イワナはヘビも食べるって本当?その特徴や生態などについて紹介
更新日:2024年08月11日
「イワナってどんな魚?」
「イワナの種類が知りたい」
「世界にいるイワナの仲間にどんなものがいるの?」
イワナは「渓流魚の王様」と言われており、釣り人にも人気の魚です。
イワナは何でも食べる魚として知られていますが、実際イワナは何を食べているのかご存知ですか。イワナはヘビまでも食べると言うのは本当なのでしょうか。
この記事では、イワナが何を食べているのか、イワナの生息地や特徴、生態、見分け方などについて詳しく紹介しています。
この記事を読むとイワナがヘビを食べるのかどうかの答えだけでなく、イワナがどんな魚なのか、その奥深さを知ることができます。
イワナに興味がある方はぜひ参考にしてみて下さい。
「イワナの種類が知りたい」
「世界にいるイワナの仲間にどんなものがいるの?」
イワナは「渓流魚の王様」と言われており、釣り人にも人気の魚です。
イワナは何でも食べる魚として知られていますが、実際イワナは何を食べているのかご存知ですか。イワナはヘビまでも食べると言うのは本当なのでしょうか。
この記事では、イワナが何を食べているのか、イワナの生息地や特徴、生態、見分け方などについて詳しく紹介しています。
この記事を読むとイワナがヘビを食べるのかどうかの答えだけでなく、イワナがどんな魚なのか、その奥深さを知ることができます。
イワナに興味がある方はぜひ参考にしてみて下さい。
イワナとは?
イワナは日本の渓流に生息するサケ目サケ科イワナ属に属する魚です。
イワナは冷たい水を好み、夏でも水温が15℃ほどの川の中で生息しています。北極圏を中心にイワナ属の魚が生息していますが、その姿や生態は多種多様で「地球上で最も多様な脊椎動物」と言われています。
日本はイワナ属の生息域の最南端です。そのため日本のイワナは水の冷たい源流部や上流部、湖に生息し、ほとんどが川や湖で一生を終えます。イワナは1~2年ほどで成体になり、自然環境下での寿命は6年ほどです。
日本では北海道から九州までの地域でイワナを見ることができます。天然イワナの生息域は北海道と本州です。北海道や本州では自然環境保護を目的とした放流が行われています。
九州や四国では元々イワナは生息しておらず、放流したイワナが住み着いて繁殖したと言われています。
イワナの見た目は背中が灰色で腹部が薄い黄色、体に白い斑点模様があるのが特徴です。
イワナの成体の大きさは20~60センチで、渓流に住む魚の中では最も大きくなる魚です。大きさが30センチを超えると釣り人からは「尺イワナ」と呼ばれ、大物として扱われます。
日本に生息しているイワナは生息している地域によって少しずつ大きさや見た目が違い、4種類の亜種に分けられています。
イワナは冷たい水を好み、夏でも水温が15℃ほどの川の中で生息しています。北極圏を中心にイワナ属の魚が生息していますが、その姿や生態は多種多様で「地球上で最も多様な脊椎動物」と言われています。
日本はイワナ属の生息域の最南端です。そのため日本のイワナは水の冷たい源流部や上流部、湖に生息し、ほとんどが川や湖で一生を終えます。イワナは1~2年ほどで成体になり、自然環境下での寿命は6年ほどです。
日本では北海道から九州までの地域でイワナを見ることができます。天然イワナの生息域は北海道と本州です。北海道や本州では自然環境保護を目的とした放流が行われています。
九州や四国では元々イワナは生息しておらず、放流したイワナが住み着いて繁殖したと言われています。
イワナの見た目は背中が灰色で腹部が薄い黄色、体に白い斑点模様があるのが特徴です。
イワナの成体の大きさは20~60センチで、渓流に住む魚の中では最も大きくなる魚です。大きさが30センチを超えると釣り人からは「尺イワナ」と呼ばれ、大物として扱われます。
日本に生息しているイワナは生息している地域によって少しずつ大きさや見た目が違い、4種類の亜種に分けられています。
イワナの生態
ここからはイワナが生息する環境やイワナの特徴についてご紹介します。
イワナは自然あふれる源流部や上流部の川底に生息しています。実はあまり泳ぎが得意ではなく、大きな岩陰など流れが緩やかなところに隠れるようにして生息しているのです。
イワナは川底から獲物や鳥(天敵)を見つけるために目が上向きについています。水面に影が映るとしばらく岩陰から出てこないほど慎重な性格の魚です。
水が濁っている時にイワナが釣れやすいのは、水面から自分の姿が見えづらくなることでイワナの警戒心が薄れるためです。
イワナは獲物の少ない源流部や上流部に生息しているため、よくなわばり争いをします。イワナ同士だけでなく、時にヤマメと争うこともあり、同じサイズのイワナとヤマメが争うと、イワナは負けてしまいます。
しかしヤマメやアマゴといった他のサケ科の渓流魚が産卵後すぐ死んでしまうのに比べ、イワナは数年にわたって産卵を繰り返すほど生命力の強い魚でもあるのです。
イワナは自然あふれる源流部や上流部の川底に生息しています。実はあまり泳ぎが得意ではなく、大きな岩陰など流れが緩やかなところに隠れるようにして生息しているのです。
イワナは川底から獲物や鳥(天敵)を見つけるために目が上向きについています。水面に影が映るとしばらく岩陰から出てこないほど慎重な性格の魚です。
水が濁っている時にイワナが釣れやすいのは、水面から自分の姿が見えづらくなることでイワナの警戒心が薄れるためです。
イワナは獲物の少ない源流部や上流部に生息しているため、よくなわばり争いをします。イワナ同士だけでなく、時にヤマメと争うこともあり、同じサイズのイワナとヤマメが争うと、イワナは負けてしまいます。
しかしヤマメやアマゴといった他のサケ科の渓流魚が産卵後すぐ死んでしまうのに比べ、イワナは数年にわたって産卵を繰り返すほど生命力の強い魚でもあるのです。
イワナはヘビも食べる肉食魚
イワナが何でも食べるといっても、ヘビを食べてしまうのは信じがたく思われるかもしれません。しかしイワナは本当にヘビも食べてしまいます。
ヘビは体をくねらせながら水面を泳いで移動することがあります。ヘビは泳ぐのが得意と言われますが、魚に比べれば決して早くはありません。
ヘビは息をするために頭を水面から出しています。そのためヘビの頭は泳いでいる間あまり動きません。水面をゆらゆらと泳ぐヘビは見つけやすく、川底で待ち構えるイワナの格好の獲物です。
イワナがヘビを食べることがわかったところで、ここからはイワナが普段何を、どのように獲って食べているのかご紹介します。
イワナを釣るときはミミズやブドウムシ、イクラ、水性昆虫の幼虫をエサとして使います。またテンカラ(毛バリ)やルアーを使うこともあります。
イワナを釣るときのエサをみると、イワナが肉食の魚であることが分かるでしょう。自然界では次のようなものを食べています。
イワナは小さなときは水面や水中の水生昆虫や動物性プランクトンを食べて大きくなります。大きくなってくると次第に水面に落ちてきたアリやハエ、クモ、バッタといった陸生昆虫を食べるようになるのです。
さらに大きくなってくるとサワガニやカエル、サンショウウオなども食べるようになります。自分より小さなサイズのイワナも食べてしまうことがあります。
30センチを超える尺イワナになると、ヘビやネズミといった陸に住む小動物までも食べるようになるのです。
イワナは食に貪欲な姿から、「渓流の王者」と呼ばれています。普段は岩陰に隠れるようにして生息していますが、狙いを定めると途端に獲物に向かっていき丸呑みにします。
イワナは成体が20~60センチと大きくなる魚です。体が大きくなればなるほど、たくさんの獲物が必要になります。
イワナが口に入るものなら何でも食べると言われるのは、イワナの住む源流部や上流部はあまりイワナの獲物が豊富ではないためです。そのため匂いや音にも敏感に反応して獲物を見つけます。
イワナがヘビを好んで食べているかはわかりません。しかしイワナはヘビも食べないと生きていけないような厳しい環境で生きているのです。
ヘビは体をくねらせながら水面を泳いで移動することがあります。ヘビは泳ぐのが得意と言われますが、魚に比べれば決して早くはありません。
ヘビは息をするために頭を水面から出しています。そのためヘビの頭は泳いでいる間あまり動きません。水面をゆらゆらと泳ぐヘビは見つけやすく、川底で待ち構えるイワナの格好の獲物です。
イワナがヘビを食べることがわかったところで、ここからはイワナが普段何を、どのように獲って食べているのかご紹介します。
イワナを釣るときはミミズやブドウムシ、イクラ、水性昆虫の幼虫をエサとして使います。またテンカラ(毛バリ)やルアーを使うこともあります。
イワナを釣るときのエサをみると、イワナが肉食の魚であることが分かるでしょう。自然界では次のようなものを食べています。
イワナは小さなときは水面や水中の水生昆虫や動物性プランクトンを食べて大きくなります。大きくなってくると次第に水面に落ちてきたアリやハエ、クモ、バッタといった陸生昆虫を食べるようになるのです。
さらに大きくなってくるとサワガニやカエル、サンショウウオなども食べるようになります。自分より小さなサイズのイワナも食べてしまうことがあります。
30センチを超える尺イワナになると、ヘビやネズミといった陸に住む小動物までも食べるようになるのです。
イワナは食に貪欲な姿から、「渓流の王者」と呼ばれています。普段は岩陰に隠れるようにして生息していますが、狙いを定めると途端に獲物に向かっていき丸呑みにします。
イワナは成体が20~60センチと大きくなる魚です。体が大きくなればなるほど、たくさんの獲物が必要になります。
イワナが口に入るものなら何でも食べると言われるのは、イワナの住む源流部や上流部はあまりイワナの獲物が豊富ではないためです。そのため匂いや音にも敏感に反応して獲物を見つけます。
イワナがヘビを好んで食べているかはわかりません。しかしイワナはヘビも食べないと生きていけないような厳しい環境で生きているのです。
イワナの種類
日本に生息するイワナは1種類ですが、生息している地域によって見た目や大きさが異なります。そのためイワナは4種類の亜種に分かれています。それぞれのイワナの亜種について詳しく紹介しましょう。
・エゾイワナ
エゾイワナは北海道から日本海側では山形県、太平洋側では千葉県までの河川に生息しています。
エゾイワナは体の白い斑点模様が大きく、くっきりしているのが特徴です。
4種類の亜種の中で一番北側に住んでいるため生息域の水温が低く、一部のエゾイワナは川で2年過ごした後、海に降ります。海に降ったエゾイワナはアメマスと呼ばれます。
・ヤマトイワナ
ヤマトイワナは中部地方の太平洋側に注ぐ河川に生息しています。ヤマトイワナが生息している紀伊半島は、世界のイワナの生息域の最南端です。
ヤマトイワナは白い斑点模様が薄くてほとんど目立たないのが特徴です。体の横にはオレンジ色の斑点模様が線状に並んでいます。
ヤマトイワナは小さめで、標準的な大きさは25センチ程、大きくなっても35センチ程度です。
・ニッコウイワナ
ニッコウイワナは東北地方南部から鳥取県までの日本海側に注ぐ河川、東北地方南部から山梨県までの太平洋側に注ぐ河川に生息しています。
4種の亜種の中で、一番広い範囲に生息しているイワナです。ニッコウイワナは背中の白い斑点模様と体の横のオレンジの斑点模様が特徴です。
ニッコウイワナは全国で放流されており、元々はイワナのいなかった四国や九州でも見られます。
・ゴギ
ゴギは中国地方の日本海側に注ぐ河川に生息しています。
ゴギの特徴は体だけではなく鼻先まで白い斑点模様がある点です。また体の横にはオレンジ色の斑点模様を持つ個体が多く見られます。
ゴギも体の大きさは小さめで、25センチ程です。
また、日本にはイワナの他にもイワナ属の魚が生息しています。
・オショロコマ(カラフトイワナ)
オショロコマは北極海や北部太平洋沿岸に生息するイワナ属の魚です。イワナよりも冷たい水を好むため、日本では北海道にのみ生息しています。
オショロコマは背中の白い斑点模様と、体の横の黒いだ円模様(パーマーク)とオレンジの斑点模様が特徴です。
オショロコマの大きさは30センチ以下とあまり大きくありません。
知床半島のオショロコマは河川と海の距離が近いため、海に降る個体もいます。
・ミヤベイワナ
ミヤベイワナはオショロコマの亜種で、北海道の然別湖と然別湖に流れ込む河川にのみ生息しています。1万5000年前、火山の噴火により然別湖に閉じ込められたオショロコマが独自に進化してミヤベイワナになりました。
ミヤベイワナはオショロコマに比べると体高が高く、胸ビレが大きいのが特徴です。ミヤベイワナは湖でプランクトンを食べるための器官、鰓耙(さいは)が発達しています。
ミヤベイワナも大きさは25~30センチほどですが、川から湖に降る個体は50センチを超えるほどになります。
・エゾイワナ
エゾイワナは北海道から日本海側では山形県、太平洋側では千葉県までの河川に生息しています。
エゾイワナは体の白い斑点模様が大きく、くっきりしているのが特徴です。
4種類の亜種の中で一番北側に住んでいるため生息域の水温が低く、一部のエゾイワナは川で2年過ごした後、海に降ります。海に降ったエゾイワナはアメマスと呼ばれます。
・ヤマトイワナ
ヤマトイワナは中部地方の太平洋側に注ぐ河川に生息しています。ヤマトイワナが生息している紀伊半島は、世界のイワナの生息域の最南端です。
ヤマトイワナは白い斑点模様が薄くてほとんど目立たないのが特徴です。体の横にはオレンジ色の斑点模様が線状に並んでいます。
ヤマトイワナは小さめで、標準的な大きさは25センチ程、大きくなっても35センチ程度です。
・ニッコウイワナ
ニッコウイワナは東北地方南部から鳥取県までの日本海側に注ぐ河川、東北地方南部から山梨県までの太平洋側に注ぐ河川に生息しています。
4種の亜種の中で、一番広い範囲に生息しているイワナです。ニッコウイワナは背中の白い斑点模様と体の横のオレンジの斑点模様が特徴です。
ニッコウイワナは全国で放流されており、元々はイワナのいなかった四国や九州でも見られます。
・ゴギ
ゴギは中国地方の日本海側に注ぐ河川に生息しています。
ゴギの特徴は体だけではなく鼻先まで白い斑点模様がある点です。また体の横にはオレンジ色の斑点模様を持つ個体が多く見られます。
ゴギも体の大きさは小さめで、25センチ程です。
また、日本にはイワナの他にもイワナ属の魚が生息しています。
・オショロコマ(カラフトイワナ)
オショロコマは北極海や北部太平洋沿岸に生息するイワナ属の魚です。イワナよりも冷たい水を好むため、日本では北海道にのみ生息しています。
オショロコマは背中の白い斑点模様と、体の横の黒いだ円模様(パーマーク)とオレンジの斑点模様が特徴です。
オショロコマの大きさは30センチ以下とあまり大きくありません。
知床半島のオショロコマは河川と海の距離が近いため、海に降る個体もいます。
・ミヤベイワナ
ミヤベイワナはオショロコマの亜種で、北海道の然別湖と然別湖に流れ込む河川にのみ生息しています。1万5000年前、火山の噴火により然別湖に閉じ込められたオショロコマが独自に進化してミヤベイワナになりました。
ミヤベイワナはオショロコマに比べると体高が高く、胸ビレが大きいのが特徴です。ミヤベイワナは湖でプランクトンを食べるための器官、鰓耙(さいは)が発達しています。
ミヤベイワナも大きさは25~30センチほどですが、川から湖に降る個体は50センチを超えるほどになります。
世界にいるイワナの仲間
世界には多くのイワナの仲間がいます。ここでは代表的な3種類のイワナの仲間を紹介します。
・カワマス
カワマスは北アメリカ東部を原産とするイワナ属の魚で、ブルックトラウトとも呼ばれています。明治34年(1901年)、欧米人が釣りを楽しむ目的で日本に輸入されました。現在では中部地方以北の湧水が豊富な限られた地域で自然繁殖したカワマスも生息しています。
カワマスの特徴は背びれにあり、稚魚の頃は黒点、大きくなると黒い虫食い模様が見られます。胸びれ、腹びれ、尾びれはオレンジに近い赤色です。体には黄色と、白く縁取られた赤色の斑点模様が多く見られます。
体の大きさや寿命は環境によって異なりますが、小さな川では35センチ未満、5年程度の寿命ですが、大きいものでは50センチほどに成長します。
カワマスはイワナやヤマメ、アマゴ、オショロコマなどのサケ科の魚と簡単に交雑するため生態系等に被害を及ぼすおそれがあるのです。そのため環境省の生態系被害防止外来種リスト「総合的に対策が必要な外来種」に指定されています。
・レイクトラウト
レイクトラウトはアメリカ大陸北部を原産とするイワナです。大きさは1メートルを超えることもあり、イワナ属の中で最も大型です。
レイクトラウトは昭和41年(1966年)にカナダから水産庁に持ち込まれました。日本では栃木県日光市にある中禅寺湖でのみ自然繁殖しており、釣り人を楽しませています。
レイクトラウトもカワマスのように背びれに模様があるのが特徴です。レイクトラウトの体には多数の斑点模様があり、カワマスの色鮮やかな斑点模様と比べると色が薄いことで見分けが付きます。
・ホッキョクイワナ
ホッキョクイワナは北極海を中心とした環北極地域に生息するイワナです。アークティックチャーとも呼ばれます。淡水魚として最も高い緯度で生息している魚です。
ホッキョクイワナは大きさが15~20センチになるまでは川で過ごします。成長した後は海の浅瀬に生息し、産卵のため2~3年毎に川へ戻るのが一般的です。
ホッキョクイワナの中でも川や湖で一生を終えるものもいるのです。アルプスの湖に生息するホッキョクイワナはアルプスイワナと呼ばれることもあります。
初めて海へ降るのは孵化から4~13年、寿命は40年を超えるものも知られており、大きさは1メートルを超えます。
ホッキョクイワナは丸い頭と細長い胴体が特徴です。白い斑点模様が体全体にあります。
ホッキョクイワナは同種でありながら複数の形態や生活型(モルフ)を持っています。イワナ属は「地球上で最も多様な脊椎動物」です。しかし、ホッキョクイワナは「地球上で最も変化しやすい脊椎動物」と言われています。
・カワマス
カワマスは北アメリカ東部を原産とするイワナ属の魚で、ブルックトラウトとも呼ばれています。明治34年(1901年)、欧米人が釣りを楽しむ目的で日本に輸入されました。現在では中部地方以北の湧水が豊富な限られた地域で自然繁殖したカワマスも生息しています。
カワマスの特徴は背びれにあり、稚魚の頃は黒点、大きくなると黒い虫食い模様が見られます。胸びれ、腹びれ、尾びれはオレンジに近い赤色です。体には黄色と、白く縁取られた赤色の斑点模様が多く見られます。
体の大きさや寿命は環境によって異なりますが、小さな川では35センチ未満、5年程度の寿命ですが、大きいものでは50センチほどに成長します。
カワマスはイワナやヤマメ、アマゴ、オショロコマなどのサケ科の魚と簡単に交雑するため生態系等に被害を及ぼすおそれがあるのです。そのため環境省の生態系被害防止外来種リスト「総合的に対策が必要な外来種」に指定されています。
・レイクトラウト
レイクトラウトはアメリカ大陸北部を原産とするイワナです。大きさは1メートルを超えることもあり、イワナ属の中で最も大型です。
レイクトラウトは昭和41年(1966年)にカナダから水産庁に持ち込まれました。日本では栃木県日光市にある中禅寺湖でのみ自然繁殖しており、釣り人を楽しませています。
レイクトラウトもカワマスのように背びれに模様があるのが特徴です。レイクトラウトの体には多数の斑点模様があり、カワマスの色鮮やかな斑点模様と比べると色が薄いことで見分けが付きます。
・ホッキョクイワナ
ホッキョクイワナは北極海を中心とした環北極地域に生息するイワナです。アークティックチャーとも呼ばれます。淡水魚として最も高い緯度で生息している魚です。
ホッキョクイワナは大きさが15~20センチになるまでは川で過ごします。成長した後は海の浅瀬に生息し、産卵のため2~3年毎に川へ戻るのが一般的です。
ホッキョクイワナの中でも川や湖で一生を終えるものもいるのです。アルプスの湖に生息するホッキョクイワナはアルプスイワナと呼ばれることもあります。
初めて海へ降るのは孵化から4~13年、寿命は40年を超えるものも知られており、大きさは1メートルを超えます。
ホッキョクイワナは丸い頭と細長い胴体が特徴です。白い斑点模様が体全体にあります。
ホッキョクイワナは同種でありながら複数の形態や生活型(モルフ)を持っています。イワナ属は「地球上で最も多様な脊椎動物」です。しかし、ホッキョクイワナは「地球上で最も変化しやすい脊椎動物」と言われています。
イワナのことについて知ろう
見慣れない子が釣れた
— カルコパイライト (@rie5OI7yBjlGhVh) September 17, 2022
イワナっぽいけど違うよね pic.twitter.com/uhO0hDsRGA
イワナは源流部や上流部といった獲物の少ない厳しい環境に生息しています。イワナはヘビをも食べながら、たくましく生きる魚でした。
各地で見られるイワナやイワナ属の魚は、同じ種類であっても生息している地域や環境によって多様な見た目や生態をしています。
「地球上で最も多様な脊椎動物」といわれるイワナを見る機会があったら、ぜひじっくりと観察してみて下さい。
各地で見られるイワナやイワナ属の魚は、同じ種類であっても生息している地域や環境によって多様な見た目や生態をしています。
「地球上で最も多様な脊椎動物」といわれるイワナを見る機会があったら、ぜひじっくりと観察してみて下さい。
初回公開日:2022年09月22日
記載されている内容は2022年11月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。