オスのアンコウの育て方・寄生の仕方・吸収・オスとメスの違い

どうして繁殖のために、あんこうのオスはこんな風に寄生してしまわなければならないのかと思う人は少なくないでしょう。ですが、あんこうにもしっかりとした理由を持っています。それは、あんこうが住む深海という場所柄にあります。
　
深海とは、海の底深く太陽の光も届かない真っ暗な海の中です。そんな中でお互いに繁殖のパートナーを探すのは容易なことではありません。さらに、普通の生物はオスとメスが出会った時、繁殖する時期でなければそのまま別れてしまいます。そんな事を深海で行ってしまっては、繁殖活動をできないまま一生を終えてしまう個体がほとんどになってしまい、絶滅の危機に瀕してしまいます。
　
ですからあんこうのオスは、深海の中で得られる滅多にない生殖のチャンスを逃さないために、メスを見つけた時、繁殖の時期でなくとも、仮にそのメスがまだ幼い未成熟多くな体であっても噛み付いて寄生するように進化しました。
　
どうしてオスが小さいのか、寄生するのか。その答えはメスが卵を作って生むという莫大なエネルギーを使うのに対して、オスは精子を送るだけで構わない事から、なるべくエネルギーを使わず最小限の力で繁殖をしようと進化したあんこうの知恵と言えるでしょう。

少し不気味で、とても魅力的な深海の生物、あんこう。その生き方は人とはかけ離れていてとても面白く、ユニークです。今回お話した事はあんこうの代表的な性質の一部です。まだまだ、深海の生き物であるあんこうの生態は未知である部分が多いです。ぜひ、興味を持ったならこれを機に調べてみてください。