ドッグカフェ完全ガイド｜初めてでも安心のマナー・持ち物・トラブル対策

愛犬とのカフェデビューを成功させるには、何よりも事前準備が重要です。お店に着いてから慌てないように、お店選びから持ち物の確認まで、万全の体制を整えましょう。この一手間が、当日の安心感に繋がります。

「ペット同伴可」といっても、お店によってルールや環境は大きく異なります。以下のポイントを押さえてお店を選びましょう。

ポイント1：お店の種類を理解する 「ドッグカフェ」は犬連れ客がメインターゲットで、犬用メニューがあるなど犬への配慮が手厚いことが多いです。一方、「ペット同伴可の飲食店」はテラス席のみOKなど利用エリアが限定的な場合があります。初めてなら、犬に慣れたスタッフがいるドッグカフェが安心です。

ポイント2：お店のルールを必ず確認 公式サイトやSNSで、以下の点は必ず確認してください。

• 同伴可能なエリア（店内orテラス）
• 犬のサイズ制限（大型犬OKか）
• 頭数制限
• ワクチン接種証明書の要否

ポイント3：予約がベスト 可能であれば予約がおすすめです。その際「犬連れであること、犬種、頭数」を伝えましょう。「隅の席希望」などと伝えれば、配慮してくれる可能性もあります。

ポイント4：空いている時間を狙う 初めてで不安な方は、比較的空いている平日やランチタイムを少しずらした時間帯を狙うのも賢い選択です。

店内では、常に「ここは人間のための飲食店でもある」という意識を持ち、周りへの配慮を忘れないことが最も大切なマナーです。

お店に入る前には、必ず周辺で愛犬の排泄を済ませておきましょう。これは最も基本的なルールです。入店時は犬を抱っこするかカートに乗せ、人の往来が少ない壁際や隅の席を選ぶと、愛犬も落ち着きやすくなります。

店内で最も注意すべきことの一つがリードの扱いです。

• リードは常に短く持ち、絶対に手を離さない
• テーブルの脚や椅子に繋ぐのはNG（テーブルごと倒れる危険性あり）
• 伸縮リードはロックして最短に

飼い主の足元で「伏せ」ができる程度の長さに調整するのが理想です。

原則として、犬は飼い主の足元（床）で過ごさせます。 持参したカフェマットを敷いてあげると、そこが自分の居場所だと認識し、リラックスしやすくなります。

人間の椅子に座らせるのは、アレルギーを持つ方への配慮や衛生面から基本的にはNGです。どうしても座らせたい場合は、必ずお店に許可を取り、許可された場合でも持参のマットを敷いて、犬の体が直接椅子に触れないようにしましょう。

人間用の食器やカトラリー、グラスなどを犬になめさせたり、使わせたりするのは絶対にやめてください。 水をあげる際も、お店のコップではなく持参した愛犬用の食器を使いましょう。

万が一、店内で粗相をしてしまった場合は、決して見て見ぬふりをせず、持参したシート等ですぐに自分で清掃します。そして、必ずお店のスタッフに正直に報告し、謝罪しましょう。 誠実な対応が、お店との信頼関係に繋がります。

犬用メニューがあるお店では、衛生管理上、食べ物の持ち込みを禁止している場合があります。 人間の飲食店に食べ物を持ち込まないのと同じです。ルールが不明な場合は、入店時に「おやつをあげても大丈夫ですか？」と一言確認しましょう。

どんなに気をつけていても、慣れない環境ではトラブルが起こることもあります。事前に対策を知っておくことで、冷静に対処できます。

愛犬が吠えてしまうと焦りますが、まずは原因を探りましょう。「他の犬が気になる」「食べ物が欲しい」など、原因が分かれば対策しやすくなります。興奮しそうになったら、吠え出す前に「おすわり」などの指示を出したり、おやつで注意を引いたりするのがポイントです。

もし吠えやまない場合は、迷惑になる前に一度お店の外に出てクールダウンさせる勇気も必要です。日頃から「待て」「伏せ」といった基本的なしつけを練習しておくことが、何よりの予防策になります。

床に落ちた食べ物を愛犬が口にしてしまうのは非常に危険です。

• 愛犬から絶対に目を離さない
• リードを短く持ち、常に足元にいさせる
• 人間の食べ物は欲しがっても与えない

拾い食いを防ぐには、飼い主の許可なく食べ物を口にしないよう、普段から「ちょうだい」「待て」のしつけをしておくことが最も重要です。

他の犬との交流もドッグカフェの魅力ですが、焦りは禁物です。いきなり自分の犬を近づけるのはマナー違反です。

必ず相手の飼い主さんに「ご挨拶させてもいいですか？」と声をかけ、許可を得てからにしましょう。相手の犬が怖がりだったり、他の犬が苦手だったりする可能性もあります。無理に交流させる必要はありません。お互いがリラックスできるよう、飼い主同士で配慮し合いましょう。

愛犬とカフェで過ごす時間は、かけがえのないものです。その時間を心から楽しむためには、事前準備と周りへの配慮が不可欠です。「ここは犬専門の施設ではなく、誰もが利用する飲食店でもある」という意識を常に持ちましょう。

今回ご紹介したマナーは、愛犬を守り、トラブルを避け、飼い主自身が安心して楽しむためのものです。一つひとつのマナーを守る行動が、ペット同伴可という素晴らしい文化を社会に根付かせることに繋がります。

さあ、しっかり準備をして、愛犬と一緒にお気に入りのカフェへ出かけましょう！