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ベンガルヤマネコはペットにできる?特徴や生息地もあわせて紹介

更新日:2024年02月01日

ベンガルヤマネコという動物をご存じでしょうか。本記事では、ベンガルヤマネコの生態や亜種について、ペットとして飼育できるか、どこに行けば見ることができるかなどを紹介しています。ベンガルヤマネコについて詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてください。

ベンガルヤマネコはペットにできる?特徴や生息地もあわせて紹介
「ペットを飼いたいけど、どんなペットがいいかなあ」
「ベンガルヤマネコをペットとして飼うことはできるの?」
「どこに行ったらベンガルヤマネコを見られるの?」
など、何か動物をペットとして迎えたいと考えて、「ベンガルヤマネコ」を飼いたいと思っている人はいませんか。

残念ながら、ベンガルヤマネコは絶滅危惧種に指定されているため、ペットとして飼うことはできません。

それでも、「ベンガルヤマネコについて知りたい」という方のために、本記事ではベンガルヤマネコの生態をはじめ、ペットショップで見かけるベンガルとの違いやベンガルヤマネコを見られる場所を紹介しています。

この記事を読むことで、今までベンガルヤマネコを知らなかった方も、詳しい生態を把握できるでしょう。

ベンガルヤマネコについて知りたい、見に行きたいという方は、ぜひこの記事をチェックしてください。

ベンガルヤマネコとはどんな動物?



ベンガルヤマネコとは、哺乳綱食肉目(ネコ目)ネコ科ベンガルヤマネコ属に分類される肉食動物です。学名は「Prionailurus bengalensis(Felis bengalensis)」、英名は「Leopard Cat」と言います。

ベンガルヤマネコは、ワシントン条約(CITES) によって保護されており、1977年にネコ科単位でワシントン条約付属書Ⅱへ、1995年に基亜種のインド・タイ・バングラディシュ個体群がワシントン条約付属書に掲載されています。

一見、家庭でペットとして飼われているイエネコのようですが、イエネコと比べ足がやや長く、体長の半分ほどの長さの尾を持っています。

毛は短く、必ず縦に並んでいる黒や褐色の斑点模様があるのが特徴で、背には黄褐色や銀白色、腹部には白っぽい毛色を持つ、ネコ科の中でも美しい動物です。

出典:ワシントン条約(CITES)|経済産業省
参照:https://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/02_exandim/06_washington/download/fauna_revised_220810.pdf

ベンカルヤマネコの生息地

ベンガルヤマネコは、東アジアや南アジア・東南アジアの広い範囲に分布しています。アフガニスタン・香港を含む中華人民共和国・台湾・大韓民国・朝鮮民主主義人民共和国・インド・ネパール・タイ王国・ミャンマー・インドネシア・日本などが主な生息地です。

多くの亜種に分けられるため、沖縄県西表島に生息するイリオモテヤマネコや、長崎県対馬に生息するツシマヤマネコも、ベンガルヤマネコに含まれます。

主に、針葉林などの森林地帯や、低地から山地の熱帯林および温帯林に生息していますが、環境への適応力が高いことから、人里近くから3,000mほどの高地に姿を見せることもあります。ただし、積雪が10㎝以上あるような地域では見られないでしょう。

また、木登りがうまく、乾燥地より水のある地域を好む反面、泳ぐことは滅多にないというのが通説です。

ベンガルヤマネコの特性

ベンガルヤマネコは、主に夕暮れから明け方まで活動する夜行性ですが、たびたび昼間も活動します。活動しない昼間は、岩穴や木の洞などに潜んでいることが多いでしょう。

一夫多妻で、オスは広い行動範囲を持っていて、その尿でにおいをつけた縄張りの範囲には、一つ以上のメスの行動範囲が含まれています。

繁殖の時期は、生息環境によって変化するとされています。東南アジアなどに分布している個体は1年を通して繁殖が見られますが、北方に分布する個体は1~3月頃に繁殖するため、5月頃が出産時期になるでしょう。

生後間もなくの体重は75~130gで、1週間から10日ほどで目が開きます。また、ひと月ほど巣穴の中で育てられ、7~10か月ほどは親と一緒に暮らしますが、その後独立し、1年半ほどで雌雄ともに完全に性成熟すると言われています。

ベンカルヤマネコの寿命

ベンガルヤマネコの野生の状態においての寿命は、よくわかっていません。

一般的には、ベンガルヤマネコの寿命は4年程度と言われていますが、国内に生息するベンガルヤマネコの亜種イリオモテヤマネコが7~8年程度、ツシマヤマネコが10年程度とされていることから考えると、個体によって寿命はまちまちであると言えるでしょう。

一方、飼育下では19歳がベンガルヤマネコの国内最高齢として記録されています。

令和4年3月に、福岡県の福岡市動物園で飼育されていたベンガルヤマネコが19歳5か月で死亡したほか、それ以前に上野動物園で飼育されていたベンガルヤマネコも、17歳や18歳まで飼育されていた記録があります。

このことから、飼育下での寿命は野生よりはるかに長く、約20年近くと考えられるでしょう。

ベンガルヤマネコの鳴き声

こちらも寿命と同様、はっきりとした報告はありません。一方、人工保育された個体では報告事例が上がっていますが、その報告では、イエネコのように頻繁に鳴くことはないとされています。

人工保育による鳴き声の報告事例では、オスのベンガルヤマネコが発情中に一声鳴いた例が報告されています。

しかし、繁殖期以外は単独で生活しているため、声のコミュニケーションがあまり盛んではなく、鳴いたとしても、オス、メスともに小さな声しか発することはないと考えて良いでしょう。

単独で生活するという特性上、ペットとして飼育されているイエネコのように大きな声で鳴く必要がないため、実際に野生のベンガルヤマネコの鳴き声を聞くことは難しいと言えます。

ベンガルヤマネコの体の特徴

体長35〜60cm程度、尾長18〜40cm程度、体重3〜5kg程度と、ベンガルヤマネコはイエネコと同じくらいの大きさです。

しかし、イエネコと比較するとやや足は長く、尾が体長の半分ほどあり、亜種の中には体長が80cmを超えるものや、体重が7kg近いものもいるとされています。

体に必ず縦に並んでいる黒や褐色の斑点が見られることが特徴で、耳は丸く、後ろ側には「虎耳状斑」と呼ばれる、黒い体毛に覆われた白い斑点があります。

さらに、頬には2本程度の黒帯が見られ、額から肩にかけては4本程度の暗色の縞模様がありますが、背中の途中から斑点模様に変化していくのが分かるでしょう。

ほかにも、胸や前足の内側に斑点のような黒い横縞が見られ、尾の斑点は先に行くほどリング状になっているのも特徴です。

ベンガルヤマネコは何を食べている?

ベンガルヤマネコの主食は、哺乳類や両生類、昆虫類です。ただし、生息環境によって食べるものは異なるため、コウモリや魚、小鳥やウサギなどを食べる個体もいると言われています。

主だって食べているとされるのは、ネズミなどのげっ歯類を含む哺乳類、カエルなどの両生類、ヘビやトカゲなどの爬虫類のほか、昆虫類や甲殻類です。

農村などの人里近くで生息しているベンガルヤマネコについては、家畜を襲って食べるとも言われています。

その他の例として、イリオモテヤマネコの食事については、クマネズミやリュウキュウイノシシの幼獣などの哺乳類、オオクイナやカルガモ、コノハズクなどの鳥類、キシノウエトカゲなどの爬虫類、カエルなどの両生類、マダラコオロギなどの昆虫類やサワガニなどの甲殻類を食べることが突き止められています。

ベンガルとの違い

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初回公開日:2022年09月14日

記載されている内容は2022年09月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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