小さいカニの「イソガニ」とは？生態・飼い方・捕獲について紹介

イソガニは淡水で生活できないため、飼育する際は海水を用意する必要があります。これは生活区域内に海がなくても、市販されている人工海水の素を購入することで解決できます。人工海水の素は、水道水を海水と同じ成分にできる優れものです。

そのため、海に生息しているイソガニの飼育には必需品といえるでしょう。

また、イソガニはもともと岩場やコンクリートの人工物の物陰に隠れて生息していることがほとんどです。そのため、飼育する際も安心して隠れられる場所を用意しましょう。

海辺や河原などに落ちている石や砂利を水槽内に敷き詰め、大きめの石をいくつか用意してください。野生のイソガニはもともと隠れて生息する習性があるため、ストレスを感じずに安心できる場所を用意することは重要なポイントです。

イソガニを飼育する上で、気をつけておかなければならないポイントがあります。

それは、複数飼いする場合は共食いをする可能性は考慮しておく必要があることです。特に脱皮直後は殻が柔らかく標的にされやすい傾向があります。

それ以外にも、成長度合いや喧嘩の勝敗などで水槽内の優劣を争う場合があります。イソガニの中でも小さい個体や喧嘩に負けてしまった個体などは捕食の対象とされてしまうことがあります。そのため、基本的にイソガニを飼育する場合は単独飼育の方がおすすめです。

複数飼いをしたい場合は、広い水槽を用意してそれぞれが隠れられる場所を用意すると良いでしょう。

飼育するイソガニが快適に過ごせるように、上記のポイントは必ず理解しておきましょう。

イソガニを飼育する上で重要になるのが、飼育環境内に綺麗な海水を用意することです。そのため、水槽内のこまめな掃除とお手入れは欠かせません。

特に、エサを与える場合などは食べ残しが無いかこまめにチェックする必要があります。食べ残しをそのまま放置してしまうと、水質を悪化させる原因につながってしまいます。その結果、イソガニの健康状態を害する可能性も出てくるので気をつけておきましょう。

また、イソガニを飼育する際はフィルターも必要になります。そのため、適度にフィルターを掃除する必要があります。このとき、水道水や真水などで洗ってしまうと、フィルター内に住み着いたバクテリアまで洗い流してしまう可能性があります。

これらのバクテリアはイソガニにとっては必要不可欠なもののため、海水を利用して掃除するようにしましょう。

久々のイソガニ。お腹に卵抱えてる。#イソガニ　#JapaneseShoreCrab pic.twitter.com/2hlKbiU8ym

— ポンコツ父ちゃん@生き物飼育垢 (@tomxi567) April 2, 2021

ここまでは、小さいカニとして知られているイソガニの生態や飼育方法について紹介してきました。

実際に飼育を始めようと思った場合、まずはイソガニを捕獲するところから始まる人もいるでしょう。

ここからはイソガニを捕獲するにはどのようなポイントに気をつけておけば良いのか紹介します。これらの知識を覚えておけば、潮干狩りや海岸沿いにいく機会があったときなどに応用も可能で、今まで以上に遊びの幅が広がるようになるでしょう。

それでは実際に、小さいカニのイソガニを捕獲するにはどうすれば良いのか、詳しくチェックしてみましょう。

小さいカニのイソガニを捕獲しようとする場合、まずあげられるのは釣って捕獲する方法です。

釣りというと、魚釣りのような本格的な道具を用意しなければいけないと思う人もいるでしょう。ただ、実際のところは本格的な道具を必要としません。

実際のイソガニ釣りは、ザリガニ釣りに近いものになるでしょう。そのため、必要になるものはタコ糸や細いビニール紐とエサとなる煮干しやスルメだけです。あとは竿の代わりとなる細い棒や竹を用意して生息区域に垂らしてみましょう。

堤防の捨て石帯やゴロタ場などにもイソガニは生息しているので、あとはザリガニ釣りのときと同じようにじっと待つだけです。

ザリガニ釣りの経験があれば同じように簡単に釣れるので、ぜひ実践してみてください。

小さいカニのイソガニは、釣り以外でも簡単な仕掛けを設置することで捕獲することができます。

イソガニを捕獲する仕掛けはさまざまなものがありますが、手軽にできる方法の一つとしてペットボトルを使うものがあります。

まずは、イソガニが生息している砂浜に適度に穴を開けます。そこにイソガニが好むスルメや煮干しなどを入れたペットボトルを斜めにした状態で設置しましょう。このとき、飲み口が斜め上を向いた状態にすることがポイントです。

あとは、飲み口が砂で埋まらないように気をつけながら全体を埋めるだけで作業は完了です。

これはそのときの運もあるため、確実に捕獲できる手法ではありません。ただ、釣りが苦手な人や、むやみに追いかけて捕獲するよりは賢明な方法ともいえるでしょう。

時間にゆとりがある場合は、この方法も試してみてください。

小さいカニのイソガニは、観賞用やペットとしても楽しむことができます。それ以外にも、素揚げや味噌汁などの家庭料理にも活用ができるカニです。

警戒心が強い生き物でもあるため、普段は物陰に隠れて生活していることがほとんどです。そのため、いざ本格的に探そうとしても小さい見た目をしていることから実際にお目にかかれる機会は少ないかもしれません。

しかし、イソガニは日本にとどまらず世界中に分布しているカニの種類です。そのため、イソガニが好むであろう岩場や砂浜を注意深く観察してみることで、想像以上に簡単に見つけることができます。

小さいカニとして知られているイソガニは、想像以上に面白い生態をしています。そのため、これらを知った上で改めてイソガニを探してみることで、新たな発見につながります。

もし海岸沿いに出かける機会があれば、イソガニが好みそうな区域を観察してみましょう。