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猫のお腹が鳴る原因とは?仕組みや考えられる病気もあわせて紹介

更新日:2024年10月03日

愛猫のお腹が鳴るのが気になっていませんか?この記事では猫のお腹が鳴る原因について詳しく説明しています。自宅で対応できるケース、動物病院を受診した方が良いケースがあります。あなたの猫は大丈夫でしょうか?猫の体調変化のサインに気が付けるようになりましょう。

猫のお腹が鳴る原因とは?仕組みや考えられる病気もあわせて紹介
急性胃腸炎は消化管の粘膜に炎症が起き、下痢や嘔吐をする病気です。猫のお腹が鳴ることが続き、下痢や嘔吐を繰り返しているのであれば最初に疑われる病気でしょう。

急性胃腸炎には様々な原因がありますが、ウイルス感染症が原因の場合、命にかかわることもあります。症状としては、お腹が鳴る、下痢や嘔吐、体重が減る、毛艶が悪くなる、食欲減退などが挙げられます。

急性胃腸炎では激しい下痢や嘔吐がありお腹も頻繁に鳴ることになるでしょう。胃に炎症を起こしている場合は、嘔吐を繰り返し、吐き気のため食欲が減退します。水も飲めなくなっていまうことがあるので気をつけてください。

腸炎が悪化すると下痢を繰り返し、やはりお腹はよく鳴ることになります。下痢は大量であったり回数が多かったり、普段はしない場所に便をしてしまったりします。血便をすることもります。

これらの症状が続くと脱水症状を起こします。断食、もしくは消化の良い餌に替えても症状が改善しないようなら動物病院を受診しましょう。整腸剤や吐き気止めを処方してもらえますし、脱水がひどいようなら点滴などで改善してもらえます。

急性胃腸炎とは別に慢性胃腸炎もあります。その場合、下痢や嘔吐は急性胃腸炎よりも軽い傾向がありあますが、徐々に体重が減り、毛艶が悪くなっていくようです。様子を見て動物病院に連れていきましょう。

出典:猫の胃腸炎|亀山動物病院
参照:https://www.kameyama-ah.com/2018/07/23/2518/

炎症性腸疾患

お腹が鳴る、さらに下痢や嘔吐、食欲不振などが続く場合、炎症性腸疾患の可能性があります。炎症性腸疾患は原因がよくわかっておらず、診断するのも難しい病気です。

動物病院で、血液検査やレントゲン、腹部エコーなどを行い、他の原因が認めらない場合この病気が疑われます。以前は、開腹して確認するしかなかったのですが、現在では猫でも内視鏡検査ができるようになりました。

炎症性腸疾患では低アルブミン血症・貧血などが認められることがあります。重度の炎症性腸疾患で見られる腹水の有無はエコーが有効です。レントゲンで他の疾患がみつかる可能性もあります。

猫のお腹が鳴る、下痢や嘔吐などが続く場合は、まず療法食を与え経過観察することになるでしょう。ここでアレルギー疾患や間違った食餌などを除外します。これで改善しない場合は、次は抗生剤の投与による反応を観察です。ここまでで一ヶ月かかります。

食餌療法と抗生剤の投与で、変化が見られない場合には、炎症性腸疾患か消化器型リンパ腫が疑われることになるでしょう。内視鏡検査を行い細胞診が行われることになります。

炎症性腸疾患と診断された場合、ステロイド剤や免疫抑制剤を用いて炎症と免疫を押さえる治療が始まるはずです。投薬は一生続く可能性があります。

出典:猫の「炎症性腸疾患」(IBD)とは?たかが嘔吐とあなどってはだめ!|猫との暮らし大百科
参照:https://www.anicom-sompo.co.jp/nekonoshiori/5188.html

悪性腫瘍

人間と同じように、猫にも悪性腫瘍(がん)ができる可能性があります。人間同様、高齢になるほど発症率は高率です。

腫瘍とは体にできた細胞の塊です。腫瘍のなかでも悪性腫瘍とは、秩序なく増殖しつつ周りの臓器にまで広がったり(浸潤)、体のあちらこちらに次々と新しい細胞の塊を作ったり(転移)するものを指します。

中年以降の猫のお腹が頻繁に鳴る、下痢や嘔吐がおこる、体重が減るなどしたときには、消化器型リンパ腫という悪性腫瘍が疑われることになるでしょう。このとき、お腹が鳴るなど以外にだるそうに寝てばかりいるという症状も出ます。

消化器型リンパ腫は炎症性腸疾患と同様の検査で診断されることになります。消化器型リンパ腫は大きくなると腸閉塞の原因になることが多く、腫瘍が発生した部分の腸管細胞がもろくなり、破れることもあり腹膜炎の原因となることもあります。

猫の場合、この病気だけでなくリンパ腫は猫白血病ウイルスの感染が原因となることが多いようです。それ以外にも、猫エイズウイルスなどの感染や老化による免疫力の低下、発がん性物質との頻繁な接触なども原因となります。

消化器型リンパ腫が大きくなると、腸が狭くなり猫のお腹が鳴るもとになります。消化器型リンパ腫の治療としては抗がん剤投与がメインになりますが、猫に体力があれば開腹手術を行うこともあるでしょう。

ウイルス感染が原因となることが多いので、猫を完全室内飼いにしたり、定期的にワクチンを接種したりすることが予防として有効です。

出典:がんの特徴|あだち動物病院
参照:https://adachi-ah.jp/care-shuyou.html

猫の様子が数日おかしい場合は病院に連れていこう

いかがでしたでしょうか。猫のお腹が鳴るといっても色々な原因があることがおわかりになったと思います。お腹が鳴るといっても、下痢や嘔吐がなく、食欲もあり元気であれば問題はありません。

しかし、お腹が鳴るだけでなく、下痢や嘔吐がみられ元気ではなくなったら注意が必要です。お腹が鳴る、下痢や嘔吐といった症状を良くするには、断食や餌の改善などを行いましょう。

人間の食べ物や残飯、そのほか消化できない異物を食べていないかどうかも確認してください。

断食や餌の見直しなどして、数日は様子を見ます。それでも、愛猫の体調が快方に向かわない場合はかかりつけの動物病院に連れていってください。あまりにも、体調が悪いようであれば、数日と言わず、すぐにでも動物病院を受診しましょう。

動物病院に慣れていない猫は、動物病院に行くこと自体がストレスです。猫を家族に迎えたら、健康診断も兼ねてまず動物病院に連れていくことをおすすめします。いくつかの病気にはワクチンが大変有効です。

愛猫には年に一度の健康診断とワクチン、これを習慣にしておけば、ある程度病気は防げます。さらに、いざ体調不良となった際、猫にストレスなく病院を受診することができます。

初回公開日:2022年07月09日

記載されている内容は2022年07月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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