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【犬・猫】ペットキャリーの選び方|おすすめの種類・慣らし方のコツを徹底解説

更新日:2025年12月23日

1分でわかるこの記事の要約 ペットがキャリーを嫌がるのは、狭さへの恐怖や過去のネガティブな経験が主な理由です。 ペットに合ったキャリー選びは、サイズ、素材、開閉タイプ、手入れのしやすさ、安全機能の5点が重要です。 電車、 […]
1分でわかるこの記事の要約
  • ペットがキャリーを嫌がるのは、狭さへの恐怖や過去のネガティブな経験が主な理由です。
  • ペットに合ったキャリー選びは、サイズ、素材、開閉タイプ、手入れのしやすさ、安全機能の5点が重要です。
  • 電車、車、災害時などシーンに合わせ、適切なキャリーの選択と固定方法を考慮しましょう。
  • キャリーに慣らすには、安心できる場所と認識させ、段階的に扉を閉め、移動に慣らすステップが有効です。
  • 無理強いは避け、楽しいおでかけにも活用し、快適な空間にすることでキャリー嫌いを克服できます。
愛犬・愛猫との通院やおでかけに欠かせないペットキャリー。しかし、キャリーを見せただけで逃げたり、嫌がって暴れたりして、毎回入れるのに苦労していませんか?無理やり入れるのはペットに大きなストレスを与え、災害時にスムーズに避難できないリスクにも繋がります。 ペットがキャリーを嫌がるのには、明確な理由があります。その問題を解決する鍵は「ペットに合ったキャリー選び」と「怖がらせない正しい慣らし方」です。 この記事では、ペットの専門家が以下の点を詳しく解説します。
  • ペットがキャリーを嫌がる3つの理由
  • 失敗しないペットキャリー・カートの選び方【5つのポイント】
  • シーン別(電車・車・災害時)のおすすめキャリー
  • キャリーを好きになる「慣らし方」の4ステップ
この記事を読めば、ペットとの移動がもっと楽で楽しいものになるはずです。

なぜペットはキャリーバッグが苦手?3つの心理的理由

まず、犬や猫がキャリーを嫌がる理由を理解しましょう。原因がわかれば、正しい対策が見えてきます。

1. 狭くて暗い場所への本能的な恐怖

犬や猫にとって、視界が遮られる狭い場所は、外敵から身を守れない危険な空間と感じることがあります。特にケージなどに慣れていない子にとって、未知の空間に閉じ込められることは本能的な恐怖や不安の対象です。

2. 「嫌なこと」とのネガティブな関連付け

キャリーが登場するのはどんな時ですか?「動物病院」や「トリミング」など、ペットにとって苦手なイベントの時だけ使っていませんか?「この中に入ると嫌な場所に連れて行かれる」と学習してしまうと、キャリーを見ただけでストレスを感じ、逃げるようになります。これが最も多い原因です。

3. 不安定な揺れや乗り物酔い

移動中のキャリーの中は、ペットにとって揺れやすく不安定です。車や電車で不快感や乗り物酔いを経験すると、それがトラウマとなり、中に入るのを頑なに拒否するようになってしまいます。


【目的別】ペットキャリー・カートの失敗しない選び方|5つの重要ポイント

ペットが快適に過ごせるキャリーを選ぶことが、慣れるための第一歩です。選ぶ際にチェックすべき5つの重要なポイントを解説します。

ポイント1:ペットの「サイズ」に合わせる

キャリー選びで最も重要なのがサイズです。小さすぎると窮屈で、大きすぎると移動中に体が安定せず不安になります。

チェックすべきは耐荷重だけでなく、キャリーの「内寸」です。ペットの「体長(鼻先〜尻尾の付け根)」と「体高(地面〜頭のてっぺん)」を測り、中で楽に方向転換でき、伏せてリラックスできる大きさか確認しましょう。子犬・子猫でも、まずは現在の体に合ったものを選ぶのが安全です。

ポイント2:素材ごとの特徴で選ぶ|ハード vs ソフト

キャリーには様々な素材があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。用途に合わせて選びましょう。

ハードタイプ

  • 特徴: プラスチック製
  • メリット: 耐久性・安全性が高い、衝撃に強い、お手入れが簡単(丸洗い可)
  • デメリット: 重い、収納にかさばる

ソフトタイプ

  • 特徴: 布製(ナイロン等)
  • メリット: 軽量で持ち運びやすい、折りたたみ可能で収納が楽、デザインが豊富
  • デメリット: 耐久性・安全性がやや劣る、汚れや匂いがつきやすい

<メッシュ素材の重要性>

どちらのタイプでも、通気性を確保し、中の様子がわかるメッシュ部分は必須です。外が見えることでペットの不安が和らぎ、飼い主も様子を確認できて安心です。

ポイント3:用途で選ぶ「開閉タイプ」

扉のタイプも使いやすさを左右します。

上開き(トップドア)上からペットをスムーズに出し入れできます。キャリーが苦手な子や、動物病院での診察時に便利。特に猫におすすめです。

前開き・横開き:ペットが自分から出入りしやすいため、ハウスとして使う「クレートトレーニング」に最適です。「自分の安心できる場所」と認識させやすくなります。

ポイント4:お手入れのしやすさ|洗える素材か

ペットが移動中に粗相をしても清潔に保てるよう、手入れのしやすさは重要です。

ソフトタイプバッグごと丸洗いできる製品が衛生的。 ハードタイプ上下に分解できるものや、防水トレイが取り外せるものだと掃除が楽です。

ポイント5:安全機能|飛び出し防止リード・ロック

移動中の安全確保は必須です。首輪やハーネスに繋ぐ「飛び出し防止リード」が内部に付いているか、ファスナーが内側から開かない「ロック機能」があるか、必ず確認しましょう。


【多頭飼いやシニア向け】ペットカート(ペットバギー)の選び方

複数のペットやシニアペットとのおでかけには、ペットカートが非常に便利です。

多頭飼いなら「耐荷重」と「スペース」をチェック

乗せるペット全員の合計体重を上回る耐荷重のカートを選びましょう。耐荷重ギリギリではなく、余裕のあるスペックが安全です。中で窮屈にならないよう、居住スペースの広さも確認しましょう。

老犬・老猫には「乗り心地」と「介助のしやすさ」

シニア期や闘病中のペットには、体に負担の少ないカートがおすすめです。

乗り心地と介助のポイント
  • サスペンション付きタイヤ: 地面からの振動を吸収します。
  • 低床タイプ: 乗り降りが楽になります。
  • コット分離型: 居住スペースを取り外してキャリーとして使えるため、車への乗せ降ろしや通院時に便利です。

収納も大切!「折りたたみ機能」と「自立式」

ワンタッチで簡単に折りたためるモデルや、たたんだ状態で自立するタイプは、玄関や車のトランクに省スペースで収納できます。


【乗り物別】移動シーンに合わせた選び方のコツ

利用シーンによって、最適なキャリーは異なります。

電車・公共交通機関での利用

各交通機関では手回り品としてサイズや重量に規定があります。事前に必ず利用する会社の公式サイトで確認しましょう。

電車利用時の規定例と注意点

  • 一般的な規定例縦・横・高さの合計が120cm以内、重さ10kg以内
  • 注意点ペットの全身が完全に隠れる構造であること。メッシュ窓にカバーが付いているタイプだと周りにも配慮できます。

車での利用

急ブレーキや事故からペットを守るため、キャリーは必ず座席に固定しましょう。シートベルトで固定できるループ付きのキャリーやクレートが最も安全です。チャイルドシートと同じISOFIX規格で固定できるタイプも登場しています。

災害時の避難用として

災害時の同行避難では、避難所でキャリー内で過ごすことが基本です。そのため、頑丈でハウスとしても使えるハードタイプのクレートが最適です。リュックのように背負えるタイプも、徒歩での移動を考えると役立ちます。


怖がらせない!犬・猫のキャリーバッグ慣らし方完全ガイド

最適なキャリーを選んだら、次は慣らし方です。ペットのペースに合わせて、焦らず進めましょう。

【ステップ1】キャリーは「安心できる場所」と教える

目標:「怖いもの」から「良いことがある場所」へイメージを変える

扉を開けたままリビングなど普段過ごす場所に置き、自ら匂いを嗅いだり入ったりするのを待ちます。中におやつやおもちゃを入れ、「自分から入ったら成功」という経験を繰り返しましょう。中でくつろぐようになったら理想的です。

【ステップ2】扉を閉める練習

目標:短時間から始め、閉められることに慣れさせる

中でリラックスしている時にそっと扉を閉め、すぐに開けておやつをあげます。これを繰り返し、数秒→30秒→1分と少しずつ扉を閉めている時間を延ばしていきます。嫌がったら無理せず前のステップに戻りましょう。

【ステップ3】持ち上げて移動する練習

目標:キャリーが動くことへの不安を減らす

扉を閉めた状態で、まずはゆっくり持ち上げるだけ。静かにしていられたら下ろして褒めます。慣れたら家の中を数歩歩いてみましょう。落ち着いていられたらたくさん褒め、移動=怖くないと学習させます。

【ステップ4】短いおでかけで成功体験を積む

目標:「キャリーに入ると楽しい場所に行ける」と関連付ける

家の周りを一周するなど、ごく短いおでかけからスタートします。最初の目的地は動物病院ではなく、公園やドッグランなどペットが喜ぶ場所にしましょう。「キャリー=楽しいことの始まり」というポジティブな経験を積むことが最も重要です。

子犬・子猫はいつから慣らす?

好奇心旺盛な子犬・子猫は、おうちに迎えたその日から慣らし始めるのが理想です。社会化期に経験させておくことで、成犬・成猫になっても抵抗なく受け入れてくれます。


キャリー嫌いを克服する!3つのコツと注意点

最後に、苦手意識を植え付けないための注意点をご紹介します。

・絶対に無理やり押し込まない 最もやってはいけないことです。強い恐怖心とトラウマを植え付け、さらにキャリー嫌いを悪化させます。必ずペット自身の意思で入るように誘導しましょう。

・通院だけでなく、楽しいおでかけにも使う キャリーを通院専用にしないことが重要です。普段から楽しいおでかけにも使い、「キャリー=良いことがある」というイメージを持たせましょう。

・中を快適な空間にする工夫 飼い主さんの匂いがついたタオルやブランケットを入れてあげると安心してリラックスできます。長時間遊べる知育トイを入れておくのも効果的です。


まとめ:ペットに合ったキャリーで、安心・安全な移動を

ペットとの移動を快適にするには、まずペットの体格や性格、利用シーンに合ったキャリーを選ぶことが大切です。そして、正しいステップで時間をかけて慣らせば、キャリーは「怖い場所」から「安心できる安全基地」に変わります。

キャリーに慣れることは、日々のおでかけが楽になるだけでなく、災害時など、いざという時にペットの命を守ることにも繋がります。この記事を参考に、あなたのペットにぴったりの一台を見つけ、安全で快適なペットライフを送ってください。


よくある質問(FAQ)

Q1: 猫がキャリーを見ただけで逃げます。どうすればいいですか?

A1: 以前のキャリーに強い恐怖心があるのかもしれません。デザインや色の違う全く新しいキャリーに変えてみるのも一つの手です。その上で、この記事で紹介した【ステップ1】から、扉を外した状態で部屋に置き、おやつを使って少しずつ興味を引くことから再スタートしましょう。数週間~数ヶ月かけるつもりでじっくり取り組むことが大切です。

Q2: 電車に乗せる時のキャリーバッグのサイズ規定はありますか?

A2: 多くの鉄道会社では「縦・横・高さの3辺の合計が120cm以内、動物を入れた状態での重さが10kg以内」などと定めています。ただし、JR、私鉄、地下鉄などで規定は異なります。利用予定の鉄道会社のウェブサイトで、必ず最新の情報を事前に確認してください。

Q3: キャリーの中には何を入れると落ち着きますか?

A3: 飼い主さんの匂いがついたタオルやブランケット、お気に入りのおもちゃなどがおすすめです。ペットが安心できるものを入れてあげましょう。長時間移動の場合は、水が飲める給水ボトルを取り付けたり、夏場はクールマットを敷いたりするなどの工夫も有効です。

この記事のまとめ
  • ペットがキャリーを嫌がるのは、狭さへの恐怖や病院への連想が原因で、適切な選び方と慣らし方が重要です。
  • キャリー選びでは、ペットのサイズ、素材、開閉タイプ、手入れのしやすさ、安全機能の5つのポイントを考慮しましょう。
  • 通院だけでなく、楽しいおでかけにもキャリーを使い、安心できる「安全基地」として認識させることが、キャリー嫌い克服の鍵です。
  • 無理強いは避け、おやつや遊びを通じて段階的に慣らすことで、移動はペットとの絆を深める時間へと変わります。

初回公開日:2025年12月23日

記載されている内容は2025年12月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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