猫の足跡と犬の足跡の違いとは？猫の肉球の特徴と役割を徹底解説

猫の足跡の特徴その2です。それは、犬と比べて全体的に丸みがあることです。

犬の肉球は全体を線で結ぶと三角形に近い形になります。猫は肉球全体を線で結ぶと丸に近い形になります。

猫の肉球が全体的に丸いのは、狩りをする際にさまざまな方向に方向転換できるようにするためです。

狩りの際に獲物が逃げるのについていけるようにするために、どの方向でも方向転換しやすいように猫の肉球は全体的に丸い形をしています。

ネコ科の動物が一瞬にして獲物を仕留めるのに対して、犬は臭いを頼りに長距離を移動して餌を獲得するという狩りを行ないます。

猫の足跡の特徴その3です。それは、肉球の間隔が広いことです。

犬は肉球一つ一つが大きく間隔が狭いです。これにより、地面からの衝撃を効率よく吸収できるようになっています。対して猫は肉球の間隔が広いことが特徴です。

これは、肉球を開いたり閉じたりできるようにするためです。開閉が自由に行えることにより、狩りで獲物にとびかかった時に離さないように押さえることができます。

犬の主な武器は牙ですが、猫は牙と爪を使います。爪を立てた状態で肉球の開閉を行うことで獲物を押さえています。このため、猫の肉球の間隔は広いです。

猫の足跡の特徴その4です。それは、足跡が一直線であることです。

猫は高いところが好きな動物です。木の上や柵の上など細い場所を器用に歩いている姿を見たことがある方は多いでしょう。

猫はもともと木に登ることが多い動物です。このため、細い場所でもバランスを崩さずに歩けるように進化した結果、足跡が一直線になったのでしょう。

また、狩りの際に足跡で見つかってしまうことを防ぐ面でも、足跡が直線状の方が都合がよかった可能性もあります。

猫の足跡の特徴その5です。それは、汗で湿っていることです。

犬の肉球はざらざらしていることによりグリップ力を得ていました。猫は汗で湿らせることでグリップ力を得ています。

両者で得意な場面が異なります。フローリングなどつるつるしている床だと犬の肉球だと滑りますが、猫は滑ることなく走ることが可能です。

砂地の場合は、犬のざらざらした肉球と爪が効果的で猫よりも高い運動能力を発揮することが予想できます。

猫の肉球の役割は4つあります。

猫を飼っている方は、いつの間にか猫が自分のそばにいてびっくりした経験をお持ちの方は多いでしょう。

実はそれも猫の肉球があるからこそできることです。私たちの気付かないところで猫の肉球はその役割をしっかりと果たしています。

肉球の役割を知ると猫と一緒に生活することがより一層楽しくなるでしょう。

肉球の役割その1です。それは、獲物に近づくとき足跡を消すことです。

犬のように固い肉球だと足跡が残ってしまい、獲物にさとられてしまう可能性が高くなります。しかし、犬は単独ではなく群れでかつ、長期戦で狩りを行うことが多いため足跡を残さないように工夫する必要がありません。

対して猫は単独で狩りをする習性があります。足跡を残してしまうと獲物を捕まえられなくなる可能性が高くなります。このため、猫の肉球は犬と比べ柔らかく足跡が残りにくくなっています。

肉球の役割その2です。それは、衝撃をやわらげるためのクッションになることです。

この点は犬と同様です。犬が広い面積の肉球で衝撃を受けるのに対して、猫は面積は狭いが厚みのある肉球で衝撃を吸収します。

猫は高いところに登ることが多く、ジャンプ力も犬よりあります。このため、面積を広くするより厚みを増したほうが衝撃の吸収に効果的だったのでしょう。

衝撃をやわらげるという点では犬と猫は同じですが、それぞれ適している場面が違います。

肉球の役割その3です。それは、汗をかく場所ということです。

猫が汗をかける場所は肉球と鼻です。しかし、猫の汗は人と違い体温調節のためではありません。特に肉球から出る汗は、肉球の滑り止めとしての機能と自分のにおいを付けるための機能があります。

猫の体温調節はグルーミングによって行われています。グルーミングの際に被毛につく唾液が蒸発する際の気化熱を利用して体温調節を行っています。

猫の健康のために、普段から肉球が異常に湿っていないか確認するようにしましょう。

肉球の役割その4です。それは、物を握るということです。

猫の肉球の5つの特徴の項目でも触れましたが、猫の手は開閉が自由にできます。おもちゃで遊んだ時の猫の手をよく見てみると、おもちゃに飛びついてくるときは肉球を丸めて握りこむようにしています。

また、猫が肉球をグー、パーと開いたり閉じたり交互に繰り返すことがあります。これは、母猫に母乳を求める仕草の名残です。つまり甘えたい気持ちの表れです。