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パピーミルとは?その意味やブリーダーとの違いなどについて紹介

更新日:2024年07月19日

パピーミルという言葉をご存知でしょうか。あまり知られていない言葉ではありますが、ペット業界の闇の一つと言われています。そこで今回は、ペットミルの実態や、どのような問題があるのか、パピーミルに加担しない方法についても解説します。ぜひ参考にしてください。

パピーミルとは?その意味やブリーダーとの違いなどについて紹介
パピーミル側としては一番売れやすい子犬の時期に売り出したいので、子犬は早くから親犬や兄弟犬と引き離されます。

子犬は親兄弟と関わり合うことで社会性を身に着けていきます。そういった、社会性を身に着けさせることを社会化と言います。

この社会化が不十分な状態で親兄弟と引き離してしまうと、警戒心がかなり強くなったり、人に噛み付いてしまったりと問題行動が引き起こされる可能性が高まります。

そういった問題行動が多いことで飼うことが困難になり、捨てられてしまう犬も少なくありません。

ブリーダーとパピーミルの違い

では、ブリーダーとパピーミルではなにが違うのでしょうか。

ブリーダーは利益ではなく、犬のことを第一に考えています。流行の犬種になびくことはなく、犬種は1種から数種に限定し、その犬種の特性をよく理解しています。犬種についての勉強も怠りません。

繁殖についても無理にさせることはせず、近親交配が起きないように注意を払っています。繁殖能力がなくなってしまった親犬に対しても愛情を注ぎ、最後まで飼育します。

飼育環境も良好で、親犬、子犬ともに愛情を持って育てられます。

対してパピーミルは、犬種について理解せず、流行っている犬種、売れる犬種を量産します。

前述したとおり、近親交配も気にせず繁殖を行うため、遺伝性の病気が発症しやすく、飼育環境も劣悪、パピーミルにとって犬は利益を出すための道具に過ぎません。

パピーミルに加担しないためのポイント

パピーミルが犬にとっても社会にとっても、問題になることは分かりました。では実際に、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。

私達がパピーミルに加担しないためにも対策が必要です。特にこれから犬を飼う予定の方は目を通しておきましょう。

どこで生まれた子犬なのか聞く

ペットショップのような販売店で犬を購入する場合、その犬がペットショップに来る前はどこにいたのか、どこで生まれたのか、店員に聞いてみましょう。

明確に答えてくれない場合や、はぐらかすような返答が返ってきた場合は要注意です。

犬の来歴がどのようになっているのかはっきりと答えられない場合、パピーミルで生まれオークションにかけられた犬である可能性が高いです。

子犬の年齢を聞く

子犬を購入する場合、年齢も聞く必要があります。

2013年の9月から動物愛護法が改正され、生まれてから56日を経たない子犬の販売や展示、引き渡しが禁止されています。

56日より若い子犬を販売しているショップは法律が守られておらず、悪質なショップと言えます。パピーミルとも繋がりがあるショップの可能性が高いです。

また、小さい頃に親兄弟から引き離されてしまった子犬は社会化ができていないので、問題行動が現れ、しつけが難しくなる可能性も上がります。

出典:動物の愛護及び管理に関する法律が改正されました〈動物取扱業者編〉|環境省
参照:https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2508a/full.pdf

断尾されていないか見る

断尾というのは、生まれて間もない子犬のしっぽを切り落とすことです。昔は人と協力して狩猟を行っていた犬が、怪我をしないように切られていました。

ですが現在では、見た目を良くするため、あるいは犬種らしさを出すためという理由で切られています。こういった理由だけで断尾されている子犬は、パピーミルで生まれた子犬である可能性が高いです。

ちなみにヨーロッパを始め、多くの国が断尾は虐待として禁止していますが、日本では禁止されていません。

ペットショップでの購入を控える

悪質なショップでの購入を控えるというのも、パピーミルに加担しない方法の一つです。

犬を迎える方法はペットショップだけではありません。ブリーダでの購入や、保健所などの保護犬を引き取るのもよいでしょう。

ブリーダーから購入する場合、その犬種の特性について詳しい話を聞くことができます。子犬も健康的で社会化もできているので、しつけもしやすいでしょう。

保健所には、捨てられてしまった犬やパピーミルなどの悪質業者から引き取られた犬もいます。悪質なショップで購入する前に、保護犬を引き取るという選択肢も考えてみるとよいでしょう。

パピーミルのことについて知ろう

外国では日本のペットショップのように犬猫の生体販売を行っているところは少なく、動物愛護が進んでいる国が多いです。

ペットを悪質業者や動物虐待をする飼い主から守るためにアニマルポリスという、ペットのための警察のような機関も国によっては存在します。

日本で動物愛護が浸透するにはまだ少し時間がかかるでしょう。ですが、こうしたペット業界の闇について知ることは大切なことです。

不幸なペットを増やさないためにも、ペットについて正しく学びましょう。
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初回公開日:2022年08月29日

記載されている内容は2022年08月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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