ウェルシュコーギーの性格とは？特徴やしつけの方法を詳しく紹介

イギリス原産のウェルシュコーギー（Welsh Corgi）は、胴長短足で筋肉質な中型犬です。ペンブローク（Pembroke）は25〜30cm・カーディガン（Corgi）30cmが平均体高で、一般的にはカーディガンの方がやや大きめになります。

また、ケネルクラブが認める毛色の許容範囲にも違いが見られます。ペンブロークはレッド・セーブル・フォーン・ブラックアンドタンで白地の有無は問いませんが、カーディガンはどのような色でも良い代わりに白地が多いと認められません。

ウェルシュコーギーの歴史はハッキリしていませんが、カーディガンは紀元前1200年頃に中央アジアからヨーロッパ経由でイギリスに渡ったとされ、ペンブロークは1107年頃に招致されたチャネル諸島の職人がイギリスに連れて来たと言われています。

ペンブロークはヘンリー2世のペットとして名を馳せ、改良が進んで現在に近い形になりました。

カーディガンも牧畜犬として働いてきましたが、1933年にジョージ6世のペットとして世に広まります。

当時は同一犬種として交配も行われていましたが、体格・毛色・尾の有無などで同一犬種にすることが難しくなったため、1943年に別種としてイギリスケネルクラブに登録されました。

ウェルシュコーギーは本来尻尾を持つ犬種ですが、ペンブロークには生後間もなく断尾する習慣がありました。

断尾の理由は諸説あり、最も有力な説は「牧羊犬として走る時に邪魔になるから」だと言われていますが、家庭犬向けの個体も断尾されているので「これがペンブローク」という固着した概念が現代的理由ではないかと考えられます。

しかし、動物愛護精神の強いイギリス国民は断尾習慣を批判したことからペンブロークでも尾がある個体も少なからず増えました。

その反面、古典的な断尾習慣の廃止に対抗してブリーディングをやめてしまったブリーダーも多く、それによりイギリス国内では個体数が激減しています。

かつては、ペンブロークもカーディガンも同じウェルシュコーギーとしていました。

しかし体格・毛色・断尾習慣の違いが明らかで同一犬種にすることか難しくなったため、1943年にイギリスケネルクラブで別種登録されたことから現在でも2種を違う犬種としている国は多いです。

有力とされている説を辿ると、イギリスに渡ったのはカーディガンの方が早いのですが、表面化されたのはペンブロークの方が早かったと考えられています。

似た姿の犬が同じウェールズ州に辿り着いたのでどちらもウェルシュコーギーと呼ばれますが、血統的には祖先を違える別種なのです。

ウェルシュコーギーには、もともと牧羊犬であったがゆえの性格と、家庭犬向きの性格が混在しています。

また、愛嬌のある顔立ちに見合う部分もあれば主張の強い一面もあるため、イメージがしやすいよう基本的な性格を確認しておきましょう。

ウェルシュコーギーの性格、1つ目は「活発」です。パワフルかつ体力旺盛である上に遊び好きでもあるため、明るい表情で「構って〜」「遊んで〜」と来ることもよくあります。

胴長短足の姿だけ見ると走りにくそうな印象もありますが、いざ駆け回ると力強く、それなりにスピードも出ます。

しかし過度になると体に負担が起きやすい骨格ではあるため、様子を見ながら活発な性格を満たしてあげましょう。

ウェルシュコーギーの性格、2つ目は「社交的」です。

ただし、社会性が身に付いていないと我の強い性格が出やすくなるため、子犬期に複数の犬・他の動物・飼い主や家族以外の人に触れさせましょう。

また、接触させようとした時に攻撃をされたりで心身に傷を負うと、生涯フレンドリーな振る舞いをしなくなることもあります。

個体により性格的な外向度には差があるため、社外性を身につけさせるためと言えども接触する相手は選びましょう。

ウェルシュコーギーの性格、3つ目は「飼い主に忠実」です。

牧羊犬は主人と共に仕事をしてきた歴史からリーダーと認めた飼い主に対してはとても忠実に接し、飼い主の様子をよく見て感情・様子・指示を素早く察知しようとする姿勢があります。

そのため、飼い主が不機嫌であればウェルシュコーギー側も気を使いますし、愛情深く接してくれる人のことを大切に考えます。

犬種によっては人の心に疎い場合もありますが、ウェルシュコーギーに関しては鋭敏なので、共に暮らすにあたっては飼い主の精神状態も大事です。