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猫の視界の特徴と見えている景色!人間の目との細胞による違いとは?

更新日:2023年10月12日

猫にはどのような世界が見えているのだろうと興味を持ったことのある方もいらっしゃるでしょう。猫の目と人間の目にはさまざまな違いがあるので、猫は私たちとは違う世界を見ています。この記事では、猫の視界の特徴や見えている世界、猫の目と人間の目の違いなどをご紹介します。

猫の視界の特徴と見えている景色!人間の目との細胞による違いとは?

猫の目が認識できる波長

非常に大きくチャーミングな目を持つ猫ですが、その目が認識できる波長の長さは、人間の認識外のものにまでおよびます。

人間の目は可視光線のみを認識しますが、猫は可視光線ではない紫外線を認識することができます。

この記事では、人間には見えない、猫の目に映る世界についてご紹介していきます。

視界の比較

猫の持つ視界は、人間よりもかなり広いです。一般的に、人間の視界は180°程度とされていますが、猫の視界は280°まであり、かなり広い範囲を見ることができます。

また、両眼で見る視野が重なる両目視野も130°ほどあり、広い視野を持っています。元々が狩猟動物である猫は、距離感の正確な認識を得意としています。

猫と人間の目の細胞数は違う

猫と人間では、2種類ある視細胞の比率が異なります。視細胞には、主に光覚に関係する桿体細胞と、色覚に関係する錐体細胞の2種類があります。

猫の目は人間の目よりも桿体細胞が多く、錐体細胞が少ないという特徴があります。

桿体細胞が多い猫の目は、暗闇でもわずかな光を認識することに長けており、反対に錐体細胞が少ないため、光の三原色の認識自体はできるものの、赤色を認識することは苦手です。

環境や生態によって異なる

猫の目の特徴は、環境や生態の違いで変わります。人間でも目の色などは生活環境によって異なりますが、猫でも同じです。

猫は世界に広く分布しており、寒冷地帯原産種や熱帯地域原産種など幅広い種類が存在します。

例えば、寒冷地帯であるロシア原産の品種ロシアンブルーは、目の色が薄いグリーンであり、メラニン色素は少ないです。

しかし、温帯地域である日本で生息する猫の多くは、濃い色のアンバーなどが多いです。この違いは、太陽光の量が原因とされています。

猫の目と人間との違い

猫の目と人間の目にはさまざまな違いがあります。視界の広さや光覚や色覚の違いが主に挙げられますが、この違いは生物としての生態が大きく関わってきます。

ここでは、猫の目と人間の目のそれぞれの良い点・悪い点をご紹介していきます。

猫の目と人間との違い

  1. 人間より視界の両サイドが不明瞭
  2. 猫は赤系の色がほぼ認識できていない
  3. 暗い場所で人間より6~8倍認識できる

猫の目と人間との違い1:人間より視界の両サイドが不明瞭

猫の視界は人間よりも広いですが、広い視界の部分は前方に比べて不明瞭に見えています。

動物の視界は片目だけで見える部分を含める「全体視野」と、両目で重ねて見ている「両目視野」の2種類に分けられます。

猫は全体視野こそ広いですが、狩猟動物のため、両目視野をより特化させて進化してきた生物ですから、両目視野を除いた視界の両サイドはあくまで「見えるだけ」に過ぎません。

人間も両目視野が優れている生物ですが、全体視野と重なる部分が多いため、相対的に両サイドも猫より見えていることになります。

猫の目と人間との違い2:猫は赤系の色がほぼ認識できていない

猫は紫外線を認識できるほど広い波長を認識できますが、逆側の波長である赤色はほとんど認識できません。

猫の色覚は人間より低く、光の三原色自体は全て認識できますが、赤色に関しては認識する能力が低く、薄いピンク程度にしか認識できません。

色覚そのものの低さと赤色の認識能力の低さから、猫の視界はほとんどモノトーンだと推測されています。

猫の目と人間との違い3:暗い場所で人間より6~8倍認識できる

猫は光覚が優れていることと、「タペタム」という反射板構造を持つことから、暗闇での視力は人間を遥かに上回ります。

猫の目には桿体細胞が人間よりも多い比率で存在しているため、光度を認識する能力が高いです。

また、猫の目の網膜の下には「タペタム」という反射板構造が存在し、猫の目に入る光は直接入り込む光と反射光の2つの光になるため、わずかな光でも物を認識することができます。

猫の目の視界の特徴

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初回公開日:2019年08月27日

記載されている内容は2019年08月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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