猫の臭い顔ってなに？フレーメン反応のメカニズムや起こる理由を解説

「うちの飼い猫が、時々臭い顔をするけれど、なぜだろう？」
「猫のフレーメン反応って聞き慣れないけど、どんな反応なのかな？」
こんな疑問をお持ちではないでしょうか。

本記事では、猫の臭い顔（フレーメン反応）のメカニズムや起こる理由についてわかりやすく説明いたします。

いつもはクールな表情の猫が、突然変顔をする様子は、ちょっとびっくりしますよね。一体どんな匂いが猫たちをそんなに臭い顔にさせるのでしょう。そんな猫が反応しやすい匂いについても説明します。

また、フレーメン反応に似ているけれど、実は危険なサインがあることをご存知でしょうか。愛猫を守るため、詳しく解説いたします。

これから猫を飼ってみたい方、愛猫が見せるフレーメン反応について詳しく知りたいという方にとって、きっと役立つでしょう。

ぜひ、最後までご覧ください。

今秋、最大級のフレーメン反応が貴方の元に…

本年度猫アカデミー賞助演肛門賞受賞作品、肛門三部作の2作目の予告編です。 pic.twitter.com/bf7gTHMrTK

— ねこかます (@nekokamasu) September 5, 2021

猫が飼い主の靴下や足の匂いを嗅いで、臭い顔をすることはよくあることです。猫を飼っている方なら、経験があるのではないでしょうか。猫から臭いよと言われているようで、ショックを受ける方もいます。

実は、猫が匂いを嗅いで、臭い顔をするのは生理現象の一つで、フレーメン反応といいます。匂いに反応した時には少しだけ口を開けることが特徴的です。

よく猫が臭い顔をするのは、フェロモンを嗅ぎ分けるためです。

フェロモンを嗅ぎ分ける理由は、3つあります。
・フェロモンを嗅ぎ分け、縄張りや発情期を確認する
・相手が自分にとって危害を与えてこないか調べる
・自分の匂い、自分の縄張りであることを確認して安心する

フェロモンを嗅ぎ分けるために、"ヤコブソン器官"というフェロモンを感じる器官があります。

ヤコブソン器官は、口の中に存在するため、口を開ける必要があります。よって、口を半開きにした猫特有の臭い顔になるのです。

猫が匂いを嗅ぎ取るのは、鼻だけではありません。もう一つの器官は、ヤコブソン器官と呼ばれます。ヤコブソン器官とは、フェロモンをよく嗅ぎ分けるために存在します。

前歯の裏側に、二つの穴が空いていて、鼻腔に繋がっています。口を開けることではじめて、効果を発揮します。猫の臭い顔には、フェロモンを感じ取るためにあったのです。

このヤコブソン器官は、猫のみならず他の哺乳類や爬虫類や両生類にも備わっています。

猫の臭い顔（フレーメン反応）が起こる匂いとはなんでしょう。

・フェロモンの匂い（自分の匂い、他の猫の匂い）
・好きな匂い（またたび、キャットニップ）
・飼い主の匂い（人の汗）
・未知の匂い
上記の４点が挙げられます。

野生の猫は、主にフェロモンを感じ取ると反応します。しかし飼い猫の場合は、ありとあらゆる匂いに反応することがわかっています。

一つ注意点があります。猫の個体にもよりますが、洗剤や石鹸（特に塩素系）にも反応します。これは、誤飲した場合には危険が伴います。

猫が口にすることのないように、猫を飼育する環境下では管理の徹底を心がけましょう。

猫が臭い顔をする一番といえる理由は、フェロモンの匂いを嗅ぎ分けるためです。

猫にとってフェロモンは重要です。理由は2つあります。1つは、縄張りを知るための手がかりだからです。

相手の縄張りにむやみに入れば、危険が伴います。ここは安全な場所なのか、よく嗅いで調べる必要があるのです。自分の匂いがすると安心するのはそのためです。

もう1つの理由は、発情期を知るためです。性フェロモンは一般的な匂いとは異なり、分子が細かくとても繊細な匂いです。

きちんと嗅ぎ分けるために、臭い顔をするのです。

猫の好きな匂いがしたため、臭い顔をすることがあります。

その1つがハーブで、有名なものだとまたたびです。またはキャットニップと呼ばれる猫が好むハーブもあります。別名イヌハッカとも呼ばれるのですが、その香りが猫のフェロモンと似た成分が含まれているのです。そのため、猫は反応しやすいのです。

もっとよく嗅いで、ハーブの香りなのか、はたまた別の猫が通ったのだろうかときちんと確認したいが故に、フレーメン反応をするのです。

飼い主の靴下や足、衣服をクンクンと匂いを嗅いでは臭い顔をすることがあります。飼い主としては、猫から臭いと言われたようで落ち込むでしょう。しかし、その必要はありません。

猫は、飼い主の匂いが大好きです。興味があって、もっと知りたい、もっと嗅ぎたいと思った時だけ、臭い顔をします。嫌いな匂いなら、すぐに鼻を背けてその場から立ち去ることでしょう。

自分から猫がやってきて、嗅ぎたい様子であれば好きなだけ嗅がせても問題ありません。猫が飼い主をもっと知りたいと思っている証でもあります。