Search

検索したいワードを入力してください

猫の毛色“シルバータビー”って何?その魅力・遺伝・性格傾向まとめ

更新日:2025年11月26日

1分でわかるこの記事の要約 シルバータビーは、銀色の被毛に黒い縞模様が特徴の猫で、インヒビター遺伝子によって生まれます。 クラシック、マッカレル、スポテッド、ティッキングの4つの主要な模様パターンが存在し、それぞれ異なる […]
1分でわかるこの記事の要約
  • シルバータビーは、銀色の被毛に黒い縞模様が特徴の猫で、インヒビター遺伝子によって生まれます。
  • クラシック、マッカレル、スポテッド、ティッキングの4つの主要な模様パターンが存在し、それぞれ異なる魅力を持っています。
  • 一般的に賢く穏やかと言われますが、性格は毛色よりも猫種や育った環境に大きく左右されることを理解しましょう。
  • アメリカンショートヘアやスコティッシュフォールドなど人気の猫種が多く、子猫の値段は20万円から60万円が目安です。
  • 日々の適切なケア、定期的な健康診断、バランスの取れた食事で健康寿命を延ばすことが、共に暮らす上で非常に大切です。
銀色の被毛に浮かび上がる、美しい黒い縞模様。その洗練された姿で多くの人々を魅了する猫が「シルバータビー」です。野生の猫を思わせる精悍さと、気品あふれる佇まいは、一度見たら忘れられないほどのインパクトがあります。 しかし、シルバータビーとは具体的にどのような猫なのでしょうか? 「性格は穏やか?」「どんな猫種がいるの?」「値段はどのくらい?」 など、気になる点は多いはずです。 この記事では、シルバータビーの猫が持つ特徴、性格、遺伝の仕組み、模様の種類から、人気の猫種、値段の相場、飼い方まで、その奥深い魅力のすべてを徹底的に解説します。

シルバータビーとは?基本を徹底解説

まず、「シルバータビー」という毛色の基本について理解を深めましょう。この美しい毛色は、特定の遺伝子の組み合わせによって生まれる、まさに神秘的なアート作品です。

シルバータビーの定義:銀色のベースに黒い縞模様

シルバータビーとは、その名の通り「シルバー(銀色)」のベースカラーに、「タビー(縞模様)」が入った猫の毛色を指します。

地色となる銀色の部分は、毛の根元が白く、毛先に向かって色がつく「ティッピング」という現象によって生まれます。この明るいベースカラーの上に、黒や濃いグレーの縞模様がはっきりと浮かび上がることで、美しいコントラストが生まれるのです。

単なるグレーの猫とは異なり、光の加減でキラキラと輝くような銀色の光沢が最大の特徴。他の毛色にはない独特の透明感と気品を漂わせています。

「タビー」模様の歴史と由来

「タビー」という言葉は、かつてイラクのバグダッドにあった「アタビヤ地区」で作られていた、美しい縞模様の絹織物に由来すると言われています。この模様が猫の縞模様に似ていたことから、縞模様の猫を「タビー」と呼ぶようになりました。

猫のタビー模様は、祖先であるリビアヤマネコが持っていた保護色であり、猫の模様としては最も原種に近い、非常に歴史の古いものです。その中でもシルバータビーは、特定の遺伝子が作用して生まれた、人気の高いバリエーションと言えます。

色素と遺伝子の関係:なぜシルバーになるのか?

シルバータビーの美しい銀色を生み出す鍵は、「インヒビター遺伝子(抑制遺伝子)」、別名「シルバー遺伝子」と呼ばれる優性遺伝子です。

この遺伝子は、毛の色素(特に黒や茶色になるユーメラニン)が作られるのを抑制する働きを持っています。具体的には、毛の根元部分の色素生成をストップさせるため、根元が白く、毛先だけに色が残る状態になります。この根元の白い部分が光を反射し、被毛全体が銀色に輝いて見えるのです。

インヒビター遺伝子は優性遺伝子のため、両親のどちらか一方が持っていれば、子猫に受け継がれる可能性があります。

シルバータビーの目の色:グリーンやヘーゼルが多い

シルバータビーの猫は、目の色にも特徴が見られます。最も多いのは、エメラルドグリーンのような美しい緑色の瞳です。その他、ゴールド、カッパー(赤銅色)、ヘーゼル(緑がかった茶色)なども見られます。

毛色と目の色の遺伝子は直接関連していませんが、猫種ごとのスタンダードとして特定の目の色が好まれる傾向があります。例えば、アメリカンショートヘアのシルバータビーは緑色の目が理想とされており、銀色の被毛とのコントラストがその魅力を一層引き立てます。


シルバータビーの4つの模様パターンと見分け方

「タビー」と一言で言っても、縞模様にはいくつかの種類があります。シルバータビーも同様に、主に4つの模様パターンに分類されます。

1. クラシックタビー:渦巻き模様が特徴

太くはっきりとした渦巻き模様が体の側面に見られるのが特徴です。的(ブルズアイ)のようにも見え、背中には蝶が羽を広げたような「バタフライマーク」が現れることもあります。縞が太く流れるようなラインを描き、非常にダイナミックでエレガントな印象を与えます。 アメリカンショートヘアの代表的なパターンです。

2. マッカレルタビー:サバのような縞模様

細く平行な縞模様が体全体に入っているのが特徴です。「マッカレル」は魚の「サバ」を意味し、その名の通りサバの模様に似ています。縞は背骨から垂直に伸び、野生的な印象を与えます。日本のキジトラ猫にも見られる、最も一般的なタビー模様です。銀色の地に細い縞がシャープに入り、スタイリッシュに見えます。

3. スポテッドタビー:ヒョウ柄のような斑点模様

マッカレルタビーの縞が途切れて、斑点(スポット)状になった模様です。ベンガルやエジプシャンマウなどでよく見られ、ヒョウやジャガーのようなワイルドな魅力があります。銀色のキャンバスに黒い斑点が散りばめられたようで、非常にゴージャスな印象です。見分け方は簡単で、縞ではなく斑点かどうかで判断できます。

4. ティッキングタビー:1本1本の毛に縞が入る

一見すると無地に見えますが、1本1本の毛に濃淡の帯が入っている繊細な模様です。体全体がキラキラと輝くような独特の質感に見え、アビシニアンやソマリが代表的です。体にはっきりした縞や斑点はなく、顔や足、尻尾の先にわずかに縞が残ることがあります。光の当たり方で表情が変わる、神秘的な美しさです。


シルバータビーの性格は?「賢く穏やか」は本当?

「シルバータビーの猫は賢くて穏やか」という話をよく聞きますが、本当に毛色と性格は関連するのでしょうか。

毛色と性格の科学的な関連性は未解明

まず大前提として、猫の毛色と性格の間に直接的な科学的因果関係は証明されていません。猫の性格は、品種の特性、育った環境、社会化期の経験など、様々な要因が複雑に絡み合って形成されます。

そのため、「シルバータビーだから〇〇な性格」と断定はできません。しかし、特定の毛色の猫に一定の性格傾向が見られるという経験則は、多くの飼い主やブリーダーの間で語られています。

一般的に言われるシルバータビーの性格傾向

一般的に言われる性格傾向

  • 賢く、物覚えが良い
  • 穏やかで落ち着いている
  • 飼い主に忠実で甘えん坊な一面も
  • 遊び好きで好奇心旺盛

タビー模様の祖先であるリビアヤマネコが賢く慎重だった名残で、タビーの猫は賢い傾向があるという説もあります。

【重要】品種による性格の違いのほうが大きい

毛色による性格の違いよりも、品種固有の性格特性のほうがはるかに影響が大きいと言えます。

例えば、同じシルバータビーでも、陽気で社交的なアメリカンショートヘアと、おっとり静かなスコティッシュフォールドでは性格が大きく異なります。猫を迎えたいと考える際は、毛色だけでなく「どの品種か」を重視することが、性格を理解する上で非常に重要です。

ミックス猫の性格は?

シルバータビーのミックス猫の場合、性格はさらに多様になります。どのような品種の血統を受け継いでいるかによって大きく変わるため、その子の個性そのものを愛し、受け入れる気持ちが大切です。保護猫などで成猫を迎える場合は、性格がある程度固まっているので、自分のライフスタイルに合うかを見極めやすいというメリットがあります。


シルバータビーが人気の猫種7選!特徴と魅力を紹介

シルバータビーは毛色の種類であり、特定の品種名ではありません。ここでは、シルバータビーが特に人気の代表的な猫種をご紹介します。

1. アメリカンショートヘア

アメリカンショートヘア

  • 特徴: シルバータビーの代表格。がっしりした筋肉質の体に、鮮やかなクラシックタビーが映える。
  • 性格: 陽気で賢く、環境への順応性も高い。遊び好きだが自立心もあり、初心者でも飼いやすい
  • ケア: 短毛種のため、比較的楽。

2. スコティッシュフォールド

スコティッシュフォールド

  • 特徴: 前に折れた小さな耳と丸い顔、丸い目が愛らしい。クールな毛色と可愛い見た目のギャップが魅力。
  • 性格: 非常に穏やかで物静か。人懐っこく、甘えん坊な子が多い。
  • ケア: 長毛タイプは毎日のブラッシングが必要。

3. メインクーン

メインクーン

  • 特徴: 「穏やかな巨人」と呼ばれる大型の長毛種。フサフサの被毛を持つシルバータビーは圧巻のゴージャスさ。
  • 性格: 賢く穏やかで、犬のようだと表現されることも。家族に愛情深く、子供や他のペットとも仲良くしやすい。
  • ケア: 長毛なので毎日のブラッシングが必須。

4. ブリティッシュショートヘア

ブリティッシュショートヘア

  • 特徴: 丸い顔とがっしりした体つきが特徴。密度の高いビロードのような短毛は手触り抜群。
  • 性格: 自立心が強く落ち着いている。ベタベタ甘えるより、飼い主のそばに静かに寄り添うことを好む。
  • ケア: 短毛だが毛が密なので、定期的なブラッシングが効果的。

5. サイベリアン

サイベリアン

  • 特徴: ロシア原産の大型長毛種。豊かな被毛を持ち、雪国の妖精のような神秘的な美しさ。
  • 性格: 賢く、犬のように忠実で遊び好き。パワフルで運動能力が高い。
  • ケア: 長毛のため丁寧なブラッシングが必要。

6. ベンガル

ベンガル

  • 特徴: 野生のヤマネコがルーツ。ヒョウのようなスポテッドタビーが特徴的。シルバータビーは「スノーベンガル」とも呼ばれる。
  • 性格: 非常に活発で好奇心旺盛、そして甘えん坊。高い運動能力を持つため、十分な運動が必要。
  • ケア: 短毛で手入れは楽だが、運動欲を満たしてあげることが重要。

7. ノルウェージャンフォレストキャット

ノルウェージャンフォレストキャット

  • 特徴: 北欧の自然で育った大型の長毛種。ワイルドな風貌とエレガントな毛色が荘厳な雰囲気。
  • 性格: 穏やかで我慢強く、賢い。遊ぶのが大好きで、高いところに登るのが得意。
  • ケア: 長毛のケアと十分な運動スペースが必要。

シルバータビーの猫を迎えるには?値段と探し方

美しいシルバータビーの猫を家族に迎えたいと考えたとき、どのような方法があるのでしょうか。値段の相場や探し方を解説します。

子猫の値段の相場は?

シルバータビーの子猫の価格は、品種、血統、月齢、模様の美しさなどで大きく変動します。

子猫の値段相場(目安)

  • アメリカンショートヘア: 20万円~40万円
  • スコティッシュフォールド: 25万円~50万円
  • メインクーンやサイベリアンなど: 30万円~60万円以上

特に、キャットショーで優秀な成績を収めた親猫の子や、模様が美しい個体は高額になる傾向があります。値段だけでなく、健康状態や飼育環境をしっかり確認することが最も重要です。

信頼できるブリーダーの見つけ方

健康で性格の良い子猫を迎えたいなら、信頼できるブリーダーから直接迎えるのがおすすめです。良いブリーダーは親猫の健康管理や遺伝子疾患の検査を徹底し、愛情を持って子猫を育てています。

良いブリーダーのチェックポイント

  • CFAやTICAなどの血統登録団体に登録しているか
  • 見学を快く受け入れ、親猫や兄弟猫に会わせてくれるか
  • 飼育環境が清潔に保たれているか
  • こちらの質問に丁寧に答えてくれるか

保護猫から迎えるという選択肢

ブリーダーからの購入だけでなく、保護猫の里親になるという素晴らしい選択肢もあります。動物愛護センターや保護猫カフェ、里親募集サイトには、新しい家族を探している猫がたくさんいます。

中にはシルバータビーのミックス猫や純血種がいるケースも。保護猫を迎えることは、一つの尊い命を救うことに繋がります。

成猫から迎えるメリット

子猫から育てるのは魅力的ですが、成猫を迎えることには多くのメリットがあります。

  • 性格や体格が定まっており、ミスマッチが少ない。
  • 子猫期の大変な時期を過ぎており、落ち着いて飼い始められる。
  • お留守番も上手にできる子が多い。

初めて猫を飼う方や、日中家を空ける時間が長い方には特におすすめです。


シルバータビーの猫と暮らすためのケアと注意点

シルバータビーの猫との生活を長く楽しむために、日々のケアと健康管理は欠かせません。毛色に特化したケアは不要ですが、品種ごとの特性を理解しておきましょう。

日常のケア:ブラッシングの重要性

美しい被毛を保つために、ブラッシングは非常に重要です。特にメインクーンなどの長毛種は毛玉ができやすいため、毎日のブラッシングが理想です。短毛種でも週に2~3回ブラッシングを行うと、抜け毛を取り除き、皮膚の健康を促進できます。猫との大切なコミュニケーションの時間にもなります。

健康管理:遺伝的疾患と定期検診

純血種の猫には、その品種がかかりやすい遺伝的な疾患があります。

注意すべき主な遺伝的疾患(例)

  • スコティッシュフォールド: 骨軟骨異形成症
  • メインクーン、アメショ: 肥大型心筋症

このようなリスクを理解し、年に一度は動物病院で健康診断を受けることが早期発見に繋がります。日頃から食欲や元気、排泄物の状態などをよく観察しましょう。

適切な食事と運動で健康寿命を延ばす

猫の健康の基本は、バランスの取れた食事と適度な運動です。年齢や体調に合わせた質の良いフードを与え、肥満を防ぐために食事量を管理しましょう。室内飼いの猫は運動不足になりがちなので、おもちゃで遊んだりキャットタワーを設置したりして、運動できる環境を整えてあげてください。

この記事のまとめ
  • シルバータビーは、インヒビター遺伝子が生み出す銀色の美しい被毛と縞模様が魅力の猫です。
  • その個性は賢く穏やかと評されますが、品種固有の特性や生育環境が性格形成に深く関与します。
  • 人気の猫種は多岐にわたり、ブリーダーからの購入のほか、保護猫から迎える選択肢もあります。
  • 日々の適切なケア、定期的な健康チェック、バランスの取れた食事が健康寿命を延ばすために不可欠です。
  • この記事を参考に、あなたのライフスタイルに最適なシルバータビーのパートナーを見つけ、幸せな共同生活を始めましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1: シルバータビーとブラウンタビーの違いは何ですか?

A1: ベースとなる地色の違いです。シルバータビーはインヒビター遺伝子の働きで地色が銀色に見えますが、ブラウンタビーはこの遺伝子を持たないため地色が茶色になります。シルバーはクールで洗練された印象、ブラウンは温かみのある野生的な印象を与えます。

Q2: シルバータビーのミックス猫の性格は予測できますか?

A2: 正確な予測は非常に困難です。どのような品種の血を受け継いでいるか、親猫の性格や育った環境など多くの要因が影響します。しかし、成猫の保護猫であれば性格がある程度固まっているため、スタッフの方に普段の様子を聞くことで個性を理解しやすくなります

Q3: シルバータビーの子猫を選ぶときのポイントは?

A3: まず健康状態をしっかり確認しましょう。目が輝いているか、鼻が適度に濡れているか、お尻周りが汚れていないかなどをチェックします。また、人や兄弟猫と元気に遊んでいる子は社会性が身についている可能性が高いです。ブリーダーから迎える場合は、飼育環境が清潔で、親猫の健康管理が徹底されているかを確認することが重要です。

初回公開日:2025年11月26日

記載されている内容は2025年11月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Related