ドイツのペットショップ事情とは?ペットに対する考え方や文化
更新日:2024年11月16日
販売されていない理由4:ブリーダーと直接交渉が原則
先にも述べたとおり、 ドイツで犬や猫を購入する人は、ティアハイムやブリーダーに連絡をしますが、ブリーダーを利用する場合は日本のペットショップと異なり、直接交渉を行います。
ブリーダーと直接交渉する場合も、保護条例に従って、飼い主として適しているかをしっかりと細かくチェックされます。
ブリーダーと直接交渉する場合も、保護条例に従って、飼い主として適しているかをしっかりと細かくチェックされます。
ドイツの愛護施設・ティアハイムとは
ドイツのペット事情を語るうえで外すことのできないのが、動物愛護施設ティアハイムの存在です。日本で言えば、保健所に似ていますが、その成り立ちや仕事の内容はまったく異なります。
例えば、ベルリンにあるティアハイムベルリンは、自然に囲まれた広大な敷地に、年間約15,000匹の動物たちが収容されます。建物は犬や猫の棟に分かれ、犬には1匹につき一部屋が与えられるなど、動物が快適に過ごすことができます。
例えば、ベルリンにあるティアハイムベルリンは、自然に囲まれた広大な敷地に、年間約15,000匹の動物たちが収容されます。建物は犬や猫の棟に分かれ、犬には1匹につき一部屋が与えられるなど、動物が快適に過ごすことができます。
歴史的背景
ドイツには、およそ1000軒のティアハイムがあり、ほとんどの街に一つ以上のティアハイムがあるという状況です。
ティアハイムの原型の施設が設立されたのは1839年です。その後、同様の施設が設立され、1870年にはドイツ国内に約200軒のティアハイムが存在しました。
これほどの長い歴史があるティアハイムは、ドイツ人に当たり前の存在として根付いています。
ティアハイムの原型の施設が設立されたのは1839年です。その後、同様の施設が設立され、1870年にはドイツ国内に約200軒のティアハイムが存在しました。
これほどの長い歴史があるティアハイムは、ドイツ人に当たり前の存在として根付いています。
ティアハイムの主な役割3つ
ドイツの国民に広く根付いているティアハイムですが、同じく動物を収容する日本の保健所とは異なり、その仕事は多岐にわたります。
ティアハイムでは、多くの従業員とそれ以上のボランティアスタッフが動物たちの世話をしています。動物愛護精神が強いドイツでは、動物が快適に過ごせるように最善の処置がされています。
ティアハイムの役割について見ていきましょう。
ティアハイムでは、多くの従業員とそれ以上のボランティアスタッフが動物たちの世話をしています。動物愛護精神が強いドイツでは、動物が快適に過ごせるように最善の処置がされています。
ティアハイムの役割について見ていきましょう。
ティアハイムの主な役割1:動物の保護と収容
ドイツでは、迷い犬や捨てられた猫などを見つけると、ティアハイムに通報し、それらの動物はティアハイムで保護されます。
犬や猫は一匹につき一部屋が与えられるなど、ペットホテルのような整った環境が用意されています。しかも、各々に名前、性格、保護された理由などが管理されており、新しい飼い主に譲り受けられるために、しっかりと飼育されます。
犬や猫は一匹につき一部屋が与えられるなど、ペットホテルのような整った環境が用意されています。しかも、各々に名前、性格、保護された理由などが管理されており、新しい飼い主に譲り受けられるために、しっかりと飼育されます。
ティアハイムの主な役割2:動物の仲介と譲渡
ドイツでは、犬や猫を飼いたい人の約9割がティアハイムを利用してペットを探します。それだけ、ティアハイムはドイツ人から信頼されていることを表しています。
ただし、ティアハイムが犬や猫を仲介したり譲渡する場合も、飼い主として適していることを厳しく確認されます。
ただし、ティアハイムが犬や猫を仲介したり譲渡する場合も、飼い主として適していることを厳しく確認されます。
ティアハイムの主な役割3:動物の治療やトレーニング
ティアハイムの施設内には専門の病院があり、ケガや病気の治療が行われています。
また、新しい飼い主に譲渡できるよう、新しい生活になじめるよう、トレーニングもされます。飼い主になる条件も厳しければ、動物のしつけにも厳しいのがドイツという国の愛護精神です。
また、新しい飼い主に譲渡できるよう、新しい生活になじめるよう、トレーニングもされます。飼い主になる条件も厳しければ、動物のしつけにも厳しいのがドイツという国の愛護精神です。
日本にある施設との違い3つ
日本では悪質なブリーダーによる無計画な繁殖や売れ残った行き場のないペットの扱いが、問題視されています。現在も、年に10万匹以上の犬や猫が殺処分されていますが、法整備などはなかなか進まないのが現状です。
一方、欧州の中でもペット先進国であるドイツでは、ティアハイムが犬や猫を保護し、適切に収容しています。
ここからは、日本の施設との違いに注目していきます。
一方、欧州の中でもペット先進国であるドイツでは、ティアハイムが犬や猫を保護し、適切に収容しています。
ここからは、日本の施設との違いに注目していきます。
日本にある施設との違い3つ
- 民間の施設として運営されている
- スタッフが公務員ではない
- 殺処分がない
日本にある施設との違い1:民間の施設として運営されている
ティアハイムは民間経営であり、動物を預ける際に払う費用やイベントの収益、会員の会費、寄付などで運営されています。
ティアハイムを運営するのは、動物愛護協会である場合がほとんどですが、個人経営のティアハイムもあります。また、職員のほかに、多くのボランティアに手伝ってもらうことで、経営が成り立っています。
ティアハイムを運営するのは、動物愛護協会である場合がほとんどですが、個人経営のティアハイムもあります。また、職員のほかに、多くのボランティアに手伝ってもらうことで、経営が成り立っています。
初回公開日:2019年08月07日
記載されている内容は2019年08月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。