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犬はおいしいと感じる味覚はあるのか?犬の舌の構造などを紹介

更新日:2024年09月08日

犬には人間と近い味覚はあるものの、感じられるのは人の五分の一程度で、味よりも匂いに反応する。自分の身を守るため水味という味蕾が発達している。犬は食べ物を丸呑みするため唾液に消化酵素は含まれない。食べてはいけない食べ物も多いので飼い主自身が確認をする必要がある。

犬はおいしいと感じる味覚はあるのか?犬の舌の構造などを紹介

犬にも味覚があるのか

最近の犬の餌ってどれもこれも美味しそうなものが多いですよね♪

通常のドッグフードもたくさん出てきて、それに加えごちそうご飯やレパートリー豊富なおやつに、ケーキなんかもどんどんおしゃれになってきて人間顔負けです。

お店にたくさん並ぶドッグフードを前に「何を選んだらいいのかわからない」なんて経験された方もいらっしゃるんじゃないでしょうか

「新しいフードに変えても食べてくれなかったら?」、「半生タイプって何?」といった、疑問と不安ありますよね。

そもそも犬は美味しいって感覚があるのでしょうか?どんな味を感じられて何を美味しいと思うのでしょうか?

今回は、そんな犬の味覚や、味覚の種類について触れていきましょう。

犬と人間の味覚の違い

まずは犬と人間の感じる味覚の違いから見てみましょう。

犬は「甘味」「酸味」「苦味」「塩味」「水味」を、人間は「甘味」「酸味」「苦味」「塩味」「旨味」を感じることができます。

近年の研究では、犬も「旨味」を「肉の味として感じている。」との研究もあります。ですが、犬の「旨味」に関してはいまだはっきりとは分かっていないのが現状です。

また、「塩味」に関しても犬には「塩味」の味覚がないと言う人もいるくらいほかの味覚に比べ劣ってます。

その代わり「水味」という犬ならではの味覚を持ち合わせており、これが犬にとってとても大事な役割を担っています。「水味」についての詳細は後ほど述べるとしましょう。

人間と犬は同じような味覚の種類を持ち合わせていました。

犬の味覚の特徴

犬がどんな味覚を持ち、なんの味を感じ分けられているのか知ってもらえたところで、次は犬の味覚の特徴について見てみましょう。

犬の味覚の特徴は大きく分けて4つあります。

みなさんは味覚の特徴と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?

「ご褒美のクッキーが好きだから甘いものが好き?」、「しつけに使うのは苦いスプレーが多いから苦い味には敏感なはず!」などなど、色々考えらますよね。

先で述べた「塩味」をあまり感じないというのも特徴の一つと言えるでしょう。それに「水味」なんて不思議な味覚も持ち合わせていました。

これらが一体犬にとってどんな役割を果たしているのか?味覚の種類は一緒でも味の感じ方まで人間と同じなのか?

それでは、どんな特徴があるのか項目毎に見ていきましょう。

犬の味覚の特徴1:犬の味蕾の数は約2千個で人間の1/5程度

舌の仕組みは複雑で色々なセンサーがあります。そのひとつに味蕾があります。

人間が感じられる味については上記にて説明したと思います。味覚一つ一つが味蕾細胞によって感じ分けられていて、人間は約1万個、味蕾細胞があると言われています。

なおかつ人の舌の上の味覚地図と言われるどこで何を感じているのかという細かな分布図も解明されています。

それに対し犬は、2千個程度しか味蕾細胞が存在しておらず、味覚地図についてもあやふやで、まだまだ未知な部分が多く研究が進められている分野です。

つまり、味蕾というのは、味を感じるためのセンサーのようなもので、人間に比べ犬の舌の味蕾は1/5程度、つまり人間ほど味を感じることができません。

犬の味覚の特徴2:水に反応する味蕾細胞がある

先でも述べたように、犬には「水味」という水に反応する特殊なセンサーが味蕾細胞の一つにあります。

水味というのはイオン濃度のことで、水に含まれる塩分量を検知できると言われています。

なぜ、水の塩分量がわかることが重要なのか?

それは、犬が野生で生きていくうえでとても大切な役割を果たしていたため、発達し、飼育されるようになった今でも残っている特殊なセンサーです。そして「水味」は犬のみならず猫にもあると言われています。

犬猫ともに、水に含まれる塩分濃度を測るようになったのはなぜなのか?

実は犬の味覚の特徴の一つである「塩味」が大きく関係してきます。この後詳しく「塩味」と「水味」の切っても切れない関係についてお話しします。

犬の味覚の特徴3:塩味をあまり感じることができない

犬の味蕾細胞には確かに「塩味」は存在しています。

ですが、研究者によっては「犬の味蕾細胞に塩味は存在しないも同然の感覚しかない。」という人もいるくらい、他の味覚に比べ劣っているとされています。

もともと肉食動物な犬にとって、塩分というのは食事の中で自然と摂取できるものなので、そこまで摂取量に関し気を使う必要がないため、人間より鈍感だと言われています。

犬は排泄時に多くの塩分を失います。飼育されるようになった今、エサで自由に塩分を摂ることができなくなりました。それでも塩分不足にならないのはなぜなのか?

それがさっきの「水味」なんです!!水に含まれる塩分濃度を測れることによって不足してしまった分水分で塩分を補い調節しています。なので、犬は塩味をあまり感じない代わりに、水味が発達しているということです。

犬の味覚の特徴4:犬の唾液には消化酵素が含まれていない

お米を噛み続けるとだんだん甘くなってきた。なんて経験ありませんか?

それは、人間の唾液には消化酵素が含まれており、ご飯を食べているとき口内の唾液によってすでに消化が始まっているからです。

それに比べ犬がよく噛んで食べてる姿ってあまり見かけないですよね。

それは、犬の唾液には消化酵素が含まれておらず、あくまでも飲み込める大きさにまで噛み砕くことが目的とされているからです。

では、なぜ犬はあんなにも食事の際、唾液を出すのかご存じですか?

犬にとって唾液とは、消化を助けるものではなく、食べ物を飲み込むための潤滑油のような役割をしています。

丸呑みにするためにたくさん唾液を出し、滑らせているんです。

余談ですが、食べ物の硬さなどによって分泌される唾液の粘度が変わるのも特徴の一つです。

犬には味覚があるが人間ほど確かな味覚地図がない!

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初回公開日:2019年08月16日

記載されている内容は2019年08月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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