ミルワームに与えてはいけない餌とは？飼育する際のポイントについても紹介

「餌用のミルワームを自分で飼育できないかな？」
「ミルワームって何を餌にして飼えば良いのだろう？」
「夏休みの自由研究に、ミルワームなら飼えそう」
餌用昆虫として有名なミルワームに関して、いろいろな疑問があるでしょう。

ミルワームはどんな昆虫なのでしょうか。ミルワームは自宅で繫殖させられるものなのでしょうか。この記事では、ミルワームに与えると良い餌、悪い餌について、さらに、飼育方法について詳しく解説していきます。

また、ミルワームを昆虫食の動物に与える際の注意点も説明します。

この記事を読めば、すぐにでもミルワームを飼うことができるようになります。繁殖もできるようになるでしょう。

あなたも、ぜひミルワームの飼育にトライしてみてください。

肉食・雑食の爬虫類や両生類、鳥類、哺乳類（齧歯類など）の餌としてメジャーなミルワームですが、あなたはどのくらい知っていますか。

ミルワームは、チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫です。この昆虫は、ヨーロッパ原産と言われており、温帯の比較的冷涼な気候の地域に分布する貯穀害虫です。

ミルワームはペットショップやインターネット通販などで、体長約1.5～2.0cmのものが多く販売されています。

チャイロコメノゴミムシダマシは、日本において害虫としての被害は報告されていませんが、インド原産の近縁種であるコメノゴミムシダマシは、帰化動物の一種で、害虫として扱われます。

また、商品名ジャイアントミルワームは、ツヤケシオオゴミムシダマシの幼虫です。体長は普通のミルワームの倍程度になります。

ミルワームもジャイアントミルワームも、イネ科の植物の種を好みますが、基本的には雑食といった特徴があります。

ミルワームは幼虫も成虫も共に雑食で、有機物ならなんでも食べます。

基本的に人間や他の哺乳類、さらに爬虫類両生類などに害になるものでも、問題なく食べてしまいます。ミルワームを育てるのが目的であれば、後に述べるフスマなどを主食として、人間の残飯一般を与えることで飼育できます。

しかし、与えないほうがいい餌も存在します。以下で詳しく説明していくので、参考にしてください。

生のニンニクにはアリシン、加熱したニンニクにはスルフィドという物質が含まれています。アリシンもスルフィドも人間以外の動物には有害です。

哺乳類ではスルフィドを摂取することで、溶血性貧血を起こすことが知られています。

ニンニクだけでなくニンニクの芽なども同じ物質を含んでいるので、餌用のミルワームには与えないでください。

ぶどうは、ある種の哺乳類に腎不全を起こすことが知られています。ミルワームにとっては毒でなくても、ぶどうを餌として与えるのはやめましょう。どんな種類のぶどうも同じ毒性を持ちます。干しぶどうや、ぶどうの皮などもミルワームに与えないようにしましょう。

キノコは種類によって、様々な毒性を持っています。人間には毒でも、他の動物には毒ではない場合もあります。それは逆に、人間が美味しいと思って安全に食べているキノコが、他の動物にとっては毒になる可能性があるということです。

ミルワームを餌とする動物の安全のために、キノコはミルワームに与えないようにしましょう。

アボカドはペルシンと呼ばれる、毒性を持つ成分を含んでいます。ペルシンは哺乳類や鳥類にとってはかなり危険な毒物なので、アボカドを餌用のミルワームには与えないようにしましょう。

ペルシンについては、まだわかっていないことが多いですが、人間はこのペルシンを無毒化するシステムを体内に持っており、これは特殊な事例です。

モモ、アンズ、サクランボ、ビワ、ウメなど大きな種が入っている果実にも注意が必要です。

これらの果実の種には、アミグダリンという物質が含まれています。

アミグダリンは人間を含む動物が食べると、体内でシアン化合物が発生します。餌用のミルワームがこれらの種をかじってしまうと、ペットにとって危険な餌となってしまいます。これらの果物も、ミルワームの餌にしないようにしましょう。