【メス・オス別】鶏の寿命｜産卵/飼育用/食用/卵/養鶏場

鶏は肉と卵で人の食生活を支えてくれています。また、見た目が可愛らしいヒヨコから育てて、ペットとして鶏を飼育している人もいます。このように鶏は人の生活に密着した生き物ですが、鶏の寿命はどのくらいあるのでしょうか？また、養鶏場にいる鶏や、飼育されている鶏で寿命が違ったりはするのでしょうか？

一般的に鶏の寿命はオスメス関係なく10年ほどと言われています。ただし、メスの方が卵を産むので少しだけ短命な場合もあります。もちろん個体差があったり、病気などがあったりなどすると寿命が短くなることもあります。しかし、大切に飼育することで10年以上生きることもあります。

鶏は食肉に加工されたり、卵を採ったりするために養鶏場で飼育されます。食肉にされる鶏や、採卵するための鶏では寿命に変化はあるのでしょうか？

食肉用として飼育されるのはブロイラーです。ブロイラーはできるだけ早く食肉に加工できるように作られた品種です。ブロイラーであっても鶏であることは変わりないので10年ほどの寿命があります。しかし、ブロイラーは寿命を迎える事なく7、8週間ほどで食肉に加工されてしまいます。

ブロイラー以外に、地鶏も食肉用とされる鶏です。地鶏にはいくつも種類がありますが、大抵はブロイラーよりは長く飼育されます。それでも4、5ヶ月ほどで食肉に加工されてしまいます。

採卵用の鶏のことをレイヤーと言います。レイヤーはヒヨコの時点で運命が分かれます。採卵が目的のため、当然ながら鶏はメスでないといけません。養鶏場によってオスをどうするかは変わってきますが、最悪の場合そのままオスは処分されてしまうこともあります。

メスは採卵のために飼育されます。メスの成長に合わせて卵も大きくなります。卵のサイズにS、M、Lなどがあるのはそのためです。

採卵のために飼育されているので、レイヤーは食肉用の鶏と違って寿命を迎えるまで飼育される、もしくは卵が産めなくなるまで飼育されていると思っている人は多いです。

しかし、鶏は大きい卵を産むようになると、その殻は薄くなり商品としては売り物にならなくなってしまいます。売り物の卵が産めなくなった鶏は処分してしまう養鶏場もあります。売り物の卵が産めるのは1年ほどです。

養鶏場にいる鶏たちは、可哀想ですが寿命よりも随分と早く処分されてしまうことがあります。中には処分せずに違う方法を取る養鶏場もあるでしょうが、次々と元気な鶏を入れ替えていかないことには養鶏場は成り立ちません。

鶏を増やすためには卵を孵化させないといけません。スーパーなどに並ぶ食品としての卵は無精卵なので、どれだけ温めても孵化することはありません。

卵を孵化させるためには、有精卵を38度ほどの温度に保ち、卵の向きを変える転卵を定期的に行うことで約3週間ほどで孵化します。

適温が保たれなかったり、転卵をしないと成長が止まってしまい、中でヒヨコが死んでしまうことがあります。また、卵にヒビが入り、中身が漏れてしまったり、ヒビから細菌など入ってしまうことも、卵の成長が止まってヒヨコが死んでしまう原因となります。

メスの鶏は毎日のように卵を生みます。オスがいなくても卵を生み続けることができます。しかし、これらの卵は孵化することのない無精卵です。つまり、子孫を増やすための卵ではないので、単なる排卵です。

鶏の排卵の周期が24時間ほどなので、1日1個の卵を生みます。また、鶏は卵を朝に生みます。これは排卵をするためには光による刺激が必要なためです。

基本的にオスとメスでは寿命は変わりませんが、卵を生むメスの方が少しだけ寿命が短いとも言われますが、もともと鶏には10年ほど寿命があり、その寿命にも個体差があるので、大きな差が出ることはありません。