猫カフェ営業時間の規制が必要な5つに理由|深夜営業での猫のストレス

みなさんは猫カフェに行ったことはあるでしょうか。猫カフェとは普通の飲食店とは違い、お茶やお菓子をいただきながら店内で猫たちと触れ合うことのできるお店のことです。

数年前から猫カフェは空前の大ブームを迎え、猫好きのみならず、猫に特に関心のない一般人にとってもすっかり認識されるようになった存在でもあります。

ブームゆえに猫カフェが続々とオープンし、利益のみを追求して猫に負担をかけてしまっている店舗も少なくないことから、近年ではその営業に関して規制が進みつつあるのもまた事実です。

ここではまず、そんな猫カフェの仕組みや営業形態、そして規制に関する実態などの基本情報についてチェックしていきましょう。

まずは、猫カフェのしくみについて簡単にご紹介します。猫カフェではドリンクなどを注文すれば、思う存分店内で自由にくつろいでいる猫たちと触れ合ったりその可愛さを堪能することができます。

猫カフェ内の猫はオーナーが飼っている猫である場合もあれば、それに加えて里親を探している保護猫などを引き取っている場合もあるでしょう。

後者の場合、行き場がなく殺処分が待ち受けているような保護猫を猫カフェで引き取ることによって、優しく最後まで愛情をもって飼育してくれる里親との出会いをセッティングすることも可能です。

そのため、猫カフェは猫の保護のためにも一役買っていると言えるでしょう。

猫カフェの中には、深夜営業をしている店舗も少なくありません。猫カフェが深夜営業をする理由としてまず挙げられるのが、仕事帰りのサラリーマンやOLをメインの客層としてターゲットにしているということです。

事実、会社帰りに猫カフェに立ち寄る人の割合は高いと言われています。仕事で心も体もくたくたに疲れた状態であっても、猫カフェに来て可愛い猫たちと触れ合うことができれば、一気に疲れも吹っ飛ぶことでしょう。

また、猫は夜行性の生き物なので深夜に営業するのは理に適っているとも言えます。ですが、猫の体調や健康を十分に考えずに利益のみを追求する悪質な猫カフェが続々とオープンしたことから、規制を求める声が徐々に強まっていきました。

数年前、いわば無法状態にあった猫カフェに対して営業時間の規制が行われるようになりました。

規制が行われることになった原因は、猫カフェブームにのって客数を稼ぐために24時間営業し続ける悪質な猫カフェが乱立状態にあったということが挙げられます。

動物愛護の観点から猫カフェの深夜営業が問題視された結果、2012年に動物愛護法が改正され、夜10時以降に営業を行うことが規制されるようになりました。

なお、これと同時に、犬や猫などの動物をペットショップなどで展示する際には、適切な睡眠時間を確保し健康面での配慮を行う必要性から、夜8時以降の営業が規制されることになっています。

会社帰りに猫カフェに立ち寄り、愛くるしい猫たちと触れ合ってまったりと過ごす時間を楽しみにしていたというビジネスパーソンも少なくないことでしょう。

このような人々にとって、猫カフェの営業時間に規制が設けられたことは残念に感じられるはずです。

しかし、それでもやはり猫カフェの営業時間には規制が必要だと言えるでしょう。ここからは、なぜ猫カフェの営業時間の規制が必要なのか、その理由について解説していきます。

猫カフェの営業時間の規制が必要な理由としてまずご紹介したいのが、猫の休息時間不足という問題です。

猫は夜行性の動物とは言え、昼間も夜間もひっきりなしに猫カフェにお客さんが訪れる状態では、十分に休息や睡眠をとることができなくなってしまいます。

また、残念ながら猫カフェに来るお客さんは必ずしもマナーをきちんと守ってくれる人ばかりではなく、中には眠っている猫を無理やり起こして抱っこしたりするお客さんもいるのもまた事実です。

こうなると、猫たちは心身ともにストレスを溜めこみ、中には人間を嫌いになってしまう子もいるかもしれません。

不適切な生活のサイクルを強いられてしまうというのも、猫カフェの営業時間を規制する必要性のひとつとして挙げられるでしょう。

動物愛護法の改正によって営業時間が規制される前までは、24時間営業を謳って客数を稼ぎ、猫たちの生活サイクルを完全に無視して営業を行っている猫カフェも少なくありませんでした。

不適切な生活のサイクルを強いられ続けると、猫は当然心身に大きな負担をかかえてしまいます。

猫カフェの営業時間の規制が必要な理由のひとつとして、長時間お客さんと触れ合うのは猫にとってストレスであるということも含まれるでしょう。

猫カフェ側が自由に営業時間を設定できていた以前は、中には利益追求のために長時間営業を行い、猫たちをお客さんと触れ合わせ続けるところもあります。

猫は犬と違い、不特定多数の人から触れられたり構われたりすることにストレスを感じやすいため、ストレス源を取り除くためにも長時間営業の規制が必要となります。

高齢猫ならばよりストレスがかかりやすいからというのも、猫カフェの営業時間に規制が不可欠な理由のひとつに数えられるでしょう。

猫カフェのなかには保護猫として引き取られたシニア猫も少なくありませんが、この場合子猫に比べるとお客さんから触られたり見られることに心身ともに強いストレスを感じやすくなってしまいます。