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イリオモテヤマネコが絶滅危惧種に?その原因と保護活動を紹介

更新日:2023年12月19日

西表島だけに生息するイリオモテヤマネコが、現在絶滅危惧種に指定されていることはご存知でしょうか。こちらの記事では生態や特徴、何故絶滅危惧種に指定されてしまったのかご紹介しています。イリオモテヤマネコを知り、守るために、私たちにできることを考えましょう。

イリオモテヤマネコが絶滅危惧種に?その原因と保護活動を紹介

西表野生生物保護センターの取り組み

1995年、絶滅危惧種に指定されたイリオモテヤマネコなど西表島の希少生物保護活動のために、「西表野生生物保護センター」が設置されました。野生生物に関する調査や研究、交通事故や外来生物への対策に取り組む施設です。

怪我をしたイリオモテヤマネコを保護し、再び外へ返す活動をしています。他に、博物館としての役目もあります。イリオモテヤマネコやリュウキュウイノシシの剥製があったり、絶滅危惧種の生物や西表島独特の生物を見ることもできます。

絶滅危惧種イリオモテヤマネコの研究者の見解

絶滅危惧種に指定されているイリオモテヤマネコについて、研究者の見解をご紹介します。

狭く閉鎖的な西表島の環境で20万年にもわたって生息しているイリオモテヤマネコは、独特の進化を遂げています。

絶滅危惧種に指定されて保護活動が行われているものの、イリオモテヤマネコが今後、例えば1000年後まで生息している確率は低いと予想されています。環境が安定していればあるいは、と考えられていますが、人間による外的要因の変化が大きく難しいとされています。

絶滅危惧種イリオモテヤマネコの研究者の見解1:天災により一気に減る可能性

絶滅危惧種に指定されているイリオモテヤマネコの存続について、研究者は天災により一気に減る可能性があると見ています。

大きい天災により、イリオモテヤマネコの個体数が減ってしまった場合、個体数が元々少ないうえに、1度に出産する数も少ないため、数の回復は難しいでしょう。

小さい西表島の絶妙なバランスの環境で、イリオモテヤマネコは存続してきました。天災により、島の環境が変化しバランスが崩れてしまった場合、住処や食料などの変化でイリオモテヤマネコの数が減る可能性もあります。

絶滅危惧種イリオモテヤマネコの研究者の見解2:配偶者獲得が難しい

絶滅危惧種に指定されているイリオモテヤマネコについて、配偶者取得が難しいという見解があります。

イリオモテヤマネコ自体の数が少ないということは、個体数を増加させるための適齢期の個体の数はさらに少ないということです。

適齢期の個体数が少ない中で、配偶者を取得し、繁殖することは大変困難になっています。

絶滅危惧種イリオモテヤマネコの研究者の見解3:障害のある個体が増えてしまう可能性

絶滅危惧種に指定されているイリオモテヤマネコについて、障害のある個体が増えてしまう可能性があると指摘されています。

イリオモテヤマネコは絶滅危惧種に指定される以前から、元々個体数は多くありませんでした。集団サイズが小さいということは、近親交配が多いということです。遺伝子的多様度が低下し、免疫力や繁殖力が低下してしまいます。

イリオモテヤマネコは近親交配を繰り返して生存してきましたが、前提として「西表島の安定した自然環境」がありました。島の環境が人為的・自然的に関わらず急激に変化してしまうと、多様度がない遺伝子が裏目に出てしまい、障害のある個体の増加につながる可能性があります。

絶滅危惧種イリオモテヤマネコを守るためにできること

絶滅危惧種に指定されてしまったイリオモテヤマネコの数をこれ以上減らさないためには、私たち人間ができることをしていかなければなりません。

現在生息している個体を交通事故や外来生物からの被害から守ることや、今後の存続のために西表島の自然環境が変わることを防ぐ取り組みがされています。

海岸のゴミ拾いをする、イリオモテヤマネコ及び西表島の現状を考え訴えること、保護・保全に取り組んでいる団体に寄付をすることは、個人でもできることです。
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初回公開日:2019年08月29日

記載されている内容は2019年08月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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