猫の柔軟性は骨格のおかげ?猫の特徴的な骨格がしなやかさを生み出す
更新日:2024年09月14日
猫と人間の骨格は同じパーツでできあがっていますが、骨の本数や動き方には大きな違いがあります。人間には猫の体の柔らかさや瞬発力あまりありません。猫のしなやかで柔軟な独特の動きには、骨格の作りや形に秘密があります。
それでは、人間と比べると骨格にはどのような違いがあるのか、具体的に頭の先から足の先まで、部位ごとにご紹介していきます。
それでは、人間と比べると骨格にはどのような違いがあるのか、具体的に頭の先から足の先まで、部位ごとにご紹介していきます。
猫の骨格と人間の骨格の違い
- 骨の数
- 頭
- 胸椎
- 腰椎
- 尾椎
- 鎖骨
- 前足と後ろ足
猫の骨格と人間の骨格の違い1:骨の数
猫の骨格と人間の骨格とでは、まず骨の数が違います。猫は240本で人間は200本なので、猫のほうが40本多いということになります。
頸椎は猫も人間も7本で同じです。猫のほうが多いのは胸椎、腰椎、尾椎などで、仙骨が人間よりも少ないです。骨の本数は猫と人間とでは異なりますが、骨格の構成自体は猫と人間とではほぼ同じであるというのは興味深いです。
骨格の構成が同じなのに、人間は猫のように柔軟に動くことができない理由は、骨の数も影響しています。
頸椎は猫も人間も7本で同じです。猫のほうが多いのは胸椎、腰椎、尾椎などで、仙骨が人間よりも少ないです。骨の本数は猫と人間とでは異なりますが、骨格の構成自体は猫と人間とではほぼ同じであるというのは興味深いです。
骨格の構成が同じなのに、人間は猫のように柔軟に動くことができない理由は、骨の数も影響しています。
猫の骨格と人間の骨格の違い2:頭
猫の頭の部分の骨格は頭頂骨、前頭骨、後頭骨、側頭骨など11種類の骨で構成されています。猫の頭部は人間や犬などの他の動物に比べるととても小さく見えます。顔も小さく平べったい感じで、真ん中にパーツがまとまっています。
猫の顔の部分の骨格は短頭型と言われるものですが、顔の全てのパーツが正常に機能できるように、バランスよく配置されています。ちなみの猫の脳の重さは体重の1パーセントあり、1歳児~2歳児程度の知能は持っていると言われています。
猫の顔の部分の骨格は短頭型と言われるものですが、顔の全てのパーツが正常に機能できるように、バランスよく配置されています。ちなみの猫の脳の重さは体重の1パーセントあり、1歳児~2歳児程度の知能は持っていると言われています。
猫の骨格と人間の骨格の違い3:胸椎
猫の背中の骨である胸椎は全部で13個あり、人間より1つ多いです。人間の胸椎は12本全てが肋骨につながっているのに対し、猫の胸椎は頭側の9本しか肋骨につながっていません。
肋骨で囲まれた胸郭は、人間が左右に広がった平べったい形をしているのに対し、猫は前後に伸びた楕円形をしています。胸郭の横幅が少ないことで、猫が狭い場所でも自由に通ってしまいます。猫の肩や胸の幅は左右ではなく前後にあるので、頭が通る場所であれば通り抜けることが可能になります。
肋骨で囲まれた胸郭は、人間が左右に広がった平べったい形をしているのに対し、猫は前後に伸びた楕円形をしています。胸郭の横幅が少ないことで、猫が狭い場所でも自由に通ってしまいます。猫の肩や胸の幅は左右ではなく前後にあるので、頭が通る場所であれば通り抜けることが可能になります。
猫の骨格と人間の骨格の違い4:腰椎
猫の腰椎は人間よりも2本多く、全部で7本になります。2本多いことで脊柱を自由に動かすことができ、人間にはない柔軟な動きが可能になっています。高い場所から飛び降りるときにも脊柱を自由に動かすことで、無事に着地できる体制に整えることができます。
前に曲げたり反らしたり丸くなったり、自由自在な体勢にできるのも腰椎の数が2本多いから可能になっています。腰椎を構成している椎骨間には椎間板があり、高いところから飛び降りた時などにクッションの役割を果たしています。
前に曲げたり反らしたり丸くなったり、自由自在な体勢にできるのも腰椎の数が2本多いから可能になっています。腰椎を構成している椎骨間には椎間板があり、高いところから飛び降りた時などにクッションの役割を果たしています。
猫の骨格と人間の骨格の違い5:尾椎
尾椎とは猫の尻尾を支える骨のことです。人間の尾椎は退化して、尾てい骨となって存在しています。猫の尾椎は18~19個の骨から構成されていますが、猫の種類によって差があります。
マンクスは尻尾がない猫種ですが、尻尾がないからと言っても尾椎がないわけではなく、尾椎は4本あります。反対に尻尾が長い猫は24個の尾椎があることもあります。尾椎の周りには筋肉がたくさん付いていて、感情を表すような複雑な動きを可能にしています。
マンクスは尻尾がない猫種ですが、尻尾がないからと言っても尾椎がないわけではなく、尾椎は4本あります。反対に尻尾が長い猫は24個の尾椎があることもあります。尾椎の周りには筋肉がたくさん付いていて、感情を表すような複雑な動きを可能にしています。
猫の骨格と人間の骨格の違い6:鎖骨
猫の鎖骨は退化して小さくなってしまっていますが、首の付け根のところにあり、他の骨とつながっていないので浮いた状態になっています。しかし、そのおかげで肩から下の部分を頭の幅まで狭めて、狭いところでも通り抜けることが可能になります。
人間の鎖骨は関節を介して胸骨や肩甲骨とつながっているため、肩幅を変えるということはできません。狭いところを通り抜けたくても、頭が入っても肩が抜けないということになってしまいます。
人間の鎖骨は関節を介して胸骨や肩甲骨とつながっているため、肩幅を変えるということはできません。狭いところを通り抜けたくても、頭が入っても肩が抜けないということになってしまいます。
猫の骨格と人間の骨格の違い7:前足と後ろ足
猫の前足は物をつかむことはできませんが、非常に器用に動きます。前足で物を抱きかかえたり、パンチをしたりする姿を頻繁に見ることができますが、ドアを開けるのも得意です。
猫の前足は器用に動くので、人間と同じ指が5本ですが、後ろ足はそれほど器用に動かせません。その代わりに急に全速力で走りだせるほどの瞬発力があります。後ろ足は走ることに特化しているので、指は退化して4本しかありません。
猫のかかとは足の裏でなく、ずっと上の方にあるため、猫は常に指先だけを床に着けてつま先で歩いていることになります。
猫の前足は器用に動くので、人間と同じ指が5本ですが、後ろ足はそれほど器用に動かせません。その代わりに急に全速力で走りだせるほどの瞬発力があります。後ろ足は走ることに特化しているので、指は退化して4本しかありません。
猫のかかとは足の裏でなく、ずっと上の方にあるため、猫は常に指先だけを床に着けてつま先で歩いていることになります。
猫のしなやかさはその特徴的な骨格からきている
猫の骨格を中心に、猫の柔軟さについてご紹介しました。猫の体の柔軟さと身体能力には驚くことが多いのですが、その秘密は独特な骨格によるものであることが多いです。
猫を飼っていると、どうしてこういう動きができるのか、この骨はどういう仕組みになっているのかなど、人間の骨格と比べると不思議なことばかりです。
しかし猫のしなやかさは特徴的な骨格によるものだとわかれば、ますます猫に興味が出てきて愛猫のことを可愛く思えてくることでしょう。
猫を飼っていると、どうしてこういう動きができるのか、この骨はどういう仕組みになっているのかなど、人間の骨格と比べると不思議なことばかりです。
しかし猫のしなやかさは特徴的な骨格によるものだとわかれば、ますます猫に興味が出てきて愛猫のことを可愛く思えてくることでしょう。
初回公開日:2019年09月17日
記載されている内容は2019年09月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。