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猫の目にはどのように見えているのか?|視力、色覚の見え方

更新日:2023年10月10日

「猫に色覚はあるのか?」を中心に、猫の視力や、視野の広さ、動体視力や暗視野での見え方、ピントの合い具合などを解説しています。また、猫の好きな色や苦手な色、見えない色など、猫との生活をもっと楽しくするための「猫の豆知識」をお届けします。

猫の目にはどのように見えているのか?|視力、色覚の見え方

猫に色覚はあるのか?

いつも傍らにいて心を和ませてくれる猫たちは、現代の私たちにとってかけがえのない存在となっています。

そんな愛しい猫たちにあなたがおもちゃを選ぶ時、「どの色が一番喜んでくれるのだろうか」と悩んだり、また「そもそも猫に色は識別できるのだろうか」と考えたりしたことはありませんか?

近年の研究で、猫にも色覚があるということがわかっています。しかし猫が見ている色の世界は、我々ヒトが見ている色とは少し違っているそうです。

今回はそんな猫の色覚について見ていきましょう。

猫は色を識別できるのか?

猫にも色を識別する色覚があり、複数の色を見分けることができるといわれています。

しかし現在では、猫には見える色と見えない色があり、ヒトと同じように世界が見えているわけではないということも知られています。

それでは、一体どのような色が猫には見えるのでしょうか。また猫が好きな色や嫌いな色はあるのでしょうか。

猫が見える色

猫は現在、青・黄に加えて緑の波長帯の色も識別できているのではないかといわれています。

古くは、猫は「白黒の世界(モノクロ)」で世界を見ていると思われていました。

しかしその後、「二色型色覚」を持っているという説が一般的になり、長く支持されてきました。

2色型色覚とは、人間でいうと1型2色覚(赤緑色盲)のある人の見え方に近く、青と黄色が見分けやすい色となります。

猫が3色型色覚を持っているのではないかといわれだしたのは、今世紀に入ってからです。

また、猫はさらに、紫外線領域の視覚をも持っているのではないかという説もあります。多くの鳥の目は、紫外線を感知する錐体細胞をもつ4色型色覚ですが、猫が紫外線領域の光を何のために感知しているのかは解明されていません。

猫が見えない色

猫もヒトと同じく、3種類の錐体細胞があるらしいとされていますが、猫に見えている世界も、ヒトと同じような色の構成になっているのでしょうか。

実は、猫は赤色を見分けることが困難だとされています。

ネコの目は赤色の波長域を感じることが困難で、赤とグレーが同じような色に見えていると推測されています。そのため、猫にとって、赤い色のおもちゃや食べものはあまり興味をそそるものではない可能性があります。

猫が好きな色

それでは、ねこの目にはどのような色が好ましく映っているのでしょうか。

猫の色覚面から考えると、黄色や青といった色がより強くアピールしている可能性は高いでしょう。

しかし、識別しやすい色が必ずしも好きとは限らず、そこは人間と同じく、生活環境や種類も含めて個体差もあるのではないかと考えられます。

身近なところでは、青い色が好きな猫の話はよく聞かれます。また、赤色が見えないとされている猫としては少し不思議な話ですが、ネット上では「ピンクが好き」というのも、たびたび目にする話題です。

猫が嫌いな色

猫が嫌う色、苦手な色に関しては定説的に語られている色があります。

猫は黒色、特にエナメルなどのように光沢のある黒が苦手だとされています。

猫にとって、黒色の認識、識別がしやすいためではないかといわれていますが、ハッキリとしたことは分かっていません。

しかし、実際に猫が嫌がるという話も多いため、真っ黒な家具やテカリのある黒い服は避けてあげるほうが無難でしょう。

猫の色覚について知ろう

上の動画は、同じ景色をを目の前にした時に、人と猫の見え方の違いを紹介してある1分ほどの短い動画で、使われている画像の制作者は、アーティストのNickolay Lammという方です。

画像では、猫の視力、視野の広さ、ピントの調整能力の及ぶ範囲、また暗視能力などについての再現がなされています。

猫の目を解剖学的にみると、光を感知する錐体細胞が人の6倍、色を感知するかん体細胞が1/6となっています。そんな猫の視界や色覚を直感的に感じることができる動画です。

猫の世界が気になる方はぜひ一度ご覧になってみてください。
次のページ:色覚を知って飼い猫にとって過ごしやすい環境を目指そう

初回公開日:2019年08月06日

記載されている内容は2019年08月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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