イングリッシュ・マスティフってどんな犬？性格や特徴、販売価格

イングリッシュ・マスティフは優しい性格をした犬種です。

イングリッシュ・マスティフは、闘犬としての経緯から、また、その見た目から、獰猛な犬とされがちです。

ですが、長い歴史の中で改良が重ねられてきたので、現代のイングリッシュ・マスティフのほとんどは温和で優しい性格の個体になっています。小さな子供のちょっとしたイタズラ程度なら、怒ったりしません。

温和で大人しいがゆえ、無駄吠えをする個体も少ないとされています。

イングリッシュ・マスティフは、警戒心が強い犬種でもあります。知らない人や他の動物に対して強く反応し、警戒を知らせます。

警戒心が強く、他の生物の存在に反応するという点では、ガードドッグとして最適といえます。

優秀なガードドッグでもあるイングリッシュ・マスティフですが、他の生物の存在が気になりすぎて、精神的な負担になることがあります。このため、室内での飼育が推奨されています。

体が大きく、運動量が必要な犬種ですので、1日に1時間程度の散歩を2回してあげましょう。

イングリッシュ・マスティフは、日本では一般的な犬種とはいえないため、購入は少々難しいでしょう。

国内登録頭数は2017年は31頭、2018年は7頭で、国内新規登録数は非常に少ないです。

日本では小型犬ブームが長く続いているため、ペットショップでイングリッシュ・マスティフを手に入れるのは難しいでしょう。ブリーダーから取寄せてもらうことは可能ですが、仲介業者を間に挟めは挟むほど、価格が高くなります。

現在、日本でイングリッシュ・マスティフを手に入れる方法の中で、1番確実かつポピュラーなのは、ブリーダーからの直接購入です。

ブリーダーからの直接購入とは、購入者がブリーダーの元へ直接赴き、購入するという方式です。海外のブリーダーから輸入するケースもあります。

躾や生活面でのアドバイスを、イングリッシュ・マスティフのプロであるブリーダーに求めることができるというメリットがあります。

価格は60万程度といわれていますが、ショードッグとして優秀な成績を残した両親から生まれた子犬は、さらに価格が上がります。

そもそも国内にあまり頭数がいないイングリッシュ・マスティフですが、何らかの理由で里子に出されていることがあります。そういった犬の里親になれば、初期費用はかなり安く押さえられます。

ですが、子犬であっても成犬であっても、里子に出された理由を知っておくべきです。重篤な疾患があったり、「躾に失敗して手がつけられなくなって飼育放棄した」などの場合は、里親になった飼い主が大変な苦労をすることになります。

犬の抱えている問題を理解し、納得してから迎えるようにしましょう。

イングリッシュ・マスティフの飼育は、初心者には難しいでしょう。

飼い主に従順な犬種ですが、飼い主を格上を認めない限り、行動を制御することはできません。このため、上下関係と信頼関係をしっかり築く必要があります。

かといって、虐待のような厳しい躾をしていると、信頼関係が築けないため、イングリッシュ・マスティフが本来持つ穏やかさや優しさが消え、攻撃的な犬になる可能性があります。

元々闘犬や軍用犬として活用されていた経緯もあって、他の犬や生き物に対して闘争心を持つことがあります。他の生物の姿を見かけただけで吠える個体もいれば、近寄られて初めて声を上げる個体もいますが、どちらも、相手を排除しようとする行為です。

イングリッシュ・マスティフは体格が良く、力が強く、攻撃力も高いです。攻撃的な一面が出てきたとき、飼い主がしっかりと抑えられるようにしておきましょう。

散歩中、他の犬や生き物を追いかけてしまうことがありますので、リードはしっかりした物を使用しましょう。

イングリッシュ・マスティフは愛情深く、飼い主に忠実な性格をしています。

家族に対して献身的な一面もあるので、小さな子供の子守り役としても優秀です。ですが、個体によって性格の差や適正の差がありますので、本当に子供の傍に置いて大丈夫かどうか、しっかりと見極める必要があります。

また、甘えん坊なところもありますが、これはあくまで飼い主や家族に対してのみです。忠誠心を抱いている相手でないと甘えの感情を見せることはないでしょう。