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地域猫活動で失敗しないためには?理由や目的をしっかり把握しよう

更新日:2024年06月12日

地域で野良猫を減らしていく「地域猫活動」は、独自解釈の活動が増え、各地で失敗があいついだため、かなり悪い印象も持たれています。本来の地域猫活動とはどういうものか、どのように行えば失敗しないのか、また失敗の原因などを紹介します。

地域猫活動で失敗しないためには?理由や目的をしっかり把握しよう

失敗しない地域猫活動の方法1:地域猫活動のグループを作る

最初に協力者をつのってグループを作ります。責任者を立て、活動の役割分担をします。

想定する地区で地域猫活動が可能か、必ず行政機関に相談します。「猫の面倒をみたい」だけでは行政も動けません。適切な運営ができるか慎重に判断されます。行政の承認を得られたら、先に進めます。

自治体によっては、地域猫サポーター制度があるので登録しましょう。動物愛護センターや、猫の問題に詳しいNPO、NGOにも相談します。

失敗しない地域猫活動の方法2:地域猫活動のルールなどを決める

猫の活動時間、頭数や性別を把握し、餌場やトイレの設置場所、餌やりの時間、与える餌の量、清掃、猫の死骸の対応など、管理ルールを決めます。

自治体で地域猫のガイドラインが設定してある場合は、ガイドラインにそったルールを定めましょう。勝手に餌をやる人がいたら、人数や場所も確認します。

猫を元の場所に戻す以上、糞尿被害や食害はすぐには無くなりません。人と猫、他の動物にも配慮したルール作りが大切です。

失敗しない地域猫活動の方法3:地域猫を導入する地域の住民への説明

地域猫活動の導入前に、住民、行政、ボランティアを交えた説明会を開催し、理解と協力を得ます。住民の合意なく進めると確実に失敗します。

地域猫活動は手がかかる上、即効性が無いので、猫をすぐ排除したい人には受け入れにくい方法です。また避妊手術代、餌代など、少なくない出費に抵抗感を示す人もいます。

行政やボランティアにも間に入ってもらい、住民の合意と協力を得られるまで、辛抱強くていねいに説明します。

失敗しない地域猫活動の方法4:地域猫にするために去勢・避妊手術の実施

合意後、地域の野良猫に去勢・避妊手術を実施します。手術に協力してもらう病院を決めて、1匹も残さず捕獲器で捕獲し、手術を受けさせます。

野良猫の避妊手術には補助金が支給されます。役所の担当課で手続きを行いましょう。自治体によって金額や承認される頭数が違うので、前もって確認し予算を立てておきます。

小さすぎる子猫は避妊手術に適さないので、獣医と相談し、譲渡会などでもらい手を探すのも方法の1つです。

失敗しない地域猫活動の方法5:地域猫の管理

避妊手術をすませて元の場所に戻した猫を、地域で管理します。回覧板などを活用し、地域内で情報を共有しましょう。

ルールに基づく餌やり、排泄場所の管理や近隣の清掃はもちろん、猫の害を受けた人には行政やボランティアのサポートを受けながら対応します。

捨て猫を防ぎ、避妊手術をしていない猫を見つけたら、ただちにTNRを行います。動物病院や行政、各団体を通じて里親探しも検討しながら、猫の数を減らしていきます。

地域猫活動が失敗する理由とは?

地域猫活動の一番の失敗要因は、人間関係と費用です。常に正しい知識と情報を集め、問題を把握し、失敗の要因を除いていく必要があります。

住民の合意を得ずに進めてトラブルを起こせば、地域猫活動への信頼を低下させ、猫も救われなくなります。

マナー無視で餌をやる人が、ネット上で「餌やりババア」「愛誤」と罵倒されているように、愛護感情をふりかざして周囲の意見をないがしろにする態度は、同意も協力もしてもらえません。

地域猫活動が失敗する理由1:住民間の地域猫に対する温度差

住民の認知と合意が前提の地域猫活動は、地域住民の温度差が1番のハードルです。たとえ猫が好きでも、目の前で起こる猫の被害に苦しんでいる人が、即効性のある解決法を求めるのは当然です。

活動には避妊手術代や餌代など、費用もかかります。地域の協力が必須ですが、猫嫌いの人に納得してお金を出してもらうのは難しいことです。

猫好きな人は感情を、猫嫌いな人は苦情を、一方的に主張せず、話し合いを重ねないと失敗します。

地域猫活動が失敗する理由2:餌やりや避妊・去勢を徹底管理しないと却って猫が増えてしまう

猫に不妊手術をしても、頭数と餌やりの管理を怠ると、逆に野良猫が増えて失敗に終わります。

避妊していない猫が少しでもいると、そこから繁殖します。活動につけこんで、猫を捨てに来る人間も少なくありません。

また、マナー無視の餌やりをする人が現れると、再び環境を悪化させるだけでなく、他地区から猫が入る可能性が生じます。

猫が増えると避妊手術代が高額になり、手術代が捻出できなくなって、増加を止められなくなります。

地域猫活動が失敗する理由3:1代の地域猫につき、5年近く見守らなければならない

避妊手術を施した猫は、自然死するまで3~5年は見守り続けます。長期間にわたる活動は、なし崩しに失敗する危険があります。

毎日餌やりと片付け、糞尿の清掃を続けるのは、忍耐と努力が必要です。活動が一部の人に押しつけられると、大きな負担になります。

捨て猫を阻止できず猫が増えれば、最初からやり直しになり、活動が終わらなくなります。最後の1匹がいなくなる日まで責任を持てないなら、活動は失敗です。

地域猫活動を失敗させないためには、徹底した管理や運営が必須

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初回公開日:2019年08月30日

記載されている内容は2019年08月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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