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犬の帰巣本能はすごい?実際にあった犬の帰巣事例4つをご紹介!

更新日:2024年03月27日

犬に帰省本能はあるのでしょうか。なぜ家まで戻れるのでしょうか。また、犬以外に帰巣本能のある動物はいるのでしょうか。犬の帰巣本能に関する仰天エピソードや帰巣本能と地磁気との関係、また愛犬を迷子にしないためのグッズや対策などもあわせてご紹介します。

犬の帰巣本能はすごい?実際にあった犬の帰巣事例4つをご紹介!

犬の帰巣本能とは

人間の側のやむを得ない事情や事故、災害などで家族と離れ離れになった犬が、想像を絶する距離を踏破して家族と再開するという感動秘話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

これは「帰巣本能」とよばれる能力によるものといわれています。帰巣本能とは、自分のテリトリーや普段の生活の場、あるいは帰るべき場所に戻ることができる能力のことです。

また、この帰巣本能は、動物が生得的(生まれながら)に持っている能力であるとされ、学習や経験によらないものとされています。

愛玩動物(伴侶動物)として長くヒトのそばで生活してきた犬にも備わっているといわれている、このちょっと不思議な「帰巣本能」について詳しくみていきましょう。

犬に帰巣本能があると考えられる理由

実際に犬と身近に接している方を中心に「すべての犬に帰巣本能が備わっているわけではないようだ」という話がきかれることがあります。

実は現在のところ、犬に帰巣本能があるという科学的な確証は得られていません。

しかし、「あると考えられるのではないか」という仮説や、「あると考えたほうが自然な現実的な事例」がいくつか知られています。この章ではそのあたりの話についてみていきましょう。

犬に帰巣本能があると考えられる理由1:実際に帰巣したエピソードが存在する

もっとも有名なものとしては「コリーミックス犬のボビー」の逸話があります。後の章で詳しくご紹介しますが、ボビーは5,000km弱という途方もない距離を6ヶ月かけてたどり、自宅のある土地まで戻ってきました。

また、現在の日本ではあまり聞かなくなりましたが、昭和の時代には「遠くの山に捨てた犬が帰ってきた」という、悲しくも切ない話はよくきかれたものでした。

このように、理由こそ解明されていませんが、偶然などでは説明が難しい状況下で帰巣した事例は少なくありません。

犬に帰巣本能があると考えられる理由2:ナビゲーション能力がある

人間がGPS(全地球測位システム)を使うように、動物もさまざまな感覚器官や外的情報をつかって方向や距離を測る「ナビゲーションシステム」を持っていることが知られています。

他の動物の事例では、太陽、月、地磁気などを感知して利用しているということが研究されていますが、犬は磁覚を有していることが知られています。

犬に帰巣本能があると考えられる理由3:地磁気による優れた方位感覚がある

帰巣本能との関係は解明されていないものの、犬には磁気を感知する能力があることが、海外の研究によりで明らかになってきています。

2013年に発表されたチェコとドイツの研究では、2年間にわたる観察・記録により「身体を南北の軸に沿わせて排便する」という行動が発見されています。

また2016年には、ドイツの研究チームによって「犬の眼球内の錐体細胞に、磁気を感知するタンパク質が存在している」ということが確認されました。

いずれの研究も帰巣本能と磁覚の関係は明らかになっていませんが、犬が遠距離移動する際に地磁気を利用している可能性があるのではないかともいわれています。

帰巣本能の証明?実際にあった犬の帰巣事例4つ

それでは、実際に犬が帰巣した事例を4つみていきましょう。全て海外の事例ですが、いずれも日本でもよく飼われているポピュラーな犬種です。

彼らはなぜ帰ってきたのか、どうして過酷な環境下で歩き続けたのか、すべて帰巣本能によるものなのか、など、いまもって謎が多いエピソードの数々をどうぞご覧ください。

犬の帰巣事例1:コリーミックスのボビー

コリーのミックス犬ボビーは、生後6ヶ月の子犬だった1923年の夏、家族と夏の休暇に向かったインディアナ州のウォルコットで車から飛び出し、迷子になりました。

家族は新聞に広告を出したりと手を尽くしましたが、ボビーを見つけることができないまま、オレゴン州シルバートンの自宅へと帰路につかざるを得ませんでした。

ところが迷子から半年後の2月、ボビーは約4,800kmの距離を自力で歩き抜き、家族の元へ帰り着いたといいます。

中~大型犬と思われるボビーは、人間の年齢でいうと当時まだ10代の若い犬です。しかも迷子になった時はほんの幼犬だったため、視覚や嗅覚の記憶の蓄積も少なかった可能性があります。

ボビーの計算上の1日の平均移動距離は約26kmです。途中で山越えも必要という厳しい地理、また冬という気候条件の中、ボビーを歩かせ続けた要因はなんだったのでしょうか。

これが帰巣本能の証明だとは言えませんが、彼を踏破へと導いたものの正体がとても気になるエピソードです。
次のページ:愛犬の迷子防止と対処法6つ

初回公開日:2019年08月14日

記載されている内容は2019年08月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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