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猫のペット保険は必要?相場・選び方・かかりやすい病気を徹底解説

更新日:2026年08月15日

1分でわかるこの記事の要約 猫は慢性腎臓病や下部尿路疾患など、生涯にわたる通院・投薬が必要な病気が多い動物です。 「大きな手術」より「長く続く通院」が中心になるため、通院補償の年間限度額と回数制限が最重要です。 療法食・ […]
猫のペット保険は必要?相場・選び方・かかりやすい病気を徹底解説
1分でわかるこの記事の要約
  • 猫は慢性腎臓病や下部尿路疾患など、生涯にわたる通院・投薬が必要な病気が多い動物です。
  • 「大きな手術」より「長く続く通院」が中心になるため、通院補償の年間限度額と回数制限が最重要です。
  • 療法食・サプリメント・予防医療は補償対象外。保険とは別に予算を確保する必要があります。
  • 加入は健康な子猫期が有利で、シニアになると加入自体が難しくなります。

「猫は室内で飼っていれば病院に行く機会も少ないはず」と考える方は少なくありません。ところが実際には、猫は高齢になると腎臓の病気を抱えることが非常に多く、生涯にわたる通院と投薬が必要になります。しかも人と違って公的な健康保険はありません。この記事では、猫にペット保険が必要とされる理由、猫特有の病気に合った補償の選び方、そして加入前に確認すべきポイントを整理して解説します。


猫の医療費は「長く続く通院」が中心になる

犬と猫では、医療費のかかり方が少し違います。犬は骨折や誤飲による手術といった突発的な高額出費が目立ちますが、猫の場合は慢性疾患の管理費が積み上がっていく傾向があります。

とくに高齢猫では、慢性腎臓病の管理のために月1〜2回の通院、定期的な血液検査、皮下点滴、内服薬という組み合わせが日常になります。1回あたりは数千円でも、これが数年続けば総額は大きくなります。「入院も手術もしていないのに、毎月の出費が重い」という状態です。

猫で費用が積み上がりやすい治療

  • 慢性腎臓病の血液検査・皮下点滴・投薬(生涯継続)
  • 猫下部尿路疾患(膀胱炎・尿石症)の検査と処置、尿閉の緊急対応
  • 甲状腺機能亢進症の投薬管理と定期検査
  • 心筋症の心エコー検査と投薬
  • 歯周病に対する全身麻酔下の処置
  • 糖尿病のインスリン治療と血糖モニタリング
  • 誤飲による内視鏡・開腹手術(若い猫にも起こります)

「手術のみ」プランは猫には合いにくい

保険料の安さで手術・入院特化型を選ぶと、猫の場合は使う機会が限られます。慢性腎臓病も甲状腺の病気も、通院と投薬で管理する病気だからです。猫の保険を検討するなら、まず通院が補償対象かどうかを確認しましょう。


猫がかかりやすい病気と補償の相性

慢性腎臓病

高齢猫でもっとも多い病気のひとつです。初期は症状がわかりにくく、水を飲む量や尿の量が増える、体重が少しずつ落ちるといった変化から気づかれます。完治する病気ではないため、進行を緩やかにするための食事管理と投薬、定期検査を長く続けることになります。年間の通院回数が多くなるため、回数制限のない設計が向いています。

猫下部尿路疾患(FLUTD)

膀胱炎や尿石症の総称です。とくにオス猫は尿道が細く、結石や結晶で尿道が詰まる「尿閉」を起こすと命に関わります。緊急でカテーテル処置や入院が必要になり、繰り返す子もいます。突発的な出費と再発リスクの両方に備える必要があります。

甲状腺機能亢進症

高齢猫に多く、食べているのに痩せる、落ち着きがなくなる、大きな声で鳴くといった症状が出ます。多くは内服薬でコントロールしますが、生涯にわたる投薬と定期的な血液検査が必要です。

心筋症

とくに肥大型心筋症は猫に多い心疾患で、無症状のまま進行することがあります。診断には心エコー検査が必要で、その後は投薬と定期検査が続きます。血栓症を起こすと緊急治療が必要になります。

歯周病・口腔内の炎症

口の痛みで食欲が落ちる原因になります。処置には全身麻酔が必要で費用もかかりますが、予防目的の歯石除去は保険の対象外となるのが一般的です。治療としての処置なのか予防処置なのかで扱いが変わります。

誤飲(ひも・おもちゃ・ビニール)

猫はひも状のものを飲み込みやすく、腸で詰まると開腹手術が必要になります。年齢に関係なく起こるため、若い猫でも手術補償の価値があります。予防策は犬猫の誤飲・誤食を防ぐで詳しく解説しています。

猫の保険で確認したい6項目

  • 通院が補償対象で、年間回数の制限が緩いか
  • 通院1回あたり・年間の限度額
  • 慢性疾患の継続治療が翌年以降も補償されるか
  • 更新時に特定部位が不担保になる条件
  • 手術・入院の限度額(尿閉や誤飲に備える)
  • 10歳・13歳・15歳時点の保険料

保険料と補償のバランスの考え方

保険料は保険会社・プラン・加入時年齢で異なり、改定もあります。金額は必ず各社の最新の公式資料でご確認ください。ここでは判断の枠組みをお伝えします。

猫は犬より保険料が安い傾向

多くの商品では、猫は犬の小型犬と同程度か、やや安い保険料水準に設定されています。体重による区分がないぶん、シンプルに比較しやすいのも特徴です。そのため、通院を含むフルカバー型を選びやすいという利点があります。

猫は長寿。15歳以降を見据える

室内飼いの猫は15歳を超えることが多く、20歳近くまで生きる子もいます。腎臓病の管理が始まるのはまさにその時期です。0歳の月額ではなく、13歳・15歳時点の保険料まで確認して、「いちばん必要な時期に払い続けられるか」を基準に選びましょう。

保険が効かない出費も見込む

腎臓病用の療法食、サプリメント、ワクチンや健康診断、ノミダニ予防、避妊去勢手術は基本的に補償対象外です。とくに療法食は毎月の固定費になるため、保険料とは別に予算を確保しておく必要があります。ペット保険の仕組み全体はペット保険完全ガイドで解説しています。


加入のタイミングと注意点

健康な子猫期がもっとも有利

既往症がない状態なら除外条件が付きにくく、保険料も最安の年齢帯です。猫は若いうちは病院にかかる機会が少ないため「まだいらない」と感じますが、腎臓病を指摘されてからでは加入できない、あるいは腎臓関連が対象外になります。

告知は正確に

過去の病歴や現在の症状は正確に申告してください。事実と異なる申告があると、保険金が支払われない、契約が解除されるといった結果になります。健診で軽い異常を指摘されている場合も、隠さずに伝えましょう。

多頭飼いの場合は割引と総額を確認

多頭飼い向けの割引を用意している商品もあります。ただし頭数分の保険料は確実に家計に響くため、全頭をフルカバーにするのか、貯金との組み合わせにするのかを先に決めておくと判断しやすくなります。


医療費を抑える猫の暮らしの工夫

水を飲む量を増やす

腎臓と泌尿器の健康には水分摂取が欠かせません。水飲み場を家の複数箇所に置く、器の材質を変える、循環式の給水器を使う、ウェットフードを併用するといった工夫で飲水量は増えます。トイレの回数や尿の量を日常的に把握しておくと、異常に早く気づけます。

トイレを清潔に、数は頭数+1

トイレを我慢すると膀胱炎のリスクが上がります。トイレは頭数プラス1個を目安に設置し、毎日掃除しましょう。排尿の姿勢を取るのに何度も失敗する、鳴きながらトイレに入るといった様子があれば、尿閉の可能性があるためすぐに受診してください。

体重管理と運動

肥満は糖尿病や関節疾患のリスクを高めます。フードは計量して与え、上下運動ができる環境を整えましょう。具体的な部屋づくりは室内飼い猫の運動不足を解消する部屋づくり、体重管理は犬と猫のダイエットを参考にしてください。

7歳を過ぎたら年1〜2回の健診

腎臓病は早期に見つかれば、食事管理で進行を緩やかにできる可能性があります。血液検査と尿検査を定期的に受けることが、結果的に治療費を抑える最善の投資になります。健診費用は保険の対象外ですが、それでも受ける価値があります。


【2026年8月調査】猫のペット保険料はいくら?主要4社の実額比較

以下は2026年8月15日時点で各社公式サイトに掲載されていた月払保険料(税込)です。猫は犬と違って品種による保険料の区分がなく、どの会社も年齢だけで保険料が決まります。そのため比較がしやすいのが特徴です。保険料は改定されることがあるため、契約前には必ず最新の保険料表と重要事項説明書をご確認ください。

猫の月払保険料|補償割合70%クラスの比較

年齢アニコム ふぁみりぃ70%(混血猫の例)第一アイペット うちの子70%げんきナンバーわん スリム プラン70FPC ペットほけん フィット70%
0歳2,990円1,840円1,190円
1歳3,170円2,990円1,450円1,190円
2歳3,180円2,990円1,600円1,190円
3歳3,230円2,990円1,720円1,190円
5歳3,260円1,800円1,490円
7歳3,940円1,820円1,490円
8歳4,410円2,090円1,490円
9歳4,990円2,310円2,380円
10歳以上4,990円3,020円2,380円
12歳以上4,990円3,020円3,900円

※アニコム損保は公式サイトに混血猫の1〜3歳の保険料例が掲載されているため、その範囲のみ記載しています。第一アイペットは9歳以降が終身一律。げんきナンバーわんスリムは0〜7歳が初年度保険料、8歳以降は継続保険料(免責金額5,000円)で10歳以上は一律です。FPCは「4歳以下」「5〜8歳」「9〜11歳」「12歳以上」の年齢帯別料金です。

補償割合50%クラスの比較

年齢第一アイペット うちの子50%げんきナンバーわん スリム プラン50FPC フィット50%
0歳2,400円1,590円940円
1歳2,400円1,310円940円
3歳2,400円1,500円940円
5歳2,610円1,560円1,160円
7歳3,150円1,630円1,160円
9歳3,980円1,980円1,830円
10歳以上3,980円2,490円1,830円
12歳以上3,980円2,490円2,990円

保険料を抑えたい場合の選択肢

第一アイペットには保険料を抑えた30%プランがあり、猫の月払は0〜3歳1,780円、5歳1,930円、9歳以降は終身2,870円です。新規加入は12歳11か月までと幅広いのが特徴です。また手術だけに絞った「うちの子ライト」は猫0歳で月々780円からで、0歳から何歳でも新規加入できます。FPCフィットは補償割合90%のプランも用意されており、猫の月払は4歳以下1,560円、5〜8歳1,950円、9〜11歳3,190円、12歳以上5,240円です。


猫の保険選びで押さえる主要5社の補償内容

猫の医療費は慢性疾患の長期管理が中心です。「通院が何回まで使えるか」「1回あたりの免責金額があるか」が、実際の満足度を決めます。2026年8月時点の公表情報を整理しました。

会社・商品補償割合年間の限度額1日あたり・回数の制限新規加入年齢窓口精算
アニコム損保 どうぶつ健保ふぁみりぃ70%・50%通院・入院は1日1.4万円×各20日、手術14万円×年2回(70%)あり7歳11ヶ月まで対応
第一アイペット うちの子70%・50%・30%年間最大122.4万円(70%)/72.8万円(50%)/47.6万円(30%)通院・入院は1日1.2万円×年22日、手術15万円×年2回(70%)70%は7歳11か月/30%は12歳11か月対応
ペット&ファミリー損保 げんきナンバーわんスリム70%・50%70万円/50万円日額・回数制限なし(1回5,000円の免責金額あり)7歳まで非対応
FPC ペットほけんフィット90%・70%・50%100万円日額・回数制限なし、入院日数制限なし7歳未満非対応
日本ペット少短 いぬとねこの保険ネクスト90%・70%・50%90万円/70万円/50万円日額・日数制限なし(通院は年間限度額の20%など内訳あり)満10歳まで非対応

猫の飼い主が特に確認したい各社の違い

  • 通院回数の上限:慢性腎臓病の管理では月1〜2回の通院が数年続きます。アニコムは通院年20日、第一アイペットは年22日という上限があるため、上限に達する可能性があります。げんきナンバーわんスリム・FPC・いぬとねこの保険ネクストは回数制限がなく、年間限度額の範囲内で何度でも使えます。
  • 免責金額:げんきナンバーわんスリムは1回5,000円の免責金額があります。皮下点滴と投薬だけの通院が数千円で収まる場合は保険金が出ません。アニコムは最低補償額の設定がなく「1円から使える」と明記しています。少額通院が積み上がる猫では体感差が大きい項目です。
  • 新規加入年齢:猫は長寿なので加入可能年齢も重要です。第一アイペットは50%プランなら猫は9歳11か月まで、30%プランは12歳11か月まで加入可能。日本ペット少短「いぬとねこの保険」は満10歳まで。アニコムふぁみりぃは7歳11ヶ月まで(8歳以上は入院・手術のみの「どうぶつ健保しにあ」が上限なしで加入可)。FPCフィットとげんきナンバーわんスリムは7歳前後が上限です。
  • 療法食は全社対象外:腎臓病用や尿石症用の療法食は、どの会社でも補償されません。毎月の固定費として保険料とは別に見込む必要があります。
  • 時間外診療費:尿閉は夜間の緊急受診になりやすい疾患です。げんきナンバーわんスリムは時間外診療費も補償対象と明記。アニコムは時間外診療費として加算された料金は対象外としています。
  • 引受不可の疾患:アニコムは慢性腎不全・糖尿病・悪性腫瘍・猫伝染性腹膜炎(FIP)・猫白血病ウイルス感染症など16の疾患に罹患している場合、契約自体を引き受けないと明示しています。健康なうちの加入が有利な理由がここにあります。

猫の生涯保険料の目安(月払を単純合計した試算)

  • FPCフィット70%:1,190円→1,490円→2,380円→3,900円と推移し、0歳から18歳までの単純合計は約45万円前後。
  • げんきナンバーわんスリム プラン70:10歳以上が一律3,020円(免責5,000円)のため、長生きするほど値上がりの緩やかさが効きます。免責10,000円を選べば10歳以上は2,490円です。
  • 第一アイペットうちの子70%:9歳以降が終身4,990円で固定されるため、シニア期の金額が読みやすいのが利点です。
  • 猫は15歳超えも珍しくありません。腎臓病の管理が始まるのはまさにその時期なので、13歳・15歳時点の保険料まで確認して「払い続けられるか」で選ぶことが何より重要です。

よくある質問(FAQ)

Q1: 完全室内飼いでも保険は必要ですか?

必要性は高いと考えられます。室内飼いで減るのは事故や感染症のリスクですが、腎臓病や心筋症といった加齢に伴う病気は室内飼いでも起こります。むしろ長生きするからこそ慢性疾患に向き合う期間が長くなります。

Q2: 何歳まで新規加入できますか?

商品ごとに上限が定められており、選択肢は年齢とともに狭まります。高齢猫では加入できる商品が限られ、保険料も高くなるため、健康なうちの検討が重要です。

Q3: 腎臓病の療法食は補償されますか?

原則として対象外です。食事は治療の一環ではありますが、多くの商品でフード代は補償されません。毎月の固定費として見込んでおきましょう。

Q4: 保険と貯金、どちらを選ぶべき?

両方を役割分担させるのが現実的です。保険で通院や手術の負担を抑え、貯金で療法食や介護用品、健診費といった対象外の出費に備えます。ペット専用口座に毎月一定額を移す方法が続けやすいでしょう。

Q5: 保険を使うと更新時に不利になりますか?

商品によって扱いが異なります。慢性疾患で保険金を受け取った翌年に、その部位が不担保になる可能性のある商品もあります。猫は慢性疾患が中心になるため、この条件は契約前に必ず確認してください。


まとめ

猫の医療費は、突発的な手術よりも慢性疾患の長期管理で積み上がっていきます。したがって保険を選ぶ際は、通院が補償対象であること、年間の限度額と回数制限に余裕があること、そして慢性疾患の継続治療が翌年以降も補償されることを最優先に確認しましょう。

猫は長寿です。腎臓病の管理が始まる13歳以降まで払い続けられる保険料かどうかを、年齢別の保険料表で必ず確かめてください。途中で解約すれば、いちばん必要な時期に無保険になってしまいます。

そして、飲水量を増やす工夫、清潔なトイレ、体重管理、定期健診という4つの習慣が、医療費そのものを抑える最も確実な方法です。備えと予防を組み合わせて、愛猫と穏やかな時間を長く過ごしてください。保険料や補償内容は改定されることがあるため、契約前には必ず各保険会社の最新資料をご確認ください。

この記事のまとめ
  • 猫は慢性腎臓病や下部尿路疾患など、通院と投薬が長く続く病気が中心です。
  • 通院補償の有無、年間限度額、回数制限が保険選びの最重要ポイントです。
  • 療法食や健診は補償対象外なので、保険料とは別に予算を確保しましょう。
  • 13歳・15歳時点の保険料まで確認し、続けられる商品を選ぶことが大切です。
  • 飲水量アップ・清潔なトイレ・体重管理・定期健診で医療費を抑えられます。

初回公開日:2026年08月15日

記載されている内容は2026年08月15日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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