アカヒレってどんな魚？アカヒレの種類や生態・飼育方法について紹介

アカヒレは別名として「コップでも飼える」ことを由来とした「コッピー」とも呼ばれるくらい、小さな水槽でも飼うことができます。

ボトルアクアリウムという、小型のボトルのような水槽での飼育も可能です。

ただし、水槽が小さくなればなるほど、水質や水温は悪化しやすいのは確かです。ですので、アクアリウム初心者は45～60センチ水槽で、なおかつフィルターなどを付けて水質を管理すると良いでしょう。

飼育数は５～6匹がです。たくさん入れたくなるところですが、前述したとおり「なわばり」のある魚ですので、アカヒレにとって居心地の良い環境を用意してあげましょう。

アカヒレは、よく「フィルター（濾過機）もヒーターも不要」と言われますし、実際にそれで飼育も可能です。熱帯魚ではなく温帯に棲む魚なので、日本の気候に適した魚です。

ただし、10℃を下回ると、弱ったり死んでしまったりしまうこともあります。室温が低くなる地域では、冬季はヒーターを付けるのが無難でしょう。

また、水質を安定させるためにフィルターをつけておくと良いでしょう。エアレーションをつけると、水槽内に十分な酸素の供給もできますので、より安心です。

水草は、アカヒレ水槽を加温しない場合を考え、低温に強い種類の水草であるアカナリスやマツモを選んでおけば安心です。冬季ヒーターで加温するのであればこの限りではありません。お好みの水草で水槽をレイアウトすれば、よりアカヒレの美しさが映えます。

水槽は、直射日光が当たらない、なおかつ騒音の少ない場所に置くのがベストです。エアコンの風が直接当たらない、ということにも気をかけてあげてください。

もちろん水槽という特性上、水平で安定した場所に置くことも大事です。水は案外重く、60センチ水槽ともなれば、水槽と水の重さで80キロをこえてしまうこともあります。丈夫な棚などを用意しておきましょう。

水温は10℃～27℃あれば飼育可能です。ただ、低温だと弱ったり、活動量が落ちたりしてしまいます。魚は変温動物なので、水温が自らの体温になるからです。おおむね常に20℃前後あるように管理してあげるのが良いでしょう。

なお、水替えは45～60センチ水槽では2週間に一度、水槽の1/3程度の水を、カルキ抜きした水と交換してください。底に敷いている砂利などもこの時に洗浄しましょう。

ボトルや小型水槽での飼育の場合は、毎週水替えをしてあげましょう。こちらも45センチ水槽同様、カルキ抜きした水と交換しましょう。

もともと「パイロットフィッシュ」に選ばれることもあるアカヒレは、水槽立ち上げ時もほかの種類の魚ほど、気を使う必要性はありません。それでも「買ってきてすぐ水槽に入れる」などの行為は、アカヒレの健康を損なってしまいます。ここではその注意点について述べていきます。

水槽内の水は、前日から十分にカルキ抜きしておきましょう。また、アカヒレを入れる前から、濾過機やエアレーション、ヒーターを稼働させておきます。

アカヒレをお迎えしたら、入っているビニール袋ごと水槽にいれ、ビニール袋内の水と水槽内の水の水温を合わせていきます。おおむね一時間ほどで引き上げ、その後はビニール袋内に水槽の水を少しずついれていき、アカヒレを水槽の水となじませます。

その後はビニール袋の入り口を開いたまま水槽にいれ、自然にアカヒレが水槽に移動すれば完了です。

アカヒレは、水面に浮かんでいるエサを食べる習性があります。さらに、口も小さいので、小さい顆粒状で水面に浮く種類のものを選ぶのが好ましいでしょう。

エサは、小型魚用の人口餌を使うのが手軽でです。ホームセンターやペットショップで気軽に購入することができますし、お値段も張りません。

ブラインシュリンプ（シーモンキー）などの生餌を使っても良いですが、孵化させるのに多少手間がかかります。

アカヒレは原産地ではすでに絶滅した種類の魚です。けれど飼うのも、他の魚ほど手間もかからず、なおかつキレイで可憐な姿をみせてくれます。絶滅した魚を眺められる、というのは少し背徳的な贅沢さがあるのではないでしょうか。

特に水草水槽での水草との混泳は、アカヒレの魅力を最大限に引き出します。水草などを水槽にお好みでレイアウトして、そこで泳ぐアカヒレを眺めるのはとても癒されることうけあいです。

これを機会に、アカヒレを飼って、アカヒレに癒される毎日を送ってみてはいかがでしょうか。