犬が髪の毛を噛むのはどうして？理由と5つの対処法をご紹介

髪の毛を噛む癖のある愛犬に「なぜだろう？」と疑問を感じたことのある飼い主さんも少なくないことでしょう。

ここではまず、犬が髪の毛を噛む理由についてチェックしておきましょう。

犬が髪の毛を噛む理由としてまず考えられるのが、相手に対する愛情表現を行っているということです。

強く噛みついて髪の毛を引っ張るのではなく、毛先を軽く噛んでやんわりと引っ張るのならば、犬は「大好きだよ」「一緒にいて楽しいよ」と愛情を伝えようとしているのでしょう。

とりわけ、好奇心旺盛で活発な子犬の時期には、髪の毛を噛むことで愛情表現を行いやすいと言われています。

髪の毛を噛まれて痛みなどがないならば、このような愛情表現の場合には犬を怒ったり遠ざける必要はさほどないでしょう。

遊びたいからというのも、犬が人の髪の毛を噛む理由のひとつとして考えられるでしょう。

好奇心旺盛な犬は、目の前でゆらゆらと揺れ動く長い髪の毛に反応して「噛みついたら面白そう」と好奇心をくすぐられ、噛みついてしまいます。

猫が猫じゃらしに反応するのと同じ理由だと言えるでしょう。この時の犬は目がらんらんと輝いていて、とても楽しそうな表情を見せます。

また、退屈だと感じている時にも、犬は飼い主さんの髪の毛を噛むことで自分に注意を向けさせ、「遊ぼうよ」「構って」とアピールしがちです。

犬が髪の毛を噛む理由のひとつとして、噛まれた相手の反応を見て面白がっているということも挙げられるでしょう。

犬に髪の毛を噛まれて無反応でいる人は少数派なはずです。多くの人は、犬が髪の毛を噛むことで驚いたり声をあげることでしょう。

犬は「人の髪の毛を噛むことで面白い反応が見られる」と学習し、暇つぶしの一環として人の髪の毛を噛むようになります。

とりわけ、はじめて人の髪の毛を噛んだ時に「きゃー」と楽しげな反応をされた犬は、髪の毛を噛むことで面白いことがあると学習してしまっているのでしょう。

噛み癖があるからというのも、犬が人の髪の毛を噛む理由のひとつとして挙げられます。噛み癖のある犬は、髪の毛だけではなく指や手、足などさまざまな部位を噛むことでしょう。

飼い主さんときちんとした上下関係が築けておらず、しつけが不十分な犬は「人を噛むのはいけない」ということを理解できていないため、自分の欲求のままに髪の毛などを噛んでしまいます。

このままの状態を放置しておくと犬にとっても飼い主さんにとっても不幸なことですので、しっかりとしつけ直しをする必要があると言えるでしょう。

犬が髪の毛を噛む理由のひとつとして考えられるのが、自分のほうが相手よりも優位にあると思っているからということです。

犬は群れで暮らしてきた動物であり、家族や仲間に順位をつけ、自分よりも順位が上か下かによって接し方を変えます。

飼い主さんがきちんとしつけを行わず犬の言うことを何でも聞いてしまうと、犬は「自分のほうが偉い」と飼い主さんを下に見て、飼い主さんに対する支配的な行動の一環として髪の毛などに噛みつくようになってしまうでしょう。

しつけの点からすると、このような行動はかなりの危険サインだと言えます。

以上では、犬が髪を噛む主な理由について解説してきました。実は、髪の毛を噛む強さやタイミングによっても意味合いが異なってきます。

ここからは、犬が髪の毛を噛む強弱やタイミングについて詳しく見ていきましょう。

犬は髪の毛に弱い甘噛みの状態で噛みついてくる場合、「遊んでほしいな」という構ってアピールであるか、あるいは飼い主さんに甘えていると考えられます。

私たち人間からすると、髪の毛を噛むという行為はなんとなく攻撃的なものに思えてしまいますが、このように弱い甘噛みの場合は犬なりの不器用な愛情表現や遊んでアピールだと言えるでしょう。

普段から飼い主さんの指示をきちんと聞いている犬ならば、多少髪の毛にじゃれつくように噛んだからと言って、特に心配したり問題視する必要はありません。