チベタンスパニエルはどんな犬種？子犬からのしつけや性格を紹介

チベタンスパニエルという犬を知っていますか？

あまり聞きなれない名前ですが、近年日本でも徐々に飼育数が増加しています。小さい顔に低めのマズル、しっかりした足でフサフサの体毛が特徴的なこの犬、チベタンスパニエルとは一体どのような犬なのでしょうか？

まずは、チベタンスパニエルの発祥や犬種について見ていきましょう。

チベタンスパニエルはチベット地方に昔からいた犬種で、魔除け犬としてラマ教の寺院で大切に飼育されていたといわれています。

チベタンスパニエルは、寺院では経文が書かれたプレイヤーホイール、つまりマニ車を回す勤行（ごんぎょう）犬の役割を果たしていたことから、別名「プレイヤースパニエル」とも呼ばれます。

チベタンスパニエルは1898年にヨーロッパで初めて紹介され、その後犬種標準が定められ、日本でも飼育するようになりました。

この犬種標準は最近では2019年1月24日に改正が行われ、チベタンスパニエルの原産国が「チベット」から「チベット（中国）」に変更されていますが、チベットからの反発が強く、原産国表記は立場の違いによって異なります。

チベタンスパニエルは、FCI国際畜犬連盟によると、愛玩犬のチベット種に分類されています。

名前に「スパニエル」とありますがスパニエル（猟犬）犬種ではなく、一種のあだ名です。現在は「ティビー」という愛称で呼ばれています。

実はこの犬種について研究が十分ではなく、詳しい生い立ちについては明らかになっていません。同じ短吻種のペキニーズや狆などと同じ祖先ではないかといわれていますが、ペキニーズや狆の生い立ちも明らかになっていません。

次は、チベタンスパニエルの特徴についてです。

チベタンスパニエルは、陽気で明るく番犬向きの小型犬です。このような特徴的な性格もさることながら、体型、毛色、大きさなどについても、チベタンスパニエルならではの特徴があります。

それでは、チベタンスパニエルをより深く知るために、その特徴について詳しく見ていきましょう。

チベタンスパニエルは、体高より体長が少し長く、体に対して頭とマズルが小さめの、ドーム型の体型をしています。

前足は弧を描き、足先はウサギに似ています。足は短めで、ふさふさとしたしっぽは巻いていて上を向いています。歯列はアンダー・ショットという上顎より下顎が出る特徴的な噛み合わせをしていて、鼻は黒く、目は離れて付いています。

首や耳の飾り気は豊富で、耳は垂れて頬にかかっています。また、オスは首筋にたてがみのような長い毛が生えるのも特徴の一つです。

チベタンスパニエルの毛色は、単色のものからシェイド（緩やかに色合いが変わる）、マルチカラーなどたくさんの色が確認されています。

フォーン、セーブル、トライカラーといった聞きなれない色や、ゴールド、ホワイト、クリーム、レッド、ブラック、ブラックアンドタンなどの色があります。

フォーンとは金色がかった色にわずかに黒の差し毛の混ざったもの、セーブルとは薄い基本色のシルバー、金、フォーン、茶、灰色の被毛の中に黒い毛が入り混じり重なったもの、トライカラーとは黒とタンと白の三色のことを指します。

チベタンスパニエルは小型犬に分類されます。

チベタンスパニエルの標準的な大きさは、具体的には体高が25cmくらい、体重が4～7kgです。また、雄と雌では大きさに差がなく、チベタンスパニエルはみんな同じくらいの大きさに成長します。

体が小さい割には足が太くがっしりとしていてとても元気な犬ですが、暑さに弱いので室内犬として飼育するのが望ましいとされています。また、小さいのでマンションなどの限られたスペースでも飼いやすい犬ともいわれています。

チベタンスパニエルは、とても元気がよく陽気ですが、警戒心が強い性格です。

明るくて一緒にいると楽しい気持ちになるような性格ですが、どのような行動をおこし、どんなことに注意する必要があるでしょうか？また、警戒心が強いということはどういうことでしょうか？

チベタンスパニエルの性格について、具体的に見ていきましょう。