【オス/メス別】犬のマウンティングの意味・やめさせる方法

マウンティングとは、犬が人の手足やクッションなどに腰を振る行為のことを言います。犬によっては、他の犬の上に乗って腰をぐいぐいと押し付ける子もいます。犬のマウンティングについては賛否両論ありますが、マウンティングをすることは決して異常なことではありません。

オスとメスの場合、基本的にマウンティングをする理由は同じですが、少しだけ意味が違ってきます。オスとメスで比べると、圧倒的にオス犬の方がマウンティングをする可能性が高いでしょう。まずはじめに、オスとメスが共通してマウンティングする理由を大きく分けて3つ紹介します。

動物というのは生まれたときから「子孫を残す」という感情が備わっています。オス犬は、生後約半年で成熟し、7ヶ月頃から子孫を残すことができると言われています。子孫を残すためにも、マウンティングは犬にとって必要不可欠な行為です。性的な意味と共に、犬にとっての繁殖行動とも言えます。

犬という動物は、どのようにして「嬉しい」を表現していいのか分からない時、興奮してマウンティングをしてしまう子がいます。中には、嬉しくておもらしをしてしまう子は多くいます。また、マウンティングは犬同士にとって一種のコミニケーションとも言われています。

欲求不満というのは、俗に言うストレスというものです。散歩や運動が足りなかったり、もっと構ってほしい、遊んでほしい、というストレスがマウンティングに繋がる場合があります。

犬は、動物の中でも上下関係を強く意識する動物だと言われています。相手よりも自分の方が強いということをアピールするために、性別を問わずマウンティングします。その中で、お互いのを確認していると言われています。

また、人間に対して犬がマウンティングをする場合、犬が自分の方が偉いとおもっていたり、人間を見下している場合があります。これは、犬の優位行動の始まりで、その行動が続くとその優位行動が支配に変わり、マウンティング以外の問題が出てくる危険性があります。

メスのマウンティングは、オスに比べて圧倒的に少なく、メスがマウンティングする時期は発情期かその前後のみだと言われています。メスがマウンティングする理由は、性的な理由が多く、メスの中でも気が強い子がマウンティングをしやすい傾向にあります。また、飼い主さんに対しての甘えや遊んでほしいアピールの場合もあるでしょう。

マウンティング用としてクッションを与えてしまう飼い主さんが稀にいますが、クッションなどにマウンティングをさせることを許してはいけません。クッションやぬいぐるみを「自分のもの」と認識をしてしまうと、取り上げた時に激しく吠えるようになってしまうことがあります。

クッションやぬいぐるみに対してマウンティングをするのは、何かを支配したいという気持ちの芽生えです。この支配欲が癖になり、我が儘な性格になってしまいます。そして、別の問題に発展してしまう可能性があるため、ぬいぐるみやクッションに対してのマウンティングはやめさせるべきだと言えます。

去勢後のマウンティングは、ピタリとなくなる子や回数が減るだけの子、あまり変わらないという子までそれぞれです。これは、それぞれのホルモンの関係なので、去勢後のマウンティングはしつけで直していくしかありません。去勢後のマウンティングは発情ではなく、退屈しのぎの場合が多いでしょう。

去勢をするかしないかは賛否両論で、マウンティングは健康やストレス発散に良いと言われていたり、犬にとっては遊びの一つだから去勢はさせないという意見もあります。去勢手術ができるのは若いうちのみで、5〜6歳までに去勢手術をするのが望ましいとされています。

マウンティングをやめさせるしつけをしている飼い主さんは全国に多くいます。その理由として、マウンティングは見ていて不快、犬の腰を痛めることになるなどがあります。実際、ドッグランやドッグカフェでは、マウンティング禁止の場所が多く、マウンティングをやめさせることが一つのマナーになりつつあります。