イワツバメの生態とは？イワツバメの巣の分布や特徴を徹底解説！

イワツバメはスズメ目ツバメ科に属する鳥で全国で繁殖しています。暖かい夏場になると姿を現し始め、餌となる虫を追って飛び回っている姿を確認することができます。

英語では「家つばめ」という意味のHouse Martinと呼ばれており、ヨーロッパなどでも石造りの家屋でよく確認されます。

ではいわゆる「ツバメ」とはどのような点で異なるのでしょうか。イワツバメの生態を紐解くことで、ツバメとの違いについてご紹介していきます。

イワツバメの主な餌は「ハエ」「ハチ」「アブ」「トンボ」などの昆虫で、川、湖沼、湿地、水田、原野などの上を飛び回り空中で器用に餌をとります。このような生態は他のツバメ科の仲間と同じ採食方法です。

足で餌となる虫をキャッチしていると思われるでしょう。しかし実際はホバリングしながら口を大きく開き、ダイレクトに捕食します。水を飲むときも水面まで滑空し飛びながら水を飲みます。

雛のための狩の場合は咥えた虫はそのまま巣まで持って帰り、雛に与えます。卵を温めるのは雌の役割ですが、孵化後の狩は夫婦で行います。

イワツバメはツバメ科の鳥としては珍しく、群れで生活します。街中の電線に整列して並んでいる姿を見ることができますので、電線に並んでいる小さい鳥を見つけたら注意深く観察してみてください。

狩をするときも群れで行います。餌となる虫が大群で飛んでいるところにはイワツバメも群れで現れますので、その数は何十羽にもなることがあります。

単独で狩をする一般的なツバメとは大きく異なる生態ですので、見分ける際の重要なヒントにもなります。

イワツバメは集団で巣を作る習性を持っています。そのため巣を作るための湿った土がある良い場所を見つけると、数十羽のイワツバメたちが集まります。

情報をどのように共有しているのかは定かではありませんが、良い情報を共有できることも群れで活動する大きなメリットの1つであるといえます。

また雛の巣立ちの際には両親だけでなく群れの仲間も巣から飛び立つコーチングをしてくれます。つまり群れ全体で雛の成長を見守っています。

しかし群れで生活するため糞害が深刻な家屋もあり、巣を撤去されてしまうケースもあります。

一般的なツバメと同じく、早く渡来したイワツバメの夫婦は古巣に帰ってきて新しく同じ場所に巣を作り直します。

そうすることで巣を作る時間を大幅に削減することができ、ほとんどの場合2回繁殖行動を行うことができます。

天井との間が開放されているツバメの巣と比較するとイワツバメの巣は球状で天井まで巣はつながっており、雛が顔を出せるだけの穴が開いた巣を作ります。湿った土や抜けた羽毛、枯れ草などを使って巣作りをします。

ツバメの仲間としては珍しく、コンクリートのような人口建造物を好みます。もともと岸壁に巣を作る習性があるので、その名残でそういった環境を好むと考えられています。

イワツバメといわれても一般的なツバメとどう違うのかピンと来ない方が多いでしょう。しかし比較すると見た目の特徴にも多くの違いがあることが分かります。

この項目ではイワツバメの特徴について「大きさ」と「外見的特徴」の2点からご紹介します。この特徴が分かれば街中で見かけたときに「あ、イワツバメだ」と迷わず気づくことができるでしょう。

一般的なツバメに比べ、イワツバメは小型の部類です。体長は大きくても15センチほどで、翼を広げた状態でも30センチしかありません。

ツバメのわりになんだか小さいなあと思ったらそれはイワツバメである可能性が高いです。

また尾が短いことでも見分けられます。二股に分かれている長い尾が確認できなかった場合、それはツバメではなくイワツバメの可能性があります。

ツバメの大きな特徴といえば喉元と頭にある赤色の模様と、二股に分かれた尾です。

イワツバメの外見的な特徴は喉元から脚にかけて白い羽毛で覆われていること、小さくて丸くずんぐりしている体です。

その白いお腹や丸い体から「空を飛ぶペンギン」という異名がつけられてしまうほど、かわいらしい見た目をしています。

ツバメの仲間で脚まで羽毛が覆っているのはイワツバメだけ、という特徴を持っています。イワツバメかな？と思ったら脚に白い羽毛が生えているかどうかチェックしてみましょう。