犬のマーキングをやめさせる方法とは？犬がマーキングをする理由とは

犬のマーキング、それは単なる排泄のひとつではなく、そこにはいろいろな理由があることをご存じでしょうか。犬の自己主張、他の犬との情報交換、また不安やストレスが要因の時もあります。

マーキングの理由を知ることは、犬の気持ち、考えていることへの理解につながり、飼い主との強い絆へとつながります。それは最終的に、犬のしつけを助け、マーキングをやめさせる方法を探るヒントになります。

それでは、最初に犬がマーキングする理由について書いていきます。

犬は散歩中、何度も立ち止まり、木や電柱などに少量のおしっこをひっかけて自分の匂いを残しています。

これは、「ここは私の縄張りだぞ」という自己主張であり、マーキングで他の犬に知らせることで自分の縄張りに寄せ付けないようにしています。

この縄張り意識は雌犬よりも雄犬の方が強く、マーキングも雄犬に多く見られます。だからといって雌犬が全くマーキングをしないということではなく、特にヒート期には雌犬もマーキングする特徴があります。

犬の祖先はオオカミですが、オオカミの習性・本能などは現在の犬にも継承されています。その一つが支配欲です。犬は群れの中で上下関係を築き、強いものが群れをまとめるという主従関係ができています。

家で飼われている犬は、飼い主との間で主従関係を作っています。

犬種、また犬種の中でも犬それぞれ性格は異なりますが、犬はこの本来持つ支配欲から、「ここでは自分が一番強い」、「これは自分のもの」と主張しマーキングすることがあります。

犬も人間と同じように環境の変化などからストレスを感じ生きています。

例えば、長時間飼い主が家を不在にすることでストレスがたまり、自分を落ち着かせるために、あちこちにマーキングし落ち着こうとします。自分の匂いで不安を解消しようとしている現れです。

また、引っ越しや、新しい動物が家にやってくるなど環境の変化にもストレスを感じ、思わず排尿をしてしまう犬もいます。

さらに、しつけのためと、強く叱ったことで恐怖感をもち、思わずおしっこをしてしまうこともあります。

「なぜ犬がマーキングするのか」、いくつかの理由が分かったところで、今度はその原因を解消し、犬のマーキングをやめさせる方法をご紹介します。

飼い主にとっても根気のいる大変な仕事ですが、マーキングに隠されている犬の気持ちを知り、より深い信頼関係を作るチャンスでもあります。

これから紹介する対策方法が、少しでもあなたのお役にたてれば幸いです。

犬のマーキングをやめさせる方法の1つめは、しつけとして生活のルールを覚えさせることです。「ここでおしっこしてから散歩に行くよ」と、根気よく何度も何度も教えていきます。

すでに家の中でマーキングをしている犬なら、それを認識するまでには少し時間がかかります。コツとしては、犬の排泄のリズムを把握し、タイミングを見計らってトイレを促し、その後散歩に行くようにします。

決して大きな声を出して促すのではなく、「トイレをしなければ外には行かない」ということを毅然とした態度で教えてあげてください。

犬のマーキングをやめさせる方法2つめは、リードを短く持ち、飼い主がコントロールすることです。

マーキングは犬の本能であり、他の犬とのコミュニケーションでもあるので、叱ったりして無理にやめさせることは犬のストレスになるので気を付けましょう。

してほしくない場所で犬がマーキングをしようとしたら、さっと強めにリードを飼い主のほうに引きマーキングを止めます。何度も繰り返しているうちに、マーキングすることから気持ちが離れ、結果マーキングの回数を少しずつ減らしていくことができます。