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薩摩犬ってどんな犬?7つの特徴や愛犬家西郷隆盛との関係を紹介

更新日:2023年12月27日

西郷隆盛像の隣にいる犬は愛犬ツンで、同じ薩摩犬のオスをモデルに作られました。薩摩犬は、鹿児島県原産の犬でピンとした耳や差し尾が特徴です。狩猟犬として活躍していたので獰猛な性格をしていますが穏和で従順なところもあります。残念ながら現在は純血種は絶滅しています。

薩摩犬ってどんな犬?7つの特徴や愛犬家西郷隆盛との関係を紹介

薩摩犬といえば西郷隆盛

薩摩犬といえば西郷隆盛(さいごう・たかもり1828-1877)という印象を持っている人も多いことです。

さまざまある西郷隆盛の銅像の中でも、上野恩賜公園にある銅像は非常に有名です。上野恩賜公園にある西郷隆盛の銅像は愛犬を連れている姿が印象的であり、その連れている犬が薩摩犬といわれています。

西郷隆盛は犬好きとして知られており、東京近郊に住んでいた際には数十匹の犬を飼っていました、。名前がわかっている犬は13匹ほどと言われている中でも、薩摩犬が有名で西郷隆盛=薩摩犬というイメージがもたれています。

薩摩犬の特徴や性格7つ

古くから日本に住んでいる犬である日本犬は、秋田犬・柴犬・甲斐犬・紀州犬・四国犬・北海道犬の6種が有名です。

薩摩犬日本犬ではありますが、特定の地域にのみ住む地犬(じいぬ)というものに分類される犬です。地犬は薩摩犬以外に川上犬や十石犬、肥後猟犬、屋久島犬、大東犬など多くの種類が存在しています。

多くいる地犬の中でも薩摩犬は有名ですが実際に見たことがあるという人は少ないでしょう。薩摩犬がどんな犬なのかを知りたいという人も多いことです。

ここでは薩摩犬のもつ特徴や性格を7つご紹介していきます。

薩摩犬の特徴や性格

  • 鹿児島県原産の中型犬
  • 耳がピンと立っている
  • 差し尾と呼ばれるまっすぐな尻尾
  • 毛色は赤または黒地に茶色が混ざった黒毛胡麻
  • 猟犬として活躍
  • 獰猛な性格だが穏和で従順なところもある
  • 現在では純血種は絶滅

薩摩犬の特徴や性格1:鹿児島県原産の中型犬

薩摩犬は薩摩地方つまり鹿児島県原産の犬で、柴犬とほぼ同じぐらいの大きさで体重10kg前後で体高40㎝前後であったとされ中型犬に分類されます。

薩摩犬の祖先は同じ鹿児島県の甑島列島(こしきしまれっとう)原産の日本犬の一種である甑山犬(こしきやまいぬ)です。

江戸時代に甑島から旧薩摩藩に甑山犬が連れてこられ、地元にいた犬と交配されることで薩摩犬が誕生しました。

薩摩犬が誕生したことにより甑島内に他の犬種が入ってくるようになり、甑山犬は雑種化し純血種がほとんどいなくなってしまったという歴史があります。

耳がピンと立っている

犬の耳の形は犬種によりさまざまで、立ち耳や垂れ耳、半立ち耳、こうもり耳、バタフライイヤーなどがあります。薩摩犬は耳がピンと立っているのが特徴です。

オオカミやキツネなどイヌ科の野生動物はほぼ立ち耳です。緊張や警戒心、危険察知のため音をよく聴くことができるよう耳がピンと立っている必要がありました。

一方垂れ耳は人間に改良された犬に多く見られます。人間と暮らし嗅覚により獲物を捕らえられるように耳を垂れ耳にし、鼻に神経を集中させる必要がありました。

薩摩犬は人の手がそれほど加えられていない犬といえます。

薩摩犬の特徴や性格3:差し尾と呼ばれるまっすぐな尻尾

犬のしっぽも耳の形と同じように犬種によりさまざまな形があり、巻き尾や垂れ尾、立ち尾、差し尾、スクリューテイル、ボブテイルなどがあります。

薩摩犬は差し尾とよばれるまっすぐな尻尾をしています。差し尾を持つ犬種には甲斐犬や四国犬、紀州犬などがおり日本犬には差し尾がよく見られることがわかります。

犬の尻尾は一般的に感情を表現することに使われますが、感情表現以外にも大切な役割を担っています。

歩くときや走る時には尻尾を使ってバランスをとりますし、寒い日には保温の役割を果たし、尻尾で虫を追い払ったりもします。

薩摩犬の特徴や性格4:毛色は赤または黒地に茶色が混ざった黒毛胡麻

薩摩犬の特徴として毛色が赤または黒地に茶色が混ざった黒毛胡麻であるということがあります。

薩摩犬の祖先とされている甑山犬はほかの日本犬よりも短い胡麻や赤虎、黒などの毛色をしていたので、ショートコートでその毛色を引き継ぎ赤色、または黒地に茶色が混ざった黒毛胡麻の毛色をしています。

犬の毛は寒さから身を守るだけでなく外部刺激から体を守る役割をしています。夏場は強い紫外線から皮膚を守り、外敵からの攻撃や転んでしまった時にけがをしないように体を守っています。

また野生の時には体を大きく見せる役割もありました。

薩摩犬の特徴や性格5:猟犬として活躍

犬は人間と暮らしはじめた古くから、狩りをサポートする猟犬として活躍してきました。

特に日本犬は古来より狩猟のために人間に飼育されてきました。日本は4分の3が山地や丘陵地であり、狩りを行うのは簡単なことではありません。そんな地形も苦にせず狩りを行える体躯が日本犬にはあり重宝されてきました。

薩摩犬も例外ではなく猟犬として旧薩摩藩でも活躍していました。日本犬の多くは大型犬のような大きな体を持たなくても、自分より大きな獲物であるクマやイノシシをも相手にしてきました。

薩摩犬は主にイノシシ狩りで活躍しました。

薩摩犬の特徴や性格6:獰猛な性格だが穏和で従順なところもある

狩りを行う狩猟犬は獲物を追い捕らえることが仕事ですので、愛玩犬のような穏やかさは少なく獰猛な一面を持ってる場合が多いです。猟犬を飼育するときには獰猛な一面を持っていることを理解しておいたほうがいいです。

薩摩犬も古くから狩猟で活躍し、イノシシのような体の大きな獲物にも果敢に立ち向かうことができる獰猛な性格をしています。しかし人間と狩りを一緒に行うために必要な穏和で従順なところもある性格をしています。

薩摩犬は獰猛な性格をしているが穏和で従順なところもあるという性格をしています。
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初回公開日:2019年08月21日

記載されている内容は2019年08月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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