ダスティングやガットローディングとは？その意味や必要かどうかなども紹介

「ダスティングやガットローディングは、具体的にどのようなことをするの？」
「爬虫類の飼育において、ダスティングやガットローディングは本当に必要なのか知りたい」
このように、爬虫類に興味がある人は、ダスティングやガットローディングについて多くの疑問をお持ちではないでしょうか。

本記事では、ダスティングやガットローディングの意味や方法、必要性の有無をくわしく解説しています。加えて、ダスティングとガットローディングをするときの注意点も説明しています。

本記事を読むことで、それぞれの正しいやり方や重要性が分かり、飼育している爬虫類に必要なのか判断できるようになるでしょう。

ダスティングとガットローディングの必要性や注意点を把握して爬虫類を正しく飼育したい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

ダスティングとは、爬虫類のエサとなる昆虫などに、専用の栄養剤をまぶすことをいいます。ダスティングする目的は、与えているエサだけでは不足してしまう栄養素を補ってあげるためです。

さまざまな昆虫を食べる野生の爬虫類に対して、飼育されている爬虫類は、エサが毎回同じようなものになってしまいます。すると、エサから摂取できる栄養に偏りが起こりやすくなってしまうのです。

そのため、飼育している爬虫類の健康を保つには、ダスティングのひと手間が必須といえるでしょう。

ダスティングの手順は、とても簡単です。まず、カップやビニール袋に、専用のパウダーとエサになる昆虫を一緒に入れます。そのまま封をして何回か振り、パウダーを昆虫になじませましょう。

このとき、一部分だけにパウダーを付けてしまうと、付着部分を食べ残した場合に栄養を補えません。そのため、ダスティングするときは、昆虫の体全体にうっすらとパウダーが付着するようにしましょう。

また、カップや袋に残った栄養剤は、劣化や衛生面の理由から残さずに捨てるようにしましょう。

ガットローディングとは、爬虫類のエサとなる生きた昆虫に栄養を加えることを指します。不足しがちな栄養素を昆虫のエサに混ぜて与えるため、その昆虫を食べる爬虫類も間接的に栄養を摂取できるのです。

私たちが食べる野菜の品質や家畜の肉質をよいものにするには、肥料やこだわりのエサが必要です。爬虫類が食べる昆虫も同様で、栄養価を高めるには、昆虫の食べるエサにたっぷりと栄養を加えればよいのです。

ガットローディングの方法は、飼育している昆虫のエサに栄養剤を混ぜて与えるだけです。例えば、爬虫類のエサとしてコオロギを飼育しているなら、コオロギフードに専用のパウダーを加えればよいでしょう。

一方で、飼育している昆虫に適切なエサを与えずにいると、昆虫の栄養価はすぐに落ちてしまいます。ほかにも、昆虫が巣としている新聞紙などを食べてしまった場合、爬虫類の体内にも昆虫が食べた新聞紙が入る可能性があります。

そのため、普段から爬虫類だけでなく昆虫のエサにも目を配り、しっかりと管理することが大切です。

飼育されている爬虫類のエサは、用意しやすいコオロギやワームなどの数種類に限られてしまいます。これでは、エサから摂取できる栄養が偏ってしまい、病気になるリスクが高まることは避けられません。

爬虫類は、栄養バランスが悪くなると、代謝性骨疾患という病気を引き起こしてしまう場合があります。骨の疾患が起こると、成長不良や食欲がなくなるなどの症状が現れます。症状が重くなると、骨格や甲羅が変形する可能性があるため注意しましょう。

このような症状の予防には、栄養をバランスよく摂ることが大切です。そのため、与えるエサから摂取しきれない栄養分を補うには、ダスティングやガットローディングが重要だといえるでしょう。

ダスティングやガットローディングの際に与える栄養素は、主に2つあります。1つ目は、カルシウムです。爬虫類を飼育している人の多くは、カルシウム剤を与えているといわれています。骨の疾患を防ぐには、不足しがちなカルシウムをしっかりと補ってあげることが大切です。

ほかにも、カルシウムの吸収を助ける働きがあるビタミンDも、必要に応じて与えるとよいでしょう。ただし、ビタミンを与えすぎると、過剰摂取により中毒になる可能性があるため注意が必要です。