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キジは日本で飼育することができるのか?特徴や必要な許可について紹介

更新日:2024年03月01日

キジを個人で飼育することができるのかどうか、気になっている人もいるのではないでしょうか。この記事では、日本でキジを飼育することができるのかどうかについて解説するに加えて、キジの特徴も紹介しています。キジや生き物に興味のある人は、ぜひ参考にしてみてください。

キジは日本で飼育することができるのか?特徴や必要な許可について紹介
「キジを個人で飼育することはできる?」
「そもそも、キジってどんな生き物?」
「キジを保護しなければならなくなったときは、どうしたらいいの?」
キジは日本の国鳥にも指定されている鳥ですが、そんなキジについてこのような疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。

本記事では、日本でキジを飼育することができるのかどうかについて解説するとともに、キジの生息地や性格など生き物としての特徴や保護する場合に注意したい点などについて紹介しています。

この記事を読むことで、キジの飼育について理解することができるうえに、キジについての知識や理解が深まり、キジに対して今まで疑問に感じていたことが解消されることでしょう。

キジや生き物に興味のある人は、この記事をぜひ参考にしてみてください。

キジを飼育するには許可が必要

キジは日本で飼育することができるのか?特徴や必要な許可について紹介
キジをペットとして飼育してみたいと思っている人もいるかもしれませんが、そもそもキジを飼育することはできるのでしょうか。

日本には、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」という国で定められた法律があります。その法律によると、研究としての目的、あるいは保護や管理の目的において、特別な許可を受けることができればキジを飼育することができます。

登録を申請する相手は、環境大臣もしくは都道県知事となります。いくつかの場合によって、申請の対象が環境大臣と都道府県知事に分かれています。

各自治体にも野鳥に関する対策が明記されています。例えば、千葉県では野鳥を愛玩目的で飼育することは許可されていません。捕獲の許可を受け、市町村で登録がされた場合のみ飼育することができます。

出典・参照:鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律 | e-Gov法令検索

出典・参照: 野鳥は捕まえたり飼ったりできません。|千葉県

日本にいるキジの特徴

キジを飼育するためには特別な許可が必要であることをご説明しました。

そんなキジですが、どんな生き物なのでしょうか。以下では、日本に生息しているキジの特徴について紹介します。
  • キジの生息地について
  • キジの性格について
  • キジの繁殖期の行動について
  • キジの子育てについて
  • キジの鳴き声について
  • 野生のキジと飼育下のキジの食べ物について
  • キジは飛ぶのが得意ではない

キジの生息地について

キジは本州、四国、九州に広く生息しています。ただし、北海道や本州の中でも対馬などの離島には分布していません。

日本のキジには4種類の亜種がいます。東北地方に生息するキタキジ、本州・四国に生息するトウカイキジ、紀伊半島などに生息するシマキジ、吸収に生息するキュウシュウキジの4種です。

そのほか、人為的な放鳥などにより野生下で繁殖したものもあります。そのような影響から亜種間の交配が進み、亜種同士の差がわかりにくくなりつつあるというのが日本にいるキジの現状です。

キジの性格について

キジは警戒心が強く、臆病な性格をしています。キジの体長は60~90cmほどで、野生ではタヌキやキツネなどの哺乳類やヘビ、キジよりも大型の鳥類であるタカやワシなど天敵も多く、そういった意味では警戒心が強くなるのも当たり前のことでしょう。

「焼け野の雉、夜の鶴(やけののきぎす、よるのつる)」ということわざをご存知でしょうか。このことわざは、親が子を想う深い愛情を表しています。「雉」とは、キジのことです。キジのメスはその様子がことわざになるほどの強い母性を持っていることで知られています。

キジの繁殖期の行動について

キジの繁殖期は4~7月頃で、メスが複数のオスのなわばりを順々に回り、メスはそのうちの気に入ったオスと交尾を行うという習性があります。巣は木の上などではなく、地上の草むらの中に作ります。

一度に産む卵の数は6~12個ほどで、その卵を温めるのはメスです。およそ3週間すると、卵は孵化して雛が産まれてきます。残念ながら、その中で成鳥になることができるのは2、3羽程度です。

元来のキジは臆病な性格をしていると述べましたが、繁殖期になるとその様子は変わります。警戒心が強いはずのキジのオスは勇敢になり、ヘビなどの天敵や他のオスに立ち向かっていくのです。天敵を恐れる普段のキジからは、想像もできないような姿になります。

キジの子育てについて

鳥類は木の上など高いところに巣を作るというイメージが一般的ですが、キジは地上に巣を作ります。地面に浅くくぼみを作り、そこに枯れ草などを軽く敷き詰めて、キジの巣は完成です。ツバメなどの鳥類の巣と比べると、キジの巣は簡素な作りとなっています。

キジの卵はメスがしっかりと温め、3週間ほどで孵化します。約1か月の間、母親に育てられ、それから巣立っていきます。

キジのメスが非常に強い母性を持っていることはすでに紹介しました。メスは自分を犠牲にしてまで献身的に、卵や子どもを守ります。

自分や巣に危険が差し迫っていても、メスは逃げることをしません。そのために、人が意図せず、その場を離れないキジのメスをうっかりと傷つけてしまうことすらあります。

キジの鳴き声について

キジがどんな鳴き声をしているのか、想像できますか。もしも、スズメやハトなどの身近な鳥類から鳴き声を想像したのなら、キジの実際の鳴き声はそのイメージとは少し異なるでしょう。

キジのオスは、「ケーンケーン」や「ケンケン」と鳴きます。かなり特徴的な鳴き声です。さらにオスはこのように鳴いた後に、翼をバサバサと激しく震わせることがあります。この行動は、母衣打ち(ほろうち)と呼ばれています。

鳴き声を上げたり母衣打ちをしたりする一連の動きは、繁殖期によく見られる行動です。母衣打ちには自分の体を大きく見せ、メスにアピールしたり、他のオスに自分のなわばりを主張したりする目的があると考えられています。

野生のキジと飼育下のキジの食べ物について

キジは雑食性の生き物ですので、特定のものだけを食べるわけではありません。食べるものの種類は多岐にわたります。

植物であれば、地上にある植物の芽や葉、花、種子などを食べます。特に、スズメノカタビラという植物を好むとされています。スズメノカタビラは相当強い繁殖力を持った雑草に分類されることもある植物で、全国的によく見られます。

動物質の食べ物としては、バッタやコオロギなどの昆虫、クモ、ナメクジ、カタツムリといった小さな生き物が主に当てはまります。また、基本的には地上にあるものを食べていますが、時として地面をほじくり、植物の根や地中にいる虫などを食べることもあります。

飼育下のキジには、タンパク質が豊富なエサが必要です。それらに野菜などを配合したものが、飼育下ではキジのエサとなります。
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初回公開日:2022年12月09日

記載されている内容は2022年12月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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