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カブトエビの寿命はどれくらい?飼育に必要なものやポイントも紹介

更新日:2024年02月23日

この記事ではカブトエビの特徴や生態、寿命を解説します。これを読めば「飼育セットや田んぼでカブトエビを手に入れたけど長生きしない」といった悩みを解消できます。また、カブトエビを知る一環としてカブトガニとの違いも紹介しています。ぜひ目を通してみてくださいね。

カブトエビの寿命はどれくらい?飼育に必要なものやポイントも紹介
田んぼでよく見られるカブトエビ。また、飼育セットとしても販売されているため、身近な生きもののひとつです。

「子どもが田んぼからカブトエビを持ち帰ってきた」「夏休みの自由研究に飼育セットを買った」という経験がある方も少なくないのではないでしょうか。

とはいえ、カブトエビをどう飼育したらいいのか、飼育したとしてもどれくらい生きるのかなど、気になることは多いですよね。

この記事はカブトエビの飼育に必要なアイテムやポイント、カブトエビの寿命などカブトエビを飼うときに知っておきたい情報をまとめました。

「カブトエビってどんな生きもの?」
「カブトエビを飼育してみたいけど、寿命はどのくらいなんだろう」
「カブトエビを飼うために必要なものやコツはあるのかな?」

この記事を読めば、上記のような悩みは解決します。カブトエビについて詳しく知りたい方は、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。

カブトエビの特徴


カブトエビは名前に「エビ」と入っていますが、海老ではありません。

カブトエビは、鰓脚綱の背甲目・カブトエビ科・カブトエビ属に分類されます。鰓脚綱(さいきゃくこう)あるいはミジンコ網に分類される生きものであり、ミジンコに似ていると言えます。

日本では田んぼに生息していることが多く、田んぼの中にいる動植物の死骸やプランクトン、小型藻類、泥を食べている雑食性です。

カブトエビは石炭紀に出現し、およそ2億年前から現在の姿をしているそうです。そのため「生きた化石」とも呼ばれることがあります。

カブトエビが原始から存在する生きものとわかる特徴に、目が3つあることが挙げられます。カブトエビの大きな2つの目の間に小さな目が1つある様子は「ノープリウス眼」と呼ばれ、原始的な特徴をあらわしているとされています。

体のサイズ

カブトエビの体のサイズは2〜4cmほどに成長します。同じ鰓脚綱に属するミジンコと比べれば、かなり大きく成長することがわかりますね。

カブトエビの頭の形は、カブトガニに似ています。そのため「カブトエビ」という名前を聞いて、カブトガニの姿を思い浮かべる人も多いかもしれません。

また、カブトエビにはたくさんの肢があります。腹部は細長く、そこから2本の細い尾が生えている様子はホウネンエビという生きものに似ています。

ホウネンエビも鰓脚綱に属する小さな生きもので、カブトエビと同じく田んぼに生息しています。

生息地

カブトエビの故郷は、北アメリカの砂漠だと言われています。砂漠で生き延びるため、カブトエビの卵は暑さや寒さ、乾燥に数年間は耐えられるようになっています。このような卵を乾燥卵または耐久卵と呼びます。

カブトエビは、1年のうち11か月を卵の状態で過ごします。カブトエビが田んぼに発生するピークは6月〜7月ですから、残りの期間は卵で過ごしているということになります。

その間、田んぼの状態は深水・中干し・間断かんがい・落水と移り変わります。

深水は水深5〜7cm程度の状態を指します。また、土に亀裂が出るまで干す「中干し」、川から田んぼに水を引く「灌漑(かんがい)」と続き、「落水」では稲刈りの10日前くらいに田んぼから水を抜きます。

1年のなかでもこれだけ水の状態が移り変わる田んぼは、カブトエビの生態に適しているようです。ちなみにカブトエビが発生する6月〜7月の田んぼは浅水と呼ばれ、水深2〜4cmほどの状態です。

繁殖について

カブトエビは6月〜7月に孵化し、この時期に繁殖もします。孵化から10日くらいで産卵をはじめ、1回で産卵する卵の数は1000個ほどです。

カブトエビの成長速度や寿命は水温によって大きく変化します。また、種によっても産卵のタイミングが異なります。

日本には4種のカブトエビが生息しています。アメリカカブトエビ・ヨーロッパカブトエビ・タイリクカブトエビ(アジアカブトエビとされていた種)・シラハマオーストラリアカブトエビです。

水温にもよりますが、孵化から産卵までの期間はタイリクカブトエビ(アジアカブトエビ)が8日間、アメリカカブトエビは10日間、ヨーロッパカブトエビは16日間が目安のようです。

ちなみに、タイリクカブトエビ(アジアカブトエビ)は雌雄が揃わないと繁殖しません。その他の3種は雌雄同体なので、1匹でも繁殖できます。

カブトガニとの違い

「カブトエビ」と「カブトガニ」は名前が似ているのはもちろん、古代から姿を変えていない生きものという共通点もあり、よく間違えられます。とはいえ、両者はまったく違う生きものです。

「カブトガニ」とは、鋏角(きょうかく)亜門のカブトガニ目に属する節足動物をすべて指した名称です。一方、カブトエビは鰓脚綱の背甲目に属していますから、カブトガニとカブトエビでは生きものとしての分類が異なります。

ちなみに、カブトガニは蟹ではありません。カブトガニが属する鋏角亜門は鋏角類とも呼ばれ、クモやサソリなどが分類されています。つまり、カブトガニは蟹よりもクモに似ている生きものです。

カブトエビの寿命はどれくらい?

カブトエビの寿命はどれくらい?飼育に必要なものやポイントも紹介

カブトエビの寿命は1〜2か月です。水温などの環境によって生息期間が変わってきます。カブトエビを長生きさせたい方は、水温や水質管理に気を配るといいかもしれません。

また、カブトガニの寿命を延ばすためには、快適に生息できる飼育環境を整えることも大切です。

市販されているカブトエビの飼育セットはもちろん、別途水槽や水草、土を用意したり、室内でなく外で飼ってみるなど、いろいろな環境を試してみるのも良いでしょう。

カブトエビを飼育するのに必要なもの

カブトエビを飼育するために必要なものを紹介します。カブトエビ自体は田んぼから捕まえてきたり、飼育セットで孵化させて用意しましょう。
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初回公開日:2022年09月27日

記載されている内容は2022年11月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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