犬が髪の毛を噛むのはどうして？理由と5つの対処法をご紹介

乾いた髪の毛には特に興味を示さないのに、濡れた髪の毛を噛んでくるのならば、犬は髪の毛が濡れた状態に面白さを感じていたり興味を抱いているのでしょう。

「なんでいつもと違っているの？」と疑問に感じて、口に入れる（噛む）ことで普段との違いを確認したり分析している場合もあります。

あるいは、濡れた髪の毛から漂うシャンプーやトリートメントの香りに興味を持ち、とりあわず口の中に入れることでその香りや味を確認したいと考えていることもあるでしょう。

以上でご紹介したパターンは、特段犬の問題行動であるとは言えません。ですが、思いっきり髪の毛を噛んで引きちぎるのならば、それは明らかな問題行動だと言えるでしょう。

髪の毛を引きちぎるように強く噛むのは、「自分のほうが相手よりも偉い」と考え、相手を自分に屈服させようとしているからです。

しつけが十分になされず、攻撃的で支配的な性格になってしまった犬はしばしばこのような問題行動を取ります。

あるいは、相手が大きな声や音を出したり、急に近寄ってくるなどして強い恐怖を感じた場合にも、犬は「やられる前に先制攻撃をしなければ」という気持ちから相手の髪の毛に強く噛みつくこともあるでしょう。

犬が髪の毛に噛みつくのはあまりほめられた行動ではありません。では、どうすればよいのでしょうか？

ここからは髪の毛を噛むのを犬にやめさせる方法について解説していきますので、ぜひ参考になさってみてください。

髪の毛を噛むのをやめさせる方法としてまずご紹介したいのが、ハッキリと注意をするということです。

髪の毛に噛みつきそうになったならば、その瞬間に低い声で「ダメ」と叱りましょう。

犬は賢い生き物ですので、正しい叱り方をされたならば、「髪の毛を噛むのはダメなんだ」と学習してそれ以降はそのような行動を取らなくなります。

過剰な反応をせずに髪の毛を噛まれても無視をするというのも、対処法のひとつです。

髪の毛を噛まれて「キャー」と声をあげると、犬は「自分が髪の毛を噛んだから喜んでいる・面白がっている」と誤解をし、遊びの一環として繰り返し髪の毛に噛みつくようになります。

だからこそ、髪の毛を噛まれてもあえて無反応を貫き、そっけない態度を取ることが必要でしょう。

髪の毛を噛むのをやめさせるためには、噛めない位置に頭を移動するというのもです。

寝転がったり座椅子に座った状態だと犬は容易に髪の毛を噛めてしまうので、物理的に犬が髪の毛を噛めないように場所を移動してみてください。

そうすることで、犬は次第に髪の毛に対する興味や執着を失っていくはずです。

ハウスやケージへ犬を隔離するというのも、髪の毛を噛むのをやめさせる対処法のひとつに数えられるでしょう。

「ダメ」と叱っても言うことを聞かず、執拗に髪の毛を噛もうとするのならば、犬が言うことを聞くようになるまでハウスやケージに入れて反省さえる必要があります。

そうすることで犬は「髪の毛を噛んだらケージに入れられるから嫌だ」と学び、髪の毛を噛まなくなるでしょう。

髪の毛を噛むのをやめさせるためには、元々の噛み癖を治すことも不可欠です。

噛み癖のある犬の場合、しつけ直しを行わなければいつまでたっても髪の毛や他の体の部位に噛みついてしまうでしょう。

噛みつきそうになったら犬の嫌な臭いのするしつけ用スプレーをシュッと一拭きしたり、大きな物音を立ててびっくりさせるなどして、「噛むと嫌なことがある」と犬に学習させるのが効果的です。

今回は犬が髪の毛を噛む理由や対処法についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

愛情表現の一環として甘えるように髪の毛に甘噛みするのならば問題視する必要がありませんが、支配的・攻撃的な行動として髪の毛に噛みつく場合には、適切な対処が必要です。

犬が髪の毛を噛む理由を把握し、それに合った対処法を実践しましょう。