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馬の平均寿命・ギネス・人間とオウムとの差|サラブレッド

更新日:2024年04月07日

馬は昔から人間にとってつながりの深い生き物で、生活には欠かせない家畜として、また現在では競馬などの娯楽としても欠かせません。身近にいる生き物ですが意外に知らないことも多く、寿命についてもそのひとつです。ここでは馬の寿命について、ご説明します。

馬の平均寿命・ギネス・人間とオウムとの差|サラブレッド

戦国時代の馬の寿命

戦国時代に活用していた馬

現在のような大型の馬が導入されたのは幕末から明治初期からと言われています。日本には現在のサラブレッドのような種はおらず、ポニー種に属する小型・中型に分類される馬がほとんどでした。

ポニーと聞くと子供用の乗馬やショーなどで見る小さく愛くるしい姿を思い浮かべますが、実際は馬の品種を指すのではなく、体高が147cm以下の馬のことを指します。やや大きめの頭部や太く短めの首、丸々とした胴回り、太くて短めの足など、全体的にずんぐりとした体形をしています。

戦国時代に戦場で乗られていた馬は、おそらく日本の在来種の木曽馬か、あるいはそれと同じような品種の馬だと考えられています。木曽馬は時速40キロで走ることができるうえ、粗食に耐え戦場でも小回りが利き、さらに頑丈で荷物を運ぶ事でも重宝されていました。

戦国時代の馬の寿命

日本の在来馬で戦国時代に使われていたのが木曽馬の品種だと言われています。馬の寿命はおよそ20年ほどだとしても、現在のようにしっかり管理飼育をされていなかったでしょうから、現在の野生種と同様に寿命は実際にはそんなに長くなかったと考えられています。

また、今よりも環境が整っていない状況での労働や軍馬として使役していたことから、さらに寿命は短かったのではないでしょうか。

在来8種

古くから日本にいる馬種で、現存する日本在来馬は8種類います。これらの日本在来馬は日本馬事協会や各地の保存会が保護にあたり、頭数維持や増加などが図られ今に至ります。ここでは、日本在来馬8種類をご紹介します。
馬種地域体高(肩までの高さ)備考
北海道和種北海道125~135㎝道産子として親しまれる日本馬で、木材や食料など資源運搬の馬車馬として、北海道開拓の労働力として活躍しました。
木曽馬長野県130~135㎝主な利用方法は乗用・農耕として利用されていました。また、平安時代から江戸時代にかけて、武士の馬として活躍していました。現在では長野県の天然記念物に指定されています。
野間馬愛媛県110~120㎝別名ノマゴとも呼ばれ、ポニーの分類に入る馬です。江戸時代に伊予松山藩が軍馬として飼育を始め、小柄でありながら重い荷物の運搬にも活躍しました。現在では今治市の天然記念物に指定されています。
御崎馬宮崎県100~120㎝在来種の中では中型に分類されるポニー種で、体格はがっちりしていますが足が細く、乗用馬の特徴を持っています。現在では国の天然記念物に指定されています。
対州馬長崎県110~130㎝対州馬(たいしゅうば)または対馬馬(つしまうま)と呼ばれ、農耕・木材運搬用として活躍していました。北海道和種と野間馬の中間の体格で、真偽のほどは不明ですが、鎌倉時代の武士が軍馬として活用していたという説があります。
トカラ馬鹿児島県100~120㎝日本在来馬の中で最小で、馬品種ではポニーに分類されます。農耕や運搬、サトウキビ絞りなどに利用されていました。現在では鹿児島の天然記念物に指定されています。
宮古馬沖縄県110~120㎝サトウキビ畑などでの農耕馬として利用されていました。体高は120㎝と小型で、馬品種ではポニーに分類されます。現在は沖縄県の天然記念物に指定されています。
与那国馬沖縄県110~120㎝丘陵地が多い島内での陸路交通手段として活用されていました。宮古馬に比べやや体高が低く、小柄で頑健で、馬品種で言えばポニーに分類されます。現在は与那国町の天然記念物に指定されています。

天寿を全うできる環境作り

古来より、家畜から始まり、時代に応じて馬が人の生活に密接にかかわってきたのは説明したとおりです。とはいえ現在では昔のように人の生活にかかわるような存在ではなくなり、馬といえば競馬など娯楽のために活躍する存在という時代となりました。

現在ではより強い競走馬を誕生させることを目的とした繁殖がほとんどです。ところが競走馬を引退したサラブレッドの場合、余生をのんびりと過ごすことができる馬はほんの一握りだとのことです。そんななか不要となった馬の命を救い、寿命までゆっくりと過ごすことができるような環境を作る活動が行われています。

徹底した食事や生活管理などで馬も寿命が延びてきている現在、最後まで穏やかに過ごしてもらいたいです。

初回公開日:2018年01月14日

記載されている内容は2018年01月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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