スコティッシュフォールドがかわいそうな理由｜骨軟骨異形成症を解説

スコティッシュフォールドの需要は今もかなり高く、営利目的の悪徳ブリーダーが繁殖を繰り返し続けているため、スコティッシュフォールドの供給は止まっていません。そして、可愛いという理由だけで安易に買い始める人達も増えています。

また、そういった方々が「病院に通わないといけないのが大変」面倒を見切れなくなった」「懐かない」といった身勝手な理由から、捨てたり自治体に持ち込んだりするため、スコティッシュフォールドの保護が追いついていないのが現状です。

軟骨異形成症の観点においては、日本国内の愛猫家たちの間でも広く知られており、問題視されています。しかし、日本ではスコティッシュフォールドの繁殖に関する十分な配慮はなされていません。

さらに、多くのペットショップでは折れ耳が人気で、耳が立っていると売れ残ってしまうため、どうしてもブリーダーは折れ耳のスコティッシュフォールドを作りたがるのも問題視されています。

まず、スコティッシュフォールドを受け入れる時には、骨軟骨異形成症により医療費がかかることや、症状が現れたり悪化したりした場合には介護が必要になる可能性が高いことをしっかり理解しておく必要があります。

重要なのは、発症のリスクを減らすためや倫理的な面において、不適切な飼育環境で交配された個体や、折れ耳同士で交配された個体を避けることです。

また、発症した場合にはケアが長期に渡ることも考慮し、金銭面や動物病院への通院時間など、自分の生活スタイルで対応できるかも考えておきましょう。

スコティッシュフォールドを迎え入れた後の注意点は、大きく5つあります。
1.苦痛を感じていないか、日頃から様子をよく観察する
2.定期的に獣医師の診察を受けて、異常がないかチェックする
3.標準体重を維持させるために体重管理に気を付ける
4.猫が登る場所に何らかのステップをつけて、ジャンプする機会を減らす
5.家の床に柔らかい素材の敷物を敷いて、足腰への負担を軽減する

折れ耳が可愛いスコティッシュフォールドですが、それが奇形が原因であることをしっかり理解しておきましょう。

骨軟骨異形成症を発症しやすいこともあって、かわいそうな猫と言われることも多いですが、適切なブリーダーから受け入れ、適切な飼育やケアを行えば、快適な生活を送らせてあげられます。

スコティッシュフォールドは骨軟骨異形成症になりやすいこと、発症するとどうなるのか、どういった対処や治療が必要なのかなど、スコティッシュフォールドを飼う前に知っておくことが重要です。

また、折れ耳ではないスコティッシュフォールドは、骨軟骨異形成症のリスクが低いので、痛みで辛そうな猫を見たくない、介護ができるか不安という方は、折れ耳ではないスコティッシュフォールドを飼うという選択肢もありでしょう。

スコティッシュフォールドがかわいそうな理由を理解した上で、飼うかどうかを検討したり、今飼ってるスコティッシュフォールドへのケアを考えてあげたりしてください。