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馬のフレーメン反応はどんな時に起こる?理由や馬の感情を解説

更新日:2024年01月01日

みなさんは「フレーメン反応」という言葉をご存知ですか。これは馬などの哺乳類によくみられる嗅覚に関連した生理現象のことです。馬が唇をあげて笑っているような表情をしているのを見たことがありませんか。それが「フレーメン反応」です。

馬のフレーメン反応はどんな時に起こる?理由や馬の感情を解説

馬のフレーメン反応とは?

みなさんは「フレーメン反応」についてご存知ですか。「フレーメン反応」とは、馬を代表とする哺乳類によく起こるもので、においに反応して唇を引きあげるという生理現象のことです。

つまり五感の中でもとくに嗅覚と密接につながりのある自然発生的な身体の反応になります。

この動作には主にフェロモン受容をおこなう嗅覚器官であるヤコブソン器官を空気に晒すことで、より多くのにおい物質を取り入れる機能があると伝えられてきました。

この反応は馬以外にもネコ、ウシ、ヒツジ、ゾウ、コウモリなどにも見られます。そのなかでもとくに馬は唇を大きく捲り上げるのでわかりやすいため、代表として扱われることが多いです。

馬がフレーメン反応をする理由とは?

さてそれでは馬はなぜフレーメン反応をするのでしょうか。それには主に3つの理由が挙げられます。1つ目は「においを嗅ごうとしている」、2つ目は「人を認識しようとしている」、3つ目は「発情している」からです。

つまりフレーメン反応とはおおざっぱに言ってしまえば、においに関する生理的な反応ということになります。フレーメン反応をしているときに同時に馬の耳もたちますが、耳はあまり関係ありません。

それでは、ここから馬がフレーメン反応をする理由を3つあげて説明していきますので、1つずつ詳しく見ていきましょう。

馬がフレーメン反応をする理由とは?

  • においを嗅ごうとしている
  • 人を認識しようとしている
  • 発情している

においを嗅ごうとしている

馬がフレーメン反応をする理由の1つ目は「においを嗅ごうとしている」ということです。

身のまわりに存在しているものや食べもの、生きものに対して自分の身に危険が及ばないかどうかをにおいをつうじてチェックしようとしています。

そのため「フレーメン反応」は別名「嗅覚しぐさ」とも呼ばれることが多いです。また、今までにあまり嗅いだことがないにおいやいいにおいがするときにも「フレーメン反応」をすることがあります。

特に香水の香りやタバコの煙などを嗅いだときなどにも見られる反応です。これが馬がフレーメン反応をする理由の1つ目になります。

人を認識しようとしている

馬がフレーメン反応をする理由の2つ目は「人を認識しようとしている」ということです。馬は古くから人を背中に乗せたり、荷物を運んだり、スポーツに利用されたり、と人間と密接なかかわり合いがあります。

そのような中でやはり馬は自分と同種ではない生きものについて察知しようとするのですが、それがにおいをつうじて察知する「ブレーメン反応」です。

馬の嗅覚の感度は人間のおよそ1000倍というデータがあることからもわかるように、いかに馬が嗅覚に優れているかがわかるでしょう。これが馬がフレーメン反応をする理由の2つ目になります。

発情している

馬がフレーメン反応をする理由の3つ目は「発情している」ということです。

「フレーメン反応」は主にフェロモンの受容をおこなうときに見られる行動のことで、特に異性の尿のにおいを嗅いだ時などにおこなわれます。

例えばタオルで牝馬の体を拭き、そのタオルに牝馬の匂いがついたまま牡馬の顔を拭こうとすると牡馬は、「フレーメン反応」をおこなうことが多いです。

その他にも、発情期に尿をまき散らしたり相手のお尻を嗅いだりする行動はをしますが、これはフェロモンをより多く感じ取るためにおこなうもので、普段よりも激しくフレーメン反応を起こします。

これが馬がフレーメン反応をする理由の3つ目になります。

フレーメン反応をしているとき、馬は笑っている?

フレーメン反応をしているときの馬の表情を実際に見たことがありますか。

馬がフレーメン反応をするときは唇を引き上げて歯が見えてまるで笑っているかのような表情をするため、「馬が笑う」と表現されることがよくあります。

では、このフレーメン反応をしているときに実際に馬の気持ちはどうなっているのでしょうか。決して馬は笑っているわけではありません。ただし、好奇心は働いてフレーメン反応が起こっています。

感情と連動して笑顔になっているわけではなく、嗅覚に反応して自然とくちびるがあがり、歯が見えて笑顔のような表情になるということです。

馬を見かける機会があったらぜひフレーメン反応を起こしていないか見てみましょう。

もっと匂いをかぎたいという気持ちになっている

フレーメン反応をしているときの馬の気持ちについてご存じですか。

馬はフレーメン反応をしているときに「もっとにおいを嗅ぎたいという気持ち」になっています。この気持ちは主に好奇心から発生するというのが特徴です。

また、馬の視野はとても広く350度あると言われています。この広い視野と嗅覚によって自分の嗅ぎたいにおいを探し当てるのがフレーメン反応です。

フレーメン反応をしているときは、先ほども述べたように発情していることが多いと言われています。

そのため、馬も人間と同じように一度発情してしまうと、もっとその状態でいたいと感じるため、「もっとにおいを嗅ぎたいという気持ち」になるということです。

他の動物におけるフレーメン反応

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初回公開日:2019年08月20日

記載されている内容は2019年08月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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