【状況別】手乗り文鳥の育て方・遊び方・寿命｜しつけ/エサ

文鳥はインドネシアのジャワ島原産の鳥です。ジャワ島ではありふれた野鳥で、400年以上前にジャワ島から野生文鳥が日本へやってきました。それ以来、中国を経由してオランダ船でたびたび運ばれてくるようになりました。

江戸時代には鑑賞用の鳥として高価な値段で取引されていました。多くの武士たちは、文鳥を見て楽しみました。明治時代になると、繁殖が盛んに行われて数を多く増やし、身近なペットとして広まりました。

イギリスやオランダでは、美しい文鳥を求めて何度も品種改良され、新しい模様の文鳥が誕生しました。文鳥はとても多くの種類がいますが、中でも有名な5種類をピックアップします。

ノーマル文鳥は、野生の文鳥と同じ柄の文鳥のことです。野生の文鳥は、一時期大量に輸入されていましたが、現在はワシントン条約で守られており、野生文鳥に近いカラーが日本で繁殖されています。

グレーの羽色に白い頬、赤いくちばしが特徴で美しいカラーです。ペットショップでよく見る手乗り文鳥でしょう。大体、1500～2000円前後で販売されています。桜文鳥と色がよく似ているので、よく間違えられ混合して売られていますが、ノーマル文鳥はあまり数は多くないです。

手乗り文鳥の中で最もポピュラーな種類です。ノーマル文鳥のカラーに、白いぼかしの入ったものや白文鳥に近いバイド（まだら）化が強い種類など、模様が個体によって違います。白いマダラが、桜の花びらのように見えることから名付けられました。

白いまだらは、白文鳥を生み出す過程で発生したものです。色素を抑える遺伝子が影響していると考えられています。個体によってまだら模様が違いますから、人とは違う手乗り文鳥を育てたい人に種類です。

価格は2000～3600円くらいで販売され、ヒナの状態ですともう少し安いでしょう。

白文鳥は色素を抑えて繁殖したもので、白色の美しい羽が特徴です。明治の頃、愛知県で繁殖をしていた弥富市で突然変異の白文鳥が生まれたのが始まりです。今では、定番カラーでのある種類です。

白文鳥は日本で誕生したことから、Japanese Rice Birdと呼ばれています。真っ白な羽毛に赤いくちばしが特徴です。2500～3000円程度で販売されています。

シナモン文鳥もノーマル文鳥とよく似た模様ですが、茶色の羽色をした文鳥です。1970年代にオランダで誕生した比較的新しい種類です。フォーン文鳥とも呼ばれ、黒を発色するメラニン色素が欠落して上品なシナモン色になりました。

シナモン文鳥は色素が欠落しているので、長時間日光を浴びさせると体によくないです。他の種類の文鳥と比べると体が弱いと言われますが、品種として確立しているので、極端に病弱と言うわけではありません。5000～6000円前後で販売されています。

1980年代にヨーロッパで生まれた種類です。ノーマル文鳥に比べると色が薄く、全体的に銀色に見えることからこの名前が付けられました。これも、遺伝子の色素を抑えてできた品種で、個体によって濃淡に差があります。薄めの個体をライトシルバー、濃いめをダークシルバーとよびます。

日光浴は短めにして育てましょう。5000～9700円前後で販売されています。店舗によって価格差が大きく違います。

手乗り文鳥に育てたら、最低でも1日1回30分の放鳥をしてあげましょう。手乗り文鳥は、5歳くらいまでイタズラをする個体が多いです。噛み癖があるのもこの時期です。おおらかに対処して、おもちゃなどを使ってコミュニケーションをとりましょう。

放鳥する時は、電気コード、毛糸などのマット、衣類の山、毛布などは噛むと危険ですし、もぐりこむと踏んでしまうことがあるので注意しましょう。食事中やキッチン、浴室には入れないようにしましょう。それでは、おもちゃでの遊び方を紹介します。

手乗り文鳥は握力が弱いので、握って遊ぶタイプのおもちゃは不向きです。くちばしで転がしたり、鏡が好きな個体もいるでしょう。小鳥用のおもちゃが販売されていますから、それを使うと安全でしょう。

ブランコを入れてあげたり、放鳥中にトイレットペーパーの芯を与えると喜んで転がす個体もいるでしょう。小鳥用のおもちゃ以外は飲み込んでしまったり、足が絡んでしまうことがない安全なもので遊びましょう。

小鳥用のおもちゃをゲージの中に入れる時は、幼いうちから入れてあげると驚かずなじんでくれるでしょう。

手乗り文鳥に育てるには、ヒナの頃から接する必要がありました。ヒナから育てるのに自信が無い人は、ペットショップで手乗り文鳥の成鳥を購入しても良いでしょう。手乗り文鳥は、こまめに遊んであげて、必ず1日1回は放鳥しましょう。愛情をもって接すると、文鳥はなついてくれて可愛らしい仕草を見せてくれるでしょう。