感を満たし、ストレスを防ぎます。捕まえたらたくさん褒めて終わりにするのが理想です。

素早く動く光は、猫の狩猟本能を強く刺激し、良いエクササイズになります。

ただし、使用には注意が必要です。レーザーの光を絶対に猫の目に当てないでください。また、光は実体がないため、欲求不満の原因になることも。遊びの最後は、光の終点におやつやおもちゃを置き、「捕まえられた」という満足感を与えてから終了しましょう。

猫が狭い場所を好むのは、外敵から身を守れる安全な隠れ家だと感じる本能があるからです。不要な紙袋や空き箱も、猫にとっては最高の遊び場になります。

猫は紐状のものが大好きですが、最も誤飲事故が多いおもちゃでもあります。紐を飲み込むと腸に絡まり、命に関わる危険があります。

紐やリボンで遊ぶ際は、必ず飼い主が手に持って遊び、絶対に目を離さないでください。遊び終わったら、必ず猫の手の届かない場所に片付けましょう。

飼い主が手が離せない時、猫の退屈を紛らわせてくれるのが電動おもちゃです。自動で動き回るボールや、羽がランダムに飛び出すおもちゃなど、猫が一人でも狩りの気分を味わえます。

ただし、これだけに頼るのは禁物です。電動おもちゃはあくまで補助的なグッズとして活用し、1日5分でも飼い主さんが直接遊んであげる時間を大切にしてください。

ペットとの室内遊びを最大限に楽しむために、いくつか心に留めておきたいポイントがあります。

長時間だらだらと遊ぶより、1回10分〜15分程度の遊びを1日に数回行う方が、ペットの満足度は高まります。「始め」と「終わり」の合図を決め、気持ちの切り替えを促しましょう。

遊ぶ前には部屋の安全確認を。

遊び方は、ペットの年齢、体力、性格に合わせて調整することが大切です。

A1. 1回10〜15分の質の高い遊びを、1日に2〜3回行うのが目安です。大切なのは時間の長さより、ペットが「楽しかった！」と満足してくれること。ペットが疲れているようであれば早めに切り上げましょう。

A2. おもちゃを常に出しっぱなしにせず、遊びの時間だけ出して終わったら片付けるようにしましょう。「特別な時にだけ現れるおもちゃ」にすることで新鮮さが保たれます。複数のおもちゃをローテーションで使うのも効果的です。

A3. 長時間楽しめる知育トイや、中にフードを詰められるコングのようなおもちゃがおすすめです。退屈や分離不安の軽減に役立ちます。ただし、留守番中に与えるおもちゃは、壊れたり誤飲したりする心配のない、安全性の高いものを選んでください。

A4. はい、作れます。例えば、100均のフェルトで三つ編みロープを作ったり、フリースのひざ掛けでノーズワークマットを作ったりできます。ただし、ペット用ではない商品を代用する場合は、素材の安全性や耐久性をよく確認し、必ず飼い主の監督下で遊ばせてください。

雨の日や寒い日でも、室内遊びを工夫すれば、愛犬・愛猫の運動不足やストレスは十分に解消できます。

今回ご紹介した15種類のアイデアを参考に、あなたのペットが興味を示しそうなものから試してみてはいかがでしょうか。ペットの楽しそうな表情は、飼い主さんにとって最高の癒やしになるはずです。愛犬・愛猫とのインドア生活を、もっと楽しく豊かなものにしていきましょう。