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他のライオンと比較すると大きなバーバリライオン!どんなライオンなのか紹介

更新日:2024年02月29日

ライオンの中でも特に体が大きいとされるバーバリライオンをご存じですか。本記事ではバーバリライオンとはどのようなライオンなのか紹介します。また、ライオンの特徴やその種類についても記載しているので興味がある方はぜひチェックしてください。

他のライオンと比較すると大きなバーバリライオン!どんなライオンなのか紹介
皆さんはバーバリライオンというライオンをご存じですか。

ライオンというと、アフリカの大自然の中で大きな体を揺らしながら優雅に歩いている姿を思い浮かべます。

私たちの身近なところでは動物園やサファリパークで見ることができるライオンですが、実は様々な種類が存在します。

この記事ではバーバリライオンという種類のライオンを紹介します。

ライオンの中でも特に体が大きいとされるバーバリライオンとはどのようなライオンなのか?他の種類のライオンについてもバーバリライオンと比較しながらあわせて紹介します。

バーバリライオンについて知ることで、ライオンについての興味や知識がもっと深まります。

ライオンに興味がある方も、少ししか知らないという方もぜひこの記事をチェックしてみてください。

バーバリライオンとはどんなライオンなのか

他のライオンと比較すると大きなバーバリライオン!どんなライオンなのか紹介
バーバリライオンとは、別名を「アトラスライオン」ともいうライオンの亜種であり、世界一大きいライオンとも言われている肉食目ネコ科の動物です。

学名は「Panthera leo leo」、英名を「Barbary lion・ Atlas lion」とします。

かつては北アフリカ地域で広く生息していましたが、アトラス山脈の森林破壊や狩猟などにより数を減らし、1922年に最後の一頭が狩猟の対象となったことで野生のバーバリライオンは絶滅してしまったとされています。

その後モロッコの国王であったムハンマド5世の私的動物園で、モロッコ国内の部族から王への忠誠の証として贈られた数頭のバーバリライオンが飼育されていたことがわかり、バーバリライオンの保護のために2012年に建設されたモロッコのラバト動物園などで保護活動が行われてきました。

バーバリライオンの特徴として、オスは濃く長いたてがみが背中や腹にまで伸び、胸板の厚いどっしりと大きな体は、頭から胴体までの体長が平均235~280cm程度、体重が平均180~270kg程度もあるとされています。

信憑性は不明ですが、75cmの尻尾を含む全長4m以上、体重300㎏ほどのバーバリライオンが存在したとの記録もあります。

一般的なオスのライオンは体長が170~250cm程度、体重が150~250㎏程度とされているため、平均的なライオンの大きさと比較するとバーバリライオンがいかに大きいかがわかります。

出典・参照: アトラスライオンを絶滅から救え、ラバト動物園の挑戦|AFPBB News

ライオンの特徴とは?

前項ではバーバリライオンについて紹介しました。

バーバリライオンはライオンの亜種と言われていますが、「ライオン」という分類でみたときに、この動物はどのような特徴を持っているのでしょうか。

知っているようで知らない、ライオンの性格や狩りの習性、生息地域などに関してみていきましょう。

ライオンの性格について

「百獣の王」とも称されるライオンは、その見た目や吼えた時の声などからとても強く獰猛で、孤高な印象を受けます。しかし、その性格は孤高な印象とは少し異なった、社会性を持った仲間思いなものであることが多いのです。

一般的にネコ科の動物は生活していく上で群れをつくりませんが、ライオンは1~3頭のオスと数頭のメス、その子供たちの集まりである10~30頭程度で「プライド」と呼ばれる群れをつくって集団で暮らしています。プライドは元々ある群れをオスライオンが乗っ取って作っていく場合がほとんどです。

オスは2、3歳になると成獣とみなされてプライドから追い出され、1頭あるいは数頭で行動し放牧的なスタイルで放浪します。6、7歳になると他のプライドのリーダーに闘いを挑み、勝利するとプライドの頂点に立つことになります。

プライドの頂点に立ったオスは、自分の子孫を残すためにその群れの中にいる子供のライオンをすべて殺めてしまいます。その理由は、メスの生殖期間は3年ほどと短く、子供を産むとその子供がいなくなってしまうまで発情しなくなるため、子供を殺めることでメスの発情を促すのです。

この群れにおいてライオンはチームプレイで狩りを行います。群れからはぐれた個体が単独でいることも多いですが、効率的に獲物を得るために群れになっていると考えられてきました。

オスはとても闘争本能が高く、自分の群れが敵に襲われそうになったり他のオスライオンに自分の地位を脅かされた場合にはそれを守るために戦います。

メスは群れの中においての結びつきが非常に強く、群れの中であれば自分の子供ではなくても授乳し一緒に育てますが、馴染みのないメスが群れに加わろうとするとこれを拒みます。

ライオンは群れの仲間とじゃれて遊んだり、頭をすりつけて舌で舐める毛づくろいのような行動をとります。仲間に頭をすりつけたり顔に鼻を寄せる行動は歓待的なもので、しばらく離れていた時や、敵と戦った後によくみられます。

このように、ライオンは狩りでのチームプレイ以外にもいくつもの社会的な行動をみせます。縄張り意識が強い性格であるために、とりわけ自分が所属する群れに危険が及んだ時などにはその闘争本能が発揮されるようです。

人間との関係においても、基本的にはライオン自ら人を襲うことはないですが、自分たちの所属するプライドに危機が迫っていると判断した場合には襲うことがあります。また、空腹時など例外の場合もありますので不用意に近づくのは危険です。

出典・参照: 動物図鑑 ライオン|東京ズーネット

ライオンの狩りや食性について

夜行性であるライオンは、日差しが強くて暑い日中にはそのほとんどの時間を木陰などで休んで過ごし、夕方から夜間にかけての涼しくなった時間帯で活発に活動します。

ライオンは獲物を捕るための狩りにおいても他のネコ科動物とは異なり、仲間同士で協力し合って狙った獲物を追いかけます。

狩りは獲物に見つかりやすい開けた場所で行うことが多く、仲間同士で協力することでその成功率をあげられると考えられてきました。

草むらなどに身を潜め、隠れながら気づかれないよう十分に獲物に近寄り、至近距離から襲い掛かるか、二手に分かれて一方が獲物を追い出し、待ち伏せしている一方が獲物を仕留めるという方法がとられます。

ライオンは持久力に関しては詳しく知られておらず、メスが走る速さは時速約80kmまで達するとされていますが、ピークに達してからはごく僅かな時間しか維持できないため、獲物に攻撃を仕掛ける前には十分に近づく必要があると言われています。

二手に分かれる場合にはオスが追い出し役を行い、獲物を倒すのはメスということが多いですが、メスのみでの狩りも行われます。大型の動物を狙う場合や、メスのみでの狩りの場合にはより力が必要となるため、仲間と協力しての狩りがより重要となってきます。

持久力に関しては不明な点が多いライオンですが、運動能力は高く、一回の跳躍で8~12m、走行速度も時速60kmほどになるほか、2.5m程度の高さであれば飛び越すことが出来ます。泳ぎも巧みで、木登りが得意なものもいれば、力も大変強くて数百kg程度のものを引きずっていくことも出来ると言われています。

そんなライオンの獲物となる動物は主に小型、中型、大型の草食動物で、インパラやウォーターバックといったレイヨウ類が中心ですが、シマウマやヌー、キリンや水牛、ゾウなどの大型動物も倒すことがあります。

大きな獲物を倒すことが出来ない場合には、ウサギやげっ歯類などの小動物のほかにも、昆虫や爬虫類、鳥やダチョウの卵、魚や草など様々なものを食べるようになります。

獲物を仕留める時は、一気に襲いかかり、最後の一跳びで獲物を捕まえます。

たいていの獲物は首の部分に咬みつかれることで絞め落とされるか、口と鼻をライオンの顎で塞がれることで窒息したところを仕留められます。小型の獲物の場合は力の強い前足の一撃で首や背中の骨を折られてしまいます。

強くて無敵のようにも思えるライオンですが、狩りの成功率は大体25%程度と言われており、それほど高くはありません。大型のゾウやキリンなどを狙う場合の成功率はさらに低くなります。

百獣の王と呼ばれるライオンをもってしても、獲物を仕留めるのは容易いではないのです。

ライオンの分布について

ライオンはサバンナや乾いた平原、茂みのある岩地などに生息し、川沿いや水辺の近くを好む傾向がありますが、標高の高い山地にも姿を現すことがあり、エチオピアでは標高4000mを超える高地でも目撃されています。

また、アジアに分布しているインドライオン(アジアライオン)は森林地帯に生息しています。

ライオンはほとんどがアフリカのサハラ砂漠以南(サブサハラアフリカ)に生息していますが、アフリカ以外ではインドのサザン・ギル国立公園でその姿を見ることが出来ます。

サザン・ギル国立公園はインドライオンを保護するために1965年に野生動物自然保護区となった公園で、公園の森全体が乾燥した落葉樹であり、インドライオンの生息地としては理想的な場所となっています。

自然保護区となったことで、狩猟により減少していたインドライオンの数は1913年には約20頭だったものが2015年には約500頭にまで増えています。

アフリカのライオンはここ25年ほどでその個体数がほぼ半減し、現在の野生のアフリカライオンの生息数は約2~3万頭となっています。

要因としては、農地や放牧地拡大での環境破壊による生息地の減少や、草食動物が減少したことにより家畜を襲うことも多くなり、家畜の害獣としての駆除対象になっていることなどが挙げられます。

さらに、ライオンの歯や爪、骨は薬や社会的地位の象徴として重宝されているために、密猟者たちから狙われています。

ライオンは現在、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物リスト)に絶滅危惧種(VU)として指定されています。

出典・参照: サザン・ギル(ギル国立公園)|Incredible India

出典・参照: Panthera leo (Lion)|REDLIST

バーバリライオン以外のライオンと比較してみよう

ここからは、バーバリライオン以外のライオンを紹介します。

ライオンは大きく分類するとインドライオン(アジアライオン)とアフリカライオンの2種類に大別されることが多いですが、アフリカライオンに関しては不明な点も多く、バーバリライオンのような複数の亜種が存在します。

どのような種類が存在するのか、バーバリライオンと比較しながら見ていきましょう。

インドライオン

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初回公開日:2022年11月15日

記載されている内容は2022年11月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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