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ライオンの生態|オスとメスの体の大きさや食事をする順番も解説

更新日:2024年02月29日

「百獣の王」と呼ばれるライオンですが、皆さんはその強さについてどんなことをご存知でしょうか?本記事では強さの特徴の他に種類、群れなどいろいろなライオンの生態について解説します。ライオンや動物に関心があれば、是非チェックしてみて下さい。

ライオンの生態|オスとメスの体の大きさや食事をする順番も解説
狩りをするのは、ほとんどメスです。オスは、敵から群れや縄張りを守ったり、群れを乗っ取りにきた他のオスと闘ったりします。

狩りは、主に涼しくなる夕方から夜に行い、大型の草食動物などを襲います。百獣の王といっても、一頭で大型動物を仕留めるのは困難なため、効率よく獲物を捕えられるよう、メスたちが連携して扇状に広がって、取り囲むように襲い掛かります。

走行速度は58kmにも達するといわれます。狩りの際には、後ろ足よりも太く力強い前足で抑え込んだり、首や背中の骨を折ったりして相手を動けなくした後に、鋭い牙で頸動脈を噛み切って仕留めます。

ライオンの耳の裏にある白い斑紋は、「虎耳状斑」と呼ばれています。この虎耳状斑は、狩り際に仲間とのコミュニケーションで使用されていると考えられています。

ライオンの狩りは、粘り強く、時には2~3時間追跡して獲物を仕留めることもあるのが特徴です。獲物が多いと20時間程休みますが、少ない際には1日中でも活動します。

他の肉食動物との獲物の争いも熾烈です。他の動物の獲物を奪うこともあれば、逆にハイエナなどに獲物を奪われてしまうこともあるのです。

食事をする順番

ライオンは食事にも特徴的な生態が見られますが、それは食べる順序に表れています。

最初に食べるのはオスの親で、オス親が満腹になって獲物が余っていれば、次にメス親が食べます。メス親にも順位があり、強い者ほど多く食べることができます。最後に、子供たちが残り物を食べるというのがライオンの中での決まりと言えるでしょう。

元々の獲物が小さければ、子供たちにまで食べる分が回ってこないこともあり、子供のライオンが飢え死にすることは稀ではありません。

ライオンの親は、このようにして子供たちに「狩りの重要さ」や「生きていくことの厳しさ」を教えていきます。

普段ゴロゴロと休んでいるようなオス親が優先して食べられるのは、体力を蓄えて外敵から群れを守るなど、いざという時に戦えるようにするためです。

オス親には顔に多くの傷があるものもおり、これまで幾度となく闘って生き抜いてきたことが窺えます。

好きな食べ物

ライオンが獲物とするのは、主に体重にして50~500kg程の大型の草食動物です。具体的にはスイギュウやシマウマ、シカ、イノシシ、レイヨウ、ヌー、インパラなどがいます。

また、ゾウやキリンなど自分より大きい動物を襲うこともあります。他にも、爬虫類、ウサギやネズミなどの小動物や鳥類、魚類と捕食対象は幅広いのもライオンの特徴です。

飼育下での食生活については、動物園で馬肉、鶏頭、鶏肉などが与えられています。

この場合、食事は毎日ではなく、動物園によって頻度は異なり、ある動物園では1日にオスに4~5kgの肉を、メスに3~4kgの肉を週2日与えていますが、食事が週4日の動物園もあります。

これは、野生の動物が一度狩りに成功してから、次の狩りまで期間が空くことに倣ったもので、飼育下でも同様の環境にして体重管理をしているのです。

メスライオンの子育てのやり方

妊娠・出産に関する生態として、ライオンの性成熟の年齢はメスが4~48か月、オスが42~48か月です。繁殖期は決まっておらず、交尾は15分ごとに行なわれるものが1週間も続きます。

妊娠期間は約100日で、1回の出産で、1~4頭の子どもを産みます。妊娠したメスは群れを離れて1頭だけで出産し、そのまま数か月間、母親のみで子育てを行います。

群れに戻るのは、子どもが群れの生活になじめるくらいに成長してからです。群れのメスたちは血縁関係にあり、同じ時期に出産します。

そして、自分の子に限らず他の子にも乳を与えたり、親が狩りに行っている間に別のメスが面倒をみたりなど協力し合って子育てするのも特徴です。

それでも、飢え死にしたり群れを乗っ取った他のオスライオンに殺されたりなどするため、子どもの生存率は低く、2歳以上まで生きていられるのは全体の2割程となります。

オスライオンは3歳になると群れから独立

オスライオンは、3歳になると突如群れから追い出されます。その後、単独、または一緒に育った兄弟たちと数年放浪します。この放浪ライオンは「ノマド」と呼ばれています。

ノマドの生活は過酷です。それまでメス親が食べ物を手に入れてくれていましたが、これからは自分たちで獲物を捕らえなくてはいけなくなります。多くのノマドが餓死する中、何年も狩りをして生き抜くことで力をつけていきます。

ノマドは6、7歳になると自分たちの群れを作るため活動を始めます。群れをつくる方法は、すでに出来上がっている群れを乗っ取ることです。ノマドは、目をつけた群れのボスに闘いを挑みます。

強いボスであれば群れを守ることもできますが、年老いたり弱くなったりしたボスは、若いライオンに負けてしまいます。こうして新しいボスが君臨します。負けたボスは群れを追い出され、多くが野垂れ死にします。

しかし、ノマドも負ければ放浪生活を余儀なくされるのです。

そして、厳しいノマドの生活を生き延びて群れを獲得しても、新しい若いオスに群れを奪われるかもしれないという過酷な運命にあるのです。

ライオンの爪の研ぎ方

人間同様、ライオンの爪も伸び続けるため、爪研ぎが必要です。実際、爪が伸びすぎて肉球に刺さってしまった例もあります。

ライオンは、木などで爪とぎをしますが、爪を木の皮にひっかけることで古いのを剝がし、新しい爪を出します。

動物園では、爪研ぎ用に木が用意されていますが、ライオンはあまり頻繁には爪とぎしないため、見られた際はラッキーだと言われています。

爪が伸びすぎた際に動物園では、はライオンに麻酔をかけて剪定バサミなどで爪切りをすることもあります。

ちなみに、普段はライオンの爪は出ておらず見えません。同じネコ科のネコも普段は爪をしまって生活しています。狩りで力を入れた時や走る時、爪研ぎの際などに爪を出すようになっています。

プライドと呼ばれる群れを形成

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初回公開日:2022年11月15日

記載されている内容は2022年11月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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