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イリオモテヤマネコが絶滅危惧種に?その原因と保護活動を紹介

更新日:2023年12月19日

西表島だけに生息するイリオモテヤマネコが、現在絶滅危惧種に指定されていることはご存知でしょうか。こちらの記事では生態や特徴、何故絶滅危惧種に指定されてしまったのかご紹介しています。イリオモテヤマネコを知り、守るために、私たちにできることを考えましょう。

イリオモテヤマネコが絶滅危惧種に?その原因と保護活動を紹介

絶滅危惧種イリオモテヤマネコはどんな猫か

イリオモテヤマネコとは、1965年に西表島で発見されたネコ科の動物です。ベンガルヤマネコの亜種ですが、生息しているのは日本の西表島だけで、国の天然記念物に指定されています。

現在、イリオモテヤマネコの生息数は100頭前後で、環境省レッドリスト絶滅危惧種に指定されています。

この100頭という数は種の存続が可能なギリギリの境界のため、これ以上数を減らさないように保護活動が行われています。

絶滅危惧種イリオモテヤマネコの生態1:種類

イリオモテヤマネコは、ネコ科ベンガルヤマネコ属に分類されています。発見された1965年当時は日本哺乳動物学会により、新属・新種と発表されました。

しかし現在ではDNA鑑定により、東南アジアからシベリアまで分布している「ベンガルヤマネコ」の亜種とみられています。

漢字では「西表山猫」、英語では「Prionailurus bengalensis iriomotensis」です。

絶滅危惧種イリオモテヤマネコの生態2:特徴

イリオモテヤマネコの特徴は、イエネコよりも少し大きいことです。体長はオスが約60センチ、メスは約55センチで、体重はオスが約5kg、メスが3.5kgほどです。

イエネコとの外見的な違いは、頭部が細長く鼻鏡が大きいことです。額に縦縞があり、目の周りは白くアイラインが入っています。耳はイエネコのように尖っておらず先端が丸くなっており、裏の一部が白く、房毛がありません。

手足は短くずんぐりしており尾が太く、イエネコに比べると剛毛です。毛色は灰褐色で、全身にピューマのような斑点があります。

絶滅危惧種イリオモテヤマネコの生態3:生存数

絶滅危惧種に指定されているイリオモテヤマネコの現在の生息数は、100頭前後です。

西表島でしか生息していないことや、個体数が減少を続けているため、絶滅危惧種に指定されています。

環境省のレッドリストカテゴリーで「絶滅危惧IA類」は、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い」ランクです。

動物園で飼育されていないため、現在西表島で生息しているイリオモテヤマネコを保護しないと、いなくなってしまいます。

絶滅危惧種イリオモテヤマネコの生態4:分布状況

絶滅危惧種に指定されているイリオモテヤマネコの生息地は、日本の西表島のみです。西表島の中でも、イリオモテヤマネコの生息地は沿岸の低地部が適しているとされていました。

しかし2002年の調査により、西表島内陸の山地でも、環境によっては生息密度が高い場所があることがわかりました。

山地に一時的に滞在するだけでなく、定住しているイリオモテヤマネコも見つかり、適した環境であれば低地部と同じく繁殖ができる地域があることが判明しました。

イリオモテヤマネコが絶滅危惧種になった理由

日本の西表島にしか生息しておらず、天然記念物に指定されているイリオモテヤマネコが、なぜ絶滅危惧種に指定されてしまったのでしょうか。

発見された当時から個体数が多くはなかったうえに、生息地の西表島は東京23区の広さの2分の1にも満たない大きさです。イリオモテヤマネコはこの小さい島の、食物連鎖の頂点にいます。島の環境や生態系に変化があれば、イリオモテヤマネコはいなくなってしまいます。

それを踏まえて、イリオモテヤマネコが絶滅危惧種になってしまった理由をご説明します。

イリオモテヤマネコが絶滅危惧種になった理由

  • 交通事故
  • 出生数が少ない
  • 生息地の減少
  • 他の猫との競合
  • 感染病

イリオモテヤマネコが絶滅危惧種になった理由1:交通事故

次のページ:絶滅危惧種イリオモテヤマネコの保護活動

初回公開日:2019年08月29日

記載されている内容は2019年08月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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