オオムラサキとはどんな蝶?スズメバチにもひるまない強さなどを紹介
更新日:2024年07月18日
アゲハ蝶やモンシロチョウ、蝶にはさまざまな種類が存在し、色や大きさが特徴的なものも多いです。そんな蝶の一種であるオオムラサキ。青紫色の美しい姿を知っている方もいるでしょう。
実は、オオムラサキは、ほかの蝶とは少し違った生活をしています。
蝶をイメージすると、ひらひらと飛び回り花の蜜を吸う姿を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。オオムラサキはそうではありません。オオムラサキは花の蜜を吸わず、雑木林で生活しているのです。
ほかにも、スズメバチと対峙するなど、蝶のイメージとは少し違った部分がいくつかあります。
この記事では、オオムラサキはどのような生活をしているのか、どこで見られるのか、オオムラサキの気になる生態について紹介していきます。
記事を読めば、オオムラサキの強さの秘密を知ることができます。ぜひ最後まで読んでみてください。
実は、オオムラサキは、ほかの蝶とは少し違った生活をしています。
蝶をイメージすると、ひらひらと飛び回り花の蜜を吸う姿を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。オオムラサキはそうではありません。オオムラサキは花の蜜を吸わず、雑木林で生活しているのです。
ほかにも、スズメバチと対峙するなど、蝶のイメージとは少し違った部分がいくつかあります。
この記事では、オオムラサキはどのような生活をしているのか、どこで見られるのか、オオムラサキの気になる生態について紹介していきます。
記事を読めば、オオムラサキの強さの秘密を知ることができます。ぜひ最後まで読んでみてください。
オオムラサキとはどのような蝶なのか
オオムラサキは和名で、その名の通り大きな青紫色の蝶です。
学名であるSasakia charonda Hewitson(ササキア・カロンダ・ヒューウィトソン)のSasakiaは、日本昆虫学界で有名な佐々木忠次郎博士にちなんでいます。
青紫色に輝く羽は美しく、鮮やかな模様が印象的です。タテハチョウ科というグループに属しています。タテハチョウは、羽の裏側は枯れ葉のように地味ですが、表は鮮やかな模様を持つものが多いです。
蝶としては大型で、成虫は羽を開くと幅が8〜11cmもあります。タテハチョウ科の中では最大級です。
日本では、北海道の一部、本州、四国、九州に生息しており、山梨県北杜市長坂町は全国一の生息地として知られています。埼玉県嵐山町のようにシンボルとして掲げている地域もあるのです。
国外では、ベトナム、朝鮮半島、台湾、中国で見ることができます。生息地の広さから、東アジアの代表的な蝶とも言えます。
学名であるSasakia charonda Hewitson(ササキア・カロンダ・ヒューウィトソン)のSasakiaは、日本昆虫学界で有名な佐々木忠次郎博士にちなんでいます。
青紫色に輝く羽は美しく、鮮やかな模様が印象的です。タテハチョウ科というグループに属しています。タテハチョウは、羽の裏側は枯れ葉のように地味ですが、表は鮮やかな模様を持つものが多いです。
蝶としては大型で、成虫は羽を開くと幅が8〜11cmもあります。タテハチョウ科の中では最大級です。
日本では、北海道の一部、本州、四国、九州に生息しており、山梨県北杜市長坂町は全国一の生息地として知られています。埼玉県嵐山町のようにシンボルとして掲げている地域もあるのです。
国外では、ベトナム、朝鮮半島、台湾、中国で見ることができます。生息地の広さから、東アジアの代表的な蝶とも言えます。
オオムラサキの生態や特徴について
オオムラサキは、エノキの葉に産卵します。1度で1個の卵を産むこともあれば、数10個~100個以上の場合もあるそうです。
孵化した幼虫はエノキの葉を食べて過ごします。オオムラサキの幼虫は頭に角があるかわいらしい姿をしています。ゴマダラチョウの幼虫と非常に似ていますが、ゴマダラチョウは背中の突起が3対でオオムラサキは4対あるので、ここで見分けることが可能です。
通常、6回の脱皮でさなぎになります。さなぎになると、腹部のフック状の突起を枝に引っかけてエノキの葉とそっくりな色と形でぶら下がっています。
成虫は、ほかの蝶のように花に飛来して蜜を吸いません。クヌギやコナラなどの樹液を吸います。動物の排泄物や熟した果実、人の汗にも飛来します。
また、ひらひらとした飛び方ではなく、滑空するように飛びます。堂々と飛んでいる姿も特徴的ですね。
孵化した幼虫はエノキの葉を食べて過ごします。オオムラサキの幼虫は頭に角があるかわいらしい姿をしています。ゴマダラチョウの幼虫と非常に似ていますが、ゴマダラチョウは背中の突起が3対でオオムラサキは4対あるので、ここで見分けることが可能です。
通常、6回の脱皮でさなぎになります。さなぎになると、腹部のフック状の突起を枝に引っかけてエノキの葉とそっくりな色と形でぶら下がっています。
成虫は、ほかの蝶のように花に飛来して蜜を吸いません。クヌギやコナラなどの樹液を吸います。動物の排泄物や熟した果実、人の汗にも飛来します。
また、ひらひらとした飛び方ではなく、滑空するように飛びます。堂々と飛んでいる姿も特徴的ですね。
オオムラサキが生息する環境について
オオムラサキの幼虫は、最初は緑色の姿でエノキの葉で生活していますが、冬になると地面に降りて枯れ葉の裏で越冬します。この時期は枯れ葉に擬態するため、茶色い姿をしています。あまり動かすと消耗して餓死してしまうので、見つけてもそっとしておきましょう。
このように、過ごす時期によって姿の違うオオムラサキですが、地域によって大きさや色に違いがあります。
南に生息する個体のほうが、北に生息する個体よりも大きく、ベトナムの個体は特に大きいようです。脱皮をすることで体が大きくなるので、脱皮の回数に差があるのではないかといわれています。
また、羽の裏側は南が白っぽく、北に行くほど黄色が強くなる傾向があり、日本の中央は白と黄色が混在してます。日本以外では裏に濃い斑紋がある個体が多いようです。
同じオオムラサキでも、このように違う姿が存在する点もオオムラサキの魅力のひとつです。
このように、過ごす時期によって姿の違うオオムラサキですが、地域によって大きさや色に違いがあります。
南に生息する個体のほうが、北に生息する個体よりも大きく、ベトナムの個体は特に大きいようです。脱皮をすることで体が大きくなるので、脱皮の回数に差があるのではないかといわれています。
また、羽の裏側は南が白っぽく、北に行くほど黄色が強くなる傾向があり、日本の中央は白と黄色が混在してます。日本以外では裏に濃い斑紋がある個体が多いようです。
同じオオムラサキでも、このように違う姿が存在する点もオオムラサキの魅力のひとつです。
オオムラサキのオスとメスの見分け方について
オオムラサキのシンボルである青紫色に輝く羽を持つのは、実はオスだけです。
オスは、青紫色の羽に白や黄色の斑紋が点在しています。それに対して、メスは黒褐色をしており、オスよりも地味な印象を受けます。オオムラサキのオスとメスの見分け方は、見た目ですぐ分かりますね。
斑紋はオスと同様です。この斑紋は、大きな目のように見せることで外敵である鳥などを驚かすためであるといわれています。
また、よく見ると小さい模様が羽の中心ではなく端に寄っています。これは、攻撃を目玉模様に集中させて、身体全体に受けるダメージをできるだけ少なくする役割があるそうです。
オスとメスは模様だけでなく、大きさも異なります。通常、メスのほうがオスよりも一回り大きいので、飛んでいる姿は迫力があります。とまっている姿とあわせて比較してみると、面白いかもしれません。
オスは、青紫色の羽に白や黄色の斑紋が点在しています。それに対して、メスは黒褐色をしており、オスよりも地味な印象を受けます。オオムラサキのオスとメスの見分け方は、見た目ですぐ分かりますね。
斑紋はオスと同様です。この斑紋は、大きな目のように見せることで外敵である鳥などを驚かすためであるといわれています。
また、よく見ると小さい模様が羽の中心ではなく端に寄っています。これは、攻撃を目玉模様に集中させて、身体全体に受けるダメージをできるだけ少なくする役割があるそうです。
オスとメスは模様だけでなく、大きさも異なります。通常、メスのほうがオスよりも一回り大きいので、飛んでいる姿は迫力があります。とまっている姿とあわせて比較してみると、面白いかもしれません。
オオムラサキはスズメバチも追い払う程の強さ?
オオムラサキは、その美しい姿からは想像できない力強さを持っています。
成虫である期間が短く、産卵を終えると死んでしまいます。短い一生の中で子孫を残す必要があり、餌場や産卵の場所である樹木は生きるために大切な場所です。そのため縄張り意識が非常に強く、オスは樹木の周囲に縄張りを張ります。
オオムラサキは縄張りに入ってきた者に果敢に立ち向かいます。わたしたち人間でも恐れるスズメバチでさえ容赦しません。
スズメバチは、攻撃性が高く毒を持っていて、獰猛な生き物です。ですが、オオムラサキにはどんな相手でも関係ありません。
オオムラサキには毒や針がありませんが、羽をばたばた羽ばたかせて威嚇することで追い払ってしまうのです。スズメバチの他にも、カブトムシなどの甲虫も追い払います。
オオムラサキは樹液を吸うので、スズメバチやカブトムシなどのほかの昆虫と餌場を取り合うことがあるようです。
オオムラサキに近づくと羽音が聞こえるほど飛翔能力が高く、大きな音を出したりしつこく追い回したりすることができます。
力強く迫力のあるオオムラサキに威嚇されては、スズメバチも思わず驚いて立ち去ってしまうのですね。
また、オオムラサキは視力が弱いので、交尾の時期にメスと間違えて鳥を追い回すこともあるようです。
成虫である期間が短く、産卵を終えると死んでしまいます。短い一生の中で子孫を残す必要があり、餌場や産卵の場所である樹木は生きるために大切な場所です。そのため縄張り意識が非常に強く、オスは樹木の周囲に縄張りを張ります。
オオムラサキは縄張りに入ってきた者に果敢に立ち向かいます。わたしたち人間でも恐れるスズメバチでさえ容赦しません。
スズメバチは、攻撃性が高く毒を持っていて、獰猛な生き物です。ですが、オオムラサキにはどんな相手でも関係ありません。
オオムラサキには毒や針がありませんが、羽をばたばた羽ばたかせて威嚇することで追い払ってしまうのです。スズメバチの他にも、カブトムシなどの甲虫も追い払います。
オオムラサキは樹液を吸うので、スズメバチやカブトムシなどのほかの昆虫と餌場を取り合うことがあるようです。
オオムラサキに近づくと羽音が聞こえるほど飛翔能力が高く、大きな音を出したりしつこく追い回したりすることができます。
力強く迫力のあるオオムラサキに威嚇されては、スズメバチも思わず驚いて立ち去ってしまうのですね。
また、オオムラサキは視力が弱いので、交尾の時期にメスと間違えて鳥を追い回すこともあるようです。
オオムラサキは準絶滅危惧に指定されている
世界に誇る日本の代表的な蝶として、1957年にオオムラサキが国蝶に選ばれました。気品ある美しさ、たくましさ、日本中に分布していることなどが選定理由のようです。
国蝶は天然記念物のように採集禁止ということではありません。しかし、地域によっては制限している場合もあるので、注意が必要です。
国蝶にも選定され、日本のほとんどの地域に生息しているオオムラサキですが、年々その数が減少しています。
環境省のレッドリストでは準絶滅危惧種とされているのです。絶滅の危険は現時点では少ないですが、今後絶滅危惧種に移行する恐れがあることを意味します。
幼虫期はエノキの葉を食べ、成虫になるとクヌギやコナラなどの落葉広葉樹の樹液を吸い、エノキの葉に産卵するオオムラサキは樹木が多く生えている雑木林でないと生きていけません。
都市化などに伴う森林伐採により、オオムラサキが住む雑木林の面積が小さくなっていることが原因として挙げられます。
出典:レッドリスト2020について(令和2年)|環境省
参照:https://ikilog.biodic.go.jp/Rdb/booklist
国蝶は天然記念物のように採集禁止ということではありません。しかし、地域によっては制限している場合もあるので、注意が必要です。
国蝶にも選定され、日本のほとんどの地域に生息しているオオムラサキですが、年々その数が減少しています。
環境省のレッドリストでは準絶滅危惧種とされているのです。絶滅の危険は現時点では少ないですが、今後絶滅危惧種に移行する恐れがあることを意味します。
幼虫期はエノキの葉を食べ、成虫になるとクヌギやコナラなどの落葉広葉樹の樹液を吸い、エノキの葉に産卵するオオムラサキは樹木が多く生えている雑木林でないと生きていけません。
都市化などに伴う森林伐採により、オオムラサキが住む雑木林の面積が小さくなっていることが原因として挙げられます。
出典:レッドリスト2020について(令和2年)|環境省
参照:https://ikilog.biodic.go.jp/Rdb/booklist
スズメバチを追い払えるオオムラサキについて知ろう
初回公開日:2022年09月13日
記載されている内容は2022年09月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。